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38.アリシアの事件録(上)
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微睡みの中、トクトクと鼓動の音が聞こえると、彼の香りが鼻をくすぐってアリシアを眠りから呼び起こした。
まだ眠い目を開けると、シャツから開けた彼の胸が視界に広がっていて、そこから聞こえる鼓動を確かめたくて手を触れると、温もりが伝わって愛しさが込み上げた。
彼がまだ眠っていることを教えてくれる寝息が聞こえるから、起こしたくはないのだけど、体を寄せて頬をくっつけて、その温もりの中でまた眠りに落ちようと目を閉じると、聞こえてくる鼓動の音に耳を澄ませた。
『……寒い?』
起きてしまった彼が、ぎゅっとアリシアを抱き締めてくれる。
力強くて逞しい腕と、広くて温かい胸に抱かれると、アリシアは幸せに溢れた。
寒くなんてない。心地良いだけ。
「……大好き」
ぽつりと零すと、自分の口から発せられた声に導かれるように眠りから覚めたアリシアは、胸に抱えたシャツを撫でた。
持ち主が不在のシャツ――それは、皇帝の部屋から拝借したギルバートのシャツであった。
アリシアは、ボルゴレ劇団と別れて皇宮に一人帰還した。
出迎えた宰相と後ろに並んだ皇室に仕える人達の光景に圧倒されて、馬車から降りれずにいると、声を掛けてくれたのが皇宮を去る時に案内をしてくれた彼だった。
今回も自分が案内役をすることになったと鼻高々と、胸を張って言う彼が可笑しくて、見知った顔を見たアリシアは緊張が少しだけ解けたので、笑顔で頷くことができた。
そして案内された"皇后の部屋"――皇帝が戻り次第、婚姻の儀の準備に入るので遅かれ早かれ、アリシアの部屋になるからと用意された部屋は、とても広くて豪華な装飾に彩られていた。
ギルバートと過ごしたあの小さい宮殿の小さい部屋が懐かしくなったけど、寂しくはなかった。
これからこの場所で、彼との思い出を積み重ねるのだと思うと、ただ嬉しかった。
そして宰相の懺悔から始まった挨拶と、今後のスケジュールを言い渡されたアリシアを待っていたのは……優雅に刺繍をしている時間なんてない、多忙な日々であった。
まずは疲れを癒すために一日の休暇をくれたけれど、普段着やドレスを作るための採寸、皇宮の中の案内を二週間ほど掛けてされると、始まった妃教育。
覚えることもやることも多くて、目まぐるしい日々は、あれよあれよと過ぎ去って、気が付けば拉致事件から4ヶ月が経つ。
ギルバートが帰ってくるまで、指折りも数えられない程あっという間に過ぎていく月日に、寂しくなっている暇なんてなかったのだけれど、ふと、隣の部屋の"皇帝の部屋"に入ってしまった。
宰相からは自由に行き来して良いと聞いていたのだけど、特に入る用事もなかったので気にしていなかった。
足を踏み入れた部屋は、皇后の部屋が暖色なのに対して、皇帝の部屋は寒色で落ち着いた雰囲気を醸し出していた。
主のいない部屋は、静か過ぎて、なんだか自分が空き巣にでも入ったような気になってしまったので、すぐに引き返そうとしたのだけど、視線の先に見つけてしまった。
ベッドの横に置かれたサイドテーブルの上に、アリシアのハンカチを仕舞った箱。
近付いて開けてみると、所々に隙間があるので、何枚か使ってくれたようだった。
離れている間、ギルバートもアリシアを想ってくれたのだろうかと想いを巡らせると、少しだけ寂しくなった。
そこで目についた、ベッドの上に折り畳まれたシャツ――手に持つと、彼のお気に入りの香油の匂いがした。
それを勝手に拝借して、自室に戻ったアリシアは、ベッドの上でギルバートのシャツに顔を埋めて彼の香りに包まれると、眠りに落ちたのだった。
「妃殿下……ご報告がございます」
ギルバートの夢を見て、今日は朝から夢心地な幸せに浸っていた。その余韻のまま気分良く過ごしていて、それでも妃教育で忙しくはあったのだけれど……今は、休憩のティータイムを優雅に過ごしていた。
そこにやってきた宰相は、何やら青白い顔をしている。
「……どうか、落ち着いて聞いてください」
落ち着いていないのは、宰相の方なのだけどと思いながら、アリシアはお茶を一口飲んだ。
「間違いなのです。間違いであることは、重々承知しているのですが」
「大丈夫よ。ゆっくり話して」
