僕と先生との物語

げんき

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小学校

小学6年生【決闘状②】

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僕が学校に着くと、吉岡先生は改めて謝りました。

そして、僕に何があったのか聞いて来ました。
決闘状を受け取った事、そこに書かれてた通りに一人で行ってケンカした事を伝えました。

「正直、最初はただのケンカやと思った。だからげんきのことをビンタした。」

「うん」

「決闘状を受け取っても、本当は先に先生に相談しに来て欲しかった。げんきがケガしても、げんきがケガさせても先生嫌やからな。わかるか?」

「うん」

「ただ、やっぱり実際にケンカになってしまった事は反省してほしい。どっちもたいしたケガじゃなかったから良かったけど、一歩間違えたら大ケガにも繋がるかもしれん。元のきっかけはどうであれ、手を出したらアカン。」

「うん」

「2人がげんきに謝りたいって言ってるんやけど、どうや?」

「どっちでも良い。」

「それなら連れてくるで。」

そう言って、先生は部屋から出た。
それからしばらくして、2人が先生と一緒に入って来た。



2人は「決闘状とかしょうもないも作ってごめん。別にげんきのことホンマは嫌いじゃないねん。ただ、げんき目立ってるしやっつけようって話になって…。僕らがきっかけ作って、手も出して、嫌な思いさせてごめん。」と言いました。

僕が「うん」と頷くと、先生は「げんきは何も言う事ないんか?」と聞きました。

「僕も手出してごめん。」

結局みんなお互いに謝ってこの件は解決した。



ただ、僕はまだ教室に入れてもらえませんでした。

先生は「先生が理由も聞かずげんきをビンタしたことはホンマにごめん。ただ、げんき嫌な事やったからって勝手に学校抜けて家に帰ったらアカン。」と言って怒ってました。


夏休み中の呼び出しを無視して怒られた時のことも話をされました。

「夏休み中に呼び出しを無視して怒られた事忘れたか?逃げ出したと言う意味では、その時とやっていることは同じや。」

その部分については何度も確認されました。

そして、僕は2度と勝手に学校抜けて帰らないと約束しました。
今回はそれで許してもらえました。
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