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問題発生
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「た、大変です!!水路工事の予定エリアにて、ダンジョンが発見されました!」
「はぁ!?ダンジョンだぁ!?」
ここまで順調に進んできていたのだが、思いもよらない方向からの問題に、思わず頭を抱えてしまった。
忘れていた。いや、忘れてはいなかったのだが、この世界は地球とは全く違う世界なのだ。そりゃダンジョンの1つや2つあることを頭に入れて調査するべきだった。
いや、でも調査中にはダンジョンらしきものは一切見えなかったし、なにかの間違いじゃない?
(いや、この世界だとダンジョンは1夜にして現れることもあるんだ。)
(……お前何してくれとん?)
(いや!しょうがないだろ!俺がやったんじゃない!!)
どうやら調査後に現れたダンジョンのようだ。
ひとまず、先ほどの者から渡された、現地からの調査報告が乗っている書類を執務室の机の上に置き、細部までしっかりと目を通す。
……こりゃ大変だ。
「ねね様、大丈夫?」
私が再び頭を抱えていると、横からレイナが声をかけてくれた。
大丈夫って言いたいところなんだけど、まあ大丈夫じゃない。このダンジョンをどうにかしないとこのルートで川を建設することはできない。
ルートをダンジョンに当たらないようなルートへと変更するということも考えたが、すでに半分近くの工事が完了している状態で今更の変更はできないだろう。
この世界のダンジョンは攻略をして、ダンジョンコアを破壊すれば何事もなかったかのように消え去る。
報告書によると、ダンジョンはあたり一帯の魔力を吸収し、とてつもないほどの大きさになっているそうだ。また、出てくるモンスターのレベルがとてつもなく高く、凄腕の冒険者を集めたところで、Sランクが動かない限り攻略は無理だろうと。しかも、採取できる素材に価値のあるものがほとんどなく、Sランクの冒険者も積極的には動かないだろうということだ。
「はぁ……、私が行くしかないかぁ。」
「ちょ!陛下!それは危ないのでは!?」
「そうだよねね様!私、冒険者ランクBだから私が行く!軍隊もつれて私がやる!」
冒険者ランクB
それはGから始まる冒険者のランクにおいて、相当上位の冒険者が達することのできるランク。
だが、Bランクのプレイヤーが10人集まってもAランクにはかなわないという。そして、そのAランクが10人集まっても手も足も出ないといわれているのが最高ランクのS。
「陛下、お言葉ながらSランクの冒険者でも呼ばない限り厳しい可能性があります。」
「だから私が行こうと言っているのじゃないか。」
私がそういうと、2人は頭にクエスチョンマークを浮かべて首をかしげていた。
それを見た私は、アイテムボックスからダイヤモンドのようにキラキラと輝く水色のカードを取り出した。
「それはまさか!?」
「そう。私Sランクなんだよね。」
Sランクは現在この世界に5人しか存在しない。
そのうちの1人は私だ。
「だから今回のダンジョンは私が攻略する。2人にはこの国のことはしばらく任せる。工事もいったん中止。できるだけ早く戻ってこれるように頑張るから。」
2人は心配そうな顔をしていたが、さすがにSランクの冒険者カードを見せられて止められるわけもなく、渋々といった感じで受け入れた。
私は執務を中断し、すぐさま攻略の準備に乗り出した。
「はぁ!?ダンジョンだぁ!?」
ここまで順調に進んできていたのだが、思いもよらない方向からの問題に、思わず頭を抱えてしまった。
忘れていた。いや、忘れてはいなかったのだが、この世界は地球とは全く違う世界なのだ。そりゃダンジョンの1つや2つあることを頭に入れて調査するべきだった。
いや、でも調査中にはダンジョンらしきものは一切見えなかったし、なにかの間違いじゃない?
(いや、この世界だとダンジョンは1夜にして現れることもあるんだ。)
(……お前何してくれとん?)
(いや!しょうがないだろ!俺がやったんじゃない!!)
どうやら調査後に現れたダンジョンのようだ。
ひとまず、先ほどの者から渡された、現地からの調査報告が乗っている書類を執務室の机の上に置き、細部までしっかりと目を通す。
……こりゃ大変だ。
「ねね様、大丈夫?」
私が再び頭を抱えていると、横からレイナが声をかけてくれた。
大丈夫って言いたいところなんだけど、まあ大丈夫じゃない。このダンジョンをどうにかしないとこのルートで川を建設することはできない。
ルートをダンジョンに当たらないようなルートへと変更するということも考えたが、すでに半分近くの工事が完了している状態で今更の変更はできないだろう。
この世界のダンジョンは攻略をして、ダンジョンコアを破壊すれば何事もなかったかのように消え去る。
報告書によると、ダンジョンはあたり一帯の魔力を吸収し、とてつもないほどの大きさになっているそうだ。また、出てくるモンスターのレベルがとてつもなく高く、凄腕の冒険者を集めたところで、Sランクが動かない限り攻略は無理だろうと。しかも、採取できる素材に価値のあるものがほとんどなく、Sランクの冒険者も積極的には動かないだろうということだ。
「はぁ……、私が行くしかないかぁ。」
「ちょ!陛下!それは危ないのでは!?」
「そうだよねね様!私、冒険者ランクBだから私が行く!軍隊もつれて私がやる!」
冒険者ランクB
それはGから始まる冒険者のランクにおいて、相当上位の冒険者が達することのできるランク。
だが、Bランクのプレイヤーが10人集まってもAランクにはかなわないという。そして、そのAランクが10人集まっても手も足も出ないといわれているのが最高ランクのS。
「陛下、お言葉ながらSランクの冒険者でも呼ばない限り厳しい可能性があります。」
「だから私が行こうと言っているのじゃないか。」
私がそういうと、2人は頭にクエスチョンマークを浮かべて首をかしげていた。
それを見た私は、アイテムボックスからダイヤモンドのようにキラキラと輝く水色のカードを取り出した。
「それはまさか!?」
「そう。私Sランクなんだよね。」
Sランクは現在この世界に5人しか存在しない。
そのうちの1人は私だ。
「だから今回のダンジョンは私が攻略する。2人にはこの国のことはしばらく任せる。工事もいったん中止。できるだけ早く戻ってこれるように頑張るから。」
2人は心配そうな顔をしていたが、さすがにSランクの冒険者カードを見せられて止められるわけもなく、渋々といった感じで受け入れた。
私は執務を中断し、すぐさま攻略の準備に乗り出した。
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