僕と先生との物語

げんき

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社会人

3年目【冬休み前】

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祭りの日のトラブル以降はまた蓮も教室でがんばり平和な日常が戻って来ていた。



蓮は何回か警察署に呼び出されて行っていたが、最終的には怪我させた相手には慰謝料を払う事になった。
50万近く払う事になったと聞いた。

もちろん蓮にそれだけのお金は用意できない。
蓮の保護者が払う。
蓮のお父さんは「子どもがやってしまった事やから。」と言っていたが、どれだけの事をやったか蓮はホンマにわかってるのかと疑問に思っていた。

蓮は「働いて必ずそのお金はお父さんに返すと約束した。」と言っていた。



そしてこの頃、市川君が調理師免許を取り居酒屋で働き出していた。
僕たちはたまに連絡を取り合っていたが全然会ってなかった。
久しぶりに飲みに行く事になった。

僕と市川君、それに中高バスケ部でお世話になった川口君の3人で会う事になった。

川口君とも久しぶりの再会やった。



電車で市内に出て待ち合わせをしていた居酒屋に行った。
この居酒屋は市川君が以前バイトしていた居酒屋。



中に入ると既に市川君は来ていた。
少しして川口君も合流し、3人で近況報告。

市川君は念願の居酒屋で働いている。
将来的には自分の店を持ちたいと言っていた。

川口君は作業療法士として病院で働いている。
なかなか上手い事いかないと言っていた。



そんな話をしていると、なぜか急に高橋先生と井上先生が居酒屋に入って来た。
僕は知らなかったが、市川君と川口君が呼んでいたらしい。
何やかんやで高橋先生や井上先生とこうやって飲むのは僕にとっては初めて。
職場の飲み会とかでは飲む事があってもちょっと状況は違う。
僕は何か緊張した。
ただ、市川君はたまに連絡を取って飲みに行っているとの事であまり何も考えてなさそうやった。



それからは昔の話をたくさんした。
いろんな話をしていると学生の頃に戻った気分になる。
たくさん怒られたけど、やっぱり中学生の時は楽しかったと言う話になった。
高校の時には僕と川口君はチームメイトだったが、市川君のいる高校と対戦できた事も楽しい思い出だった。



学生の時の話をする中でたまに僕や市川君のやらかした話が出て恥ずかしかった。
でも、高橋先生も井上先生も今ではその話を聞いて楽しそうに一緒に話していた。


他校生とケンカして2日連続相手の子を殴った事。
授業中携帯使ったんがバレて怒られるのが怖くて学校から逃げ出した事。
体育終わりにお酒飲んだ事。
漫画を何冊も万引きして一緒に謝りに行った事。
教室で暴れまくって中庭に椅子を投げて落とした事。
保護観察中に門限守らずカラオケにお酒持ち込んで飲んでた事。
カップルからお金巻き上げた事。



話し出したらみんな止まらない。

市川君は自分が関わっていた事に関してはシュンとして聞いていたが、自分が関係ない時には「あり得へん。」と言って爆笑していた。

「そんなわけわからん事するか?長い教師人生の中でもなかなか面白い経験さしてもらったわ。」と高橋先生は言って笑っていた。

めっちゃその時は怒ってたのに今なら笑い話らしい。



でも、最後には高橋先生も井上先生も「げんきも市川も滅茶苦茶やったからな。2人共良くがんばった。川口もいつも2人を支えてくれてありがとうな。」と褒めてくれた。

市川君はそれを聞いて「俺もげんきを支えた側なんですけど…。げんきとは一緒にしやんといて欲しい。」と言っていた。



それからも飲みに行く度にみんな飽きずに同じ話をする。
高橋先生も井上先生も「あの頃も大変やったけど、あの頃は楽しかった。」と毎回言っていた。



今起きているような生徒指導も何年か後にはこうやって笑えると良いなと僕は蓮の事を思いながら考えていた。









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