何をそんなに焦っているのかわからないけれど、アリシアは宰相に冷静になるように促した。
宰相は、開けた口から息を吐いて、大きく吸うとまた吐いてから目を強く瞑って、覚悟を決めて言った。
「皇帝陛下の子だという幼子を連れた母親が、皇宮を訪れました」
「……」
「……」
――沈黙は、長く続かなかった。アリシアの震える指先がカップに触れると、カチャカチャと食器のぶつかる音が鳴って、アリシアは聞き間違いではないかと宰相の言葉をもう一度促した。
「……なんですって?」
皇帝が不在の今でも、謁見の申請が後を絶たない。それは、貴族だけでなく平民でも可能な申請で、皇帝が不在の間は謁見こそはできないけれど、宰相が補佐官と手分けをして申請に目を通して、急ぎ必要なものにだけ対応していた。
そして現在、皇帝陛下の子と、その母親である自分を入宮させて欲しいというとんでもない要請をしてきた女を、ひとまず保護という形で受け入れたのだという。
幼子は黒髪に青い瞳をした男児であると、小さい声で伝えると、宰相はこれまでは問題が起こっても些細なもであったし、妃殿下に無駄な負担を掛けまいと努めてきたが、今回のことばかりは報告をせざるを得なかった。後々噂で耳にするよりは、自らの口から伝え聞いた方が、妃殿下の御心を傷つけないのではと判断したと話した。
皇帝の子だという証拠はなく、女を突き返すことは出来たのだけれど、皇室の外で騒がれて皇帝の名に傷がつく事態を懸念してそうしたと宰相は説明した。
震える手を握り合わせて抑えたアリシアは、一息吐いて窓の外に視線を向けると考えを巡らせた。
ギルバートがアリシア以外の人に触れることなんて、あり得ないし、彼を信じていた。
黒髪が皇族に多いというだけで、唯一ではない。青い瞳だって特別な色でもない。虚偽の可能性しかない事案であることは明白だった。
ギルバートと愛し合ったと、嘘を吐く女への黒い感情がアリシアに怒りを沸かせた。しかし、怒った経験がないアリシアはそれをどう表現すればいいのかわからなかった。
それに、皇帝が不在の状況でまだ皇后ではないアリシアが出来ることはほとんどなくて、彼の帰りと彼の判断を待つことだけが唯一出来ることで――だけど、その間にこの皇室にその子供と女が存在しているということが、ギルバートの家族であると吹聴する行為が、アリシアは気に喰わなかった。
「私は……どうすれば、いいと思う?」
夢で抱きしめてくれた彼の温もりが、恋しくて仕方なかった。どうしようもないもどかしさに、心が押し潰されそうだった。
そんなアリシアの様子を眺めていた宰相は、かつての皇帝の姿を思い出していた。窓の外を眺めて、愛しい人に想いを馳せる姿が二人は似ていると。
「これは、老いるだけのじじいの戯言だと思って聞いて頂きたいのですが……」
そう言って話し始めた宰相の口から語られたのは、ギルバートのことだった。
先皇の崩御の知らせを聞いたギルバートが、戦場から飛んで帰ってきたあの日――ボロボロに疲れた状態で帰ってくると、いるはずの人がいなくて、あの小さい宮殿で一人で泣いて傷ついていた。
心もボロボロになって、自分を傷つけていた。
見るからに傷心しきったギルバートに追い打ちを掛ける周りの人間たち――ギルバートの立場がそうさせるのだけど、かわいそうで見ていられなかった。
アリシアの行方を捜して、故郷にまで行った。
そして見つけたのにも拘わらず、連れ戻そうとしなかったのは「自分は嫌われても当然だから」と吐露した。そんなギルバートの様子に胸を痛めることしかできなかったのだと、宰相は白状した。
「妃殿下が戻られて、誰よりも陛下が喜んでいることでしょう」
嫌われる恐怖を抱えながら、彼はあのとき助けに来てくれた。あの告白をしてくれたのだと、アリシアは初めて知った。
アリシアがいないと生きていけない――ギルバートの告白は、彼の切実な願いだった。
アリシアは、今すぐ彼の元に行って、抱き締めて「嫌ってない。大好きだった。ずっと、いつまでも愛している」と伝えてあげたかった。
「なので、妃殿下が何をしようと……もしや反逆を企てたとしても、陛下はお許しになるでしょう」
そんな気持ちにさせた方が悪いのだと、妃殿下を肯定してこの帝国を滅ぼすことも厭わないだろうと冗談を言う宰相の言葉に、アリシアは笑みが零れた。
「……陛下の側にいてくれてありがとう」
きっと、ギルバートもそう思っているだろう。
