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赤城 玲音 続篇
プロローグ
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◇「玲音、キールを三番テーブルに」
◆「了解!」
「玲音、グラス洗い終わったよ」
◆「ありがとな」
玲音は黒羽の頭を撫で、厨房へ向かった。
黒羽は恥ずかしさから真っ赤になっていた。
◇「...玲音、不器用」
「そうなの?」
◇「あれは、玲音なりの『お疲れ様』だから」
「知らなかった...」
流石は双子だと、黒羽は思う。
黒羽が見つけていない玲音の癖を、こうして美音が毎回教えてくれる。
出会ってからというもの、黒羽は美音や玲音に驚かされてばかりだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◆「お疲れ!」
◇「...お疲れ様」
「ごめんね、まだ食器洗いのお手伝いしかできなくて...」
黒羽は申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
◆「いやいや、食器洗いって手間かかるから、すっごい助かってるぜ?」
「そうかな...?」
◇「玲音より綺麗に洗えてる。それは、とてもすごいこと」
「ありがとう」
ふわり。
閉店しているにも関わらず、突然扉が開いた。
◆「誰だ!」
♪「...酷いなあ、僕だよ」
◆「あ、悪い」
◇「錬、書類は終わったの?」
♪「うん!僕にも何か飲み物頂戴!」
ここ数ヵ月の日常は、いつもこんな感じだ。
魔女が行方不明なのは不安だが、黒羽たちに何かを仕掛けてくる様子はない。
(大丈夫、だよね...?)
◆「心配しなくていい。俺が、絶対に守るから」
黒羽の不安を察知したのか、玲音が明るく話しかけてくる。
「ありがとう」
♪「雰囲気甘いね...」
◇「うん、甘い」
「二人ともごめんなさい!」
黒羽が本当に申し訳なさそうにしているのを見て、錬と美音は慌てふためいた。
♪「悪い意味で言った訳じゃないから!」
◇「二人が仲良しだなって...そう思っただけ」
二人がそう言うと、黒羽はほっとした表情になった。
「嫌な思いをさせたんじゃないかなって、ちょっと心配になったんだ」
◇「それはない。黒羽、可愛い」
「え?」
◇「焦らなくても、私は黒羽を嫌いになったりしない」
「美音...」
◆「ま、取り敢えず呑もうぜ!」
それから四人で乾杯して、様々なお酒を呑んだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
四人が家に帰ったのは、深夜二時。
そこで美音が仕事の話をはじめた。
◇「錬、例の件の情報が入った」
♪「え?それってあの身元不明の死体の?」
黒羽以外の三人の本職は、公安零課だ。
黒羽が席を外した方がいいか悩んでいると、玲音に引き留められた。
◆「...行くな」
「う、うん」
◆「二人とも、それは後にしようぜ」
◇「玲音、珍しい」
♪「玲音が空気をよんでる...?」
◆「ひでーな!」
リビングは和やかな雰囲気に包まれている。
一頻り笑って、その日はみんなでソファーで寝てしまっていた。
◆「了解!」
「玲音、グラス洗い終わったよ」
◆「ありがとな」
玲音は黒羽の頭を撫で、厨房へ向かった。
黒羽は恥ずかしさから真っ赤になっていた。
◇「...玲音、不器用」
「そうなの?」
◇「あれは、玲音なりの『お疲れ様』だから」
「知らなかった...」
流石は双子だと、黒羽は思う。
黒羽が見つけていない玲音の癖を、こうして美音が毎回教えてくれる。
出会ってからというもの、黒羽は美音や玲音に驚かされてばかりだ。
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◆「お疲れ!」
◇「...お疲れ様」
「ごめんね、まだ食器洗いのお手伝いしかできなくて...」
黒羽は申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
◆「いやいや、食器洗いって手間かかるから、すっごい助かってるぜ?」
「そうかな...?」
◇「玲音より綺麗に洗えてる。それは、とてもすごいこと」
「ありがとう」
ふわり。
閉店しているにも関わらず、突然扉が開いた。
◆「誰だ!」
♪「...酷いなあ、僕だよ」
◆「あ、悪い」
◇「錬、書類は終わったの?」
♪「うん!僕にも何か飲み物頂戴!」
ここ数ヵ月の日常は、いつもこんな感じだ。
魔女が行方不明なのは不安だが、黒羽たちに何かを仕掛けてくる様子はない。
(大丈夫、だよね...?)
◆「心配しなくていい。俺が、絶対に守るから」
黒羽の不安を察知したのか、玲音が明るく話しかけてくる。
「ありがとう」
♪「雰囲気甘いね...」
◇「うん、甘い」
「二人ともごめんなさい!」
黒羽が本当に申し訳なさそうにしているのを見て、錬と美音は慌てふためいた。
♪「悪い意味で言った訳じゃないから!」
◇「二人が仲良しだなって...そう思っただけ」
二人がそう言うと、黒羽はほっとした表情になった。
「嫌な思いをさせたんじゃないかなって、ちょっと心配になったんだ」
◇「それはない。黒羽、可愛い」
「え?」
◇「焦らなくても、私は黒羽を嫌いになったりしない」
「美音...」
◆「ま、取り敢えず呑もうぜ!」
それから四人で乾杯して、様々なお酒を呑んだ。
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四人が家に帰ったのは、深夜二時。
そこで美音が仕事の話をはじめた。
◇「錬、例の件の情報が入った」
♪「え?それってあの身元不明の死体の?」
黒羽以外の三人の本職は、公安零課だ。
黒羽が席を外した方がいいか悩んでいると、玲音に引き留められた。
◆「...行くな」
「う、うん」
◆「二人とも、それは後にしようぜ」
◇「玲音、珍しい」
♪「玲音が空気をよんでる...?」
◆「ひでーな!」
リビングは和やかな雰囲気に包まれている。
一頻り笑って、その日はみんなでソファーで寝てしまっていた。
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