宰相が側にいてくれたから、彼は皇帝という重荷を背負えることができたのだ。
宰相の話を聞いて、アリシアは決めた。
「お茶会の準備をしてくれる?」
まだ眠い目を開けると、シャツから開けた彼の胸が視界に広がっていて、そこから聞こえる鼓動を確かめたくて手を触れると、温もりが伝わって愛しさが込み上げた。
彼がまだ眠っていることを教えてくれる寝息が聞こえるから、起こしたくはないのだけど、体を寄せて頬をくっつけて、その温もりの中でまた眠りに落ちようと目を閉じると、聞こえてくる鼓動の音に耳を澄ませた。
『……寒い?』
起きてしまった彼が、ぎゅっとアリシアを抱き締めてくれる。
力強くて逞しい腕と、広くて温かい胸に抱かれると、アリシアは幸せに溢れた。
寒くなんてない。心地良いだけ。
「……大好き」
ぽつりと零すと、自分の口から発せられた声に導かれるように眠りから覚めたアリシアは、胸に抱えたシャツを撫でた。
持ち主が不在のシャツ――それは、皇帝の部屋から拝借したギルバートのシャツであった。
アリシアは、ボルゴレ劇団と別れて皇宮に一人帰還した。
出迎えた宰相と後ろに並んだ皇室に仕える人達の光景に圧倒されて、馬車から降りれずにいると、声を掛けてくれたのが皇宮を去る時に案内をしてくれた彼だった。
今回も自分が案内役をすることになったと鼻高々と、胸を張って言う彼が可笑しくて、見知った顔を見たアリシアは緊張が少しだけ解けたので、笑顔で頷くことができた。
そして案内された"皇后の部屋"――皇帝が戻り次第、婚姻の儀の準備に入るので遅かれ早かれ、アリシアの部屋になるからと用意された部屋は、とても広くて豪華な装飾に彩られていた。
ギルバートと過ごしたあの小さい宮殿の小さい部屋が懐かしくなったけど、寂しくはなかった。
これからこの場所で、彼との思い出を積み重ねるのだと思うと、ただ嬉しかった。
そして宰相の懺悔から始まった挨拶と、今後のスケジュールを言い渡されたアリシアを待っていたのは……優雅に刺繍をしている時間なんてない、多忙な日々であった。
まずは疲れを癒すために一日の休暇をくれたけれど、普段着やドレスを作るための採寸、皇宮の中の案内を二週間ほど掛けてされると、始まった妃教育。
覚えることもやることも多くて、目まぐるしい日々は、あれよあれよと過ぎ去って、気が付けば拉致事件から4ヶ月が経つ。
ギルバートが帰ってくるまで、指折りも数えられない程あっという間に過ぎていく月日に、寂しくなっている暇なんてなかったのだけれど、ふと、隣の部屋の"皇帝の部屋"に入ってしまった。
宰相からは自由に行き来して良いと聞いていたのだけど、特に入る用事もなかったので気にしていなかった。
足を踏み入れた部屋は、皇后の部屋が暖色なのに対して、皇帝の部屋は寒色で落ち着いた雰囲気を醸し出していた。
主のいない部屋は、静か過ぎて、なんだか自分が空き巣にでも入ったような気になってしまったので、すぐに引き返そうとしたのだけど、視線の先に見つけてしまった。
ベッドの横に置かれたサイドテーブルの上に、アリシアのハンカチを仕舞った箱。
近付いて開けてみると、所々に隙間があるので、何枚か使ってくれたようだった。
離れている間、ギルバートもアリシアを想ってくれたのだろうかと想いを巡らせると、少しだけ寂しくなった。
そこで目についた、ベッドの上に折り畳まれたシャツ――手に持つと、彼のお気に入りの香油の匂いがした。
それを勝手に拝借して、自室に戻ったアリシアは、ベッドの上でギルバートのシャツに顔を埋めて彼の香りに包まれると、眠りに落ちたのだった。
「妃殿下……ご報告がございます」
ギルバートの夢を見て、今日は朝から夢心地な幸せに浸っていた。その余韻のまま気分良く過ごしていて、それでも妃教育で忙しくはあったのだけれど……今は、休憩のティータイムを優雅に過ごしていた。
そこにやってきた宰相は、何やら青白い顔をしている。
「……どうか、落ち着いて聞いてください」
落ち着いていないのは、宰相の方なのだけどと思いながら、アリシアはお茶を一口飲んだ。
「間違いなのです。間違いであることは、重々承知しているのですが」
「大丈夫よ。ゆっくり話して」
何をそんなに焦っているのかわからないけれど、アリシアは宰相に冷静になるように促した。
宰相は、開けた口から息を吐いて、大きく吸うとまた吐いてから目を強く瞑って、覚悟を決めて言った。
「皇帝陛下の子だという幼子を連れた母親が、皇宮を訪れました」
「……」
「……」
――沈黙は、長く続かなかった。アリシアの震える指先がカップに触れると、カチャカチャと食器のぶつかる音が鳴って、アリシアは聞き間違いではないかと宰相の言葉をもう一度促した。
「……なんですって?」
皇帝が不在の今でも、謁見の申請が後を絶たない。それは、貴族だけでなく平民でも可能な申請で、皇帝が不在の間は謁見こそはできないけれど、宰相が補佐官と手分けをして申請に目を通して、急ぎ必要なものにだけ対応していた。
そして現在、皇帝陛下の子と、その母親である自分を入宮させて欲しいというとんでもない要請をしてきた女を、ひとまず保護という形で受け入れたのだという。
幼子は黒髪に青い瞳をした男児であると、小さい声で伝えると、宰相はこれまでは問題が起こっても些細なもであったし、妃殿下に無駄な負担を掛けまいと努めてきたが、今回のことばかりは報告をせざるを得なかった。後々噂で耳にするよりは、自らの口から伝え聞いた方が、妃殿下の御心を傷つけないのではと判断したと話した。
皇帝の子だという証拠はなく、女を突き返すことは出来たのだけれど、皇室の外で騒がれて皇帝の名に傷がつく事態を懸念してそうしたと宰相は説明した。
震える手を握り合わせて抑えたアリシアは、一息吐いて窓の外に視線を向けると考えを巡らせた。
ギルバートがアリシア以外の人に触れることなんて、あり得ないし、彼を信じていた。
黒髪が皇族に多いというだけで、唯一ではない。青い瞳だって特別な色でもない。虚偽の可能性しかない事案であることは明白だった。
ギルバートと愛し合ったと、嘘を吐く女への黒い感情がアリシアに怒りを沸かせた。しかし、怒った経験がないアリシアはそれをどう表現すればいいのかわからなかった。
それに、皇帝が不在の状況でまだ皇后ではないアリシアが出来ることはほとんどなくて、彼の帰りと彼の判断を待つことだけが唯一出来ることで――だけど、その間にこの皇室にその子供と女が存在しているということが、ギルバートの家族であると吹聴する行為が、アリシアは気に喰わなかった。
「私は……どうすれば、いいと思う?」
夢で抱きしめてくれた彼の温もりが、恋しくて仕方なかった。どうしようもないもどかしさに、心が押し潰されそうだった。
そんなアリシアの様子を眺めていた宰相は、かつての皇帝の姿を思い出していた。窓の外を眺めて、愛しい人に想いを馳せる姿が二人は似ていると。
「これは、老いるだけのじじいの戯言だと思って聞いて頂きたいのですが……」
そう言って話し始めた宰相の口から語られたのは、ギルバートのことだった。
先皇の崩御の知らせを聞いたギルバートが、戦場から飛んで帰ってきたあの日――ボロボロに疲れた状態で帰ってくると、いるはずの人がいなくて、あの小さい宮殿で一人で泣いて傷ついていた。
心もボロボロになって、自分を傷つけていた。
見るからに傷心しきったギルバートに追い打ちを掛ける周りの人間たち――ギルバートの立場がそうさせるのだけど、かわいそうで見ていられなかった。
アリシアの行方を捜して、故郷にまで行った。
そして見つけたのにも拘わらず、連れ戻そうとしなかったのは「自分は嫌われても当然だから」と吐露した。そんなギルバートの様子に胸を痛めることしかできなかったのだと、宰相は白状した。
「妃殿下が戻られて、誰よりも陛下が喜んでいることでしょう」
嫌われる恐怖を抱えながら、彼はあのとき助けに来てくれた。あの告白をしてくれたのだと、アリシアは初めて知った。
アリシアがいないと生きていけない――ギルバートの告白は、彼の切実な願いだった。
アリシアは、今すぐ彼の元に行って、抱き締めて「嫌ってない。大好きだった。ずっと、いつまでも愛している」と伝えてあげたかった。
「なので、妃殿下が何をしようと……もしや反逆を企てたとしても、陛下はお許しになるでしょう」
そんな気持ちにさせた方が悪いのだと、妃殿下を肯定してこの帝国を滅ぼすことも厭わないだろうと冗談を言う宰相の言葉に、アリシアは笑みが零れた。
「……陛下の側にいてくれてありがとう」
きっと、ギルバートもそう思っているだろう。
宰相が側にいてくれたから、彼は皇帝という重荷を背負えることができたのだ。
宰相の話を聞いて、アリシアは決めた。
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