電車の万子さん

菅野鵜野

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2.埼東線

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 池敷駅に着いたら、今度は埼東線に乗り換える。

 平日の終電。20分ほど降って地方都市の駅を過ぎると、車両はガランと空き始める。

 終点の改札口は、電車の進行方向先頭の方なので、こんな最後尾にはもう人っ子一人いない。

 後ろから二両目。車掌の目も届かず、人もまばら。

 俺はパソコンの入った思いブリーフケースを雑に起き、ゆったりと足を広げてシートを占領するように腰掛けた。

 あとは20分ほどどこにも停車しないので、人の出入りもない。

 ただ、俺の目の前には、妙齢のスーツ姿の女性がいるだけ。



 数週間前に俺のSNSにDMをくれた、電車の万子さん。

 初めて会った時は腰を抜かした。

 車両が俺以外いなくなるや否や、足をガバッと開き、何も履いていない茂みを俺に見せつけたのだ。

 ジャケットの下は前ファスナーのワンピースで、胸元からヘソのあたりまでファスナーを下ろすと、巨大としか形容できない見事なオッパイが弾かれるように飛び出した。

 その後は、浅草の劇場のお姉さんも真っ青の、見事なお何ショーで、俺もムスコを取り出して思わず扱いてしまったのだ……。



 あれから、早く上がれた時でさえ、食事をして一杯引っ掛けて、わざわざ終電を待ってこの車両に乗った。

 今日の万子さんは、ジャケットの下は少しカジュアルというか、セクシーなニッとワンピース。

 白だから、乳首も、どぎつい紫の紐パンも透けて見える。

 それだけでも、俺のムスコは期待に胸を、いや竿を膨らませていた。

 彼女は何も言わず、Vネックの深い胸元からはちきれそうなオッパイを取り出し、先っちょを自分でペロペロと舐めだした。

 膝が緩み、ただでさえ短い丈のワンピースの中から、紫の紐パンが丸見え。というか、もうグショグショに濡れて色が変わっている。興奮しているんだな、もう。

 おもむろに、彼女は右手をパンティの股布から中へと差し込み、ピチュッと音を立てて中に沈めた。

 ハァハァと息遣いを荒くしながら、彼女は淫靡に腰を波立たせ、俺にお万を見せつけ始めた。

「見て……見て欲しいの……このぐちゃ万を、よろずこの、万子……ほら、汚いでしょ、だらしないでしょ」

 彼女はとうとう3本突っ込み、白濁液を撒き散らすようにして、腰を揺らしながら激しく自分の沼をグチュグチュとかき回していた。

「ああん、ああ、あああっ、見られてる……グショ万を、あなたに……ああんっ、見て、みてぇっ」

 ああ、俺もあの指になりたい。あの指のように、あのマグマの中に入ってしまいたい……と思っていたら、彼女がつかつかと歩いてきた。

 そして俺に尻を向けるなり、ペロンと裾をめくって見事な大尻を晒し、いつの間にか俺がファスナーから解き放ってしまっていたムスコめがけて腰を下ろしてきた。

「ごめんなさい、我慢できないの……頂戴、わたしに、あなたのムスコさん、ちょうだい……ああんっ」

 あ、埋まっちゃった……なんて熱いんだ、トロトロだ、ああ、スライム温泉……やばい、これだけでもう……。

 小爆発を起こしてしまった俺は、慌てて立ち上がった。

 すると、丁度彼女が床に手をついて前屈をするような体勢になり、白濁した液が彼女の尻を濡らした。

「す、すいません……」

「いいの、最高です……ああ、そのまま、してください、して、してぇ、焦らさないで、はやくぅぅん」

 え、いいのかな……戸惑っていると、彼女は俺をケツ圧で押し、再びシートに座らせた。

 川を渡る電車、光一つない暗闇の中、窓に、俺に後背位座位で大胆に貫かれている女の、心地好さそうな顔が映った。

「ああん、んんん、ああん……気持ちいい、ああん、いやらしいお万をひくつかせた私が、映ってるぅぅっ」

「うわっ、くっそエロ……」

 女はもう白目剥いて、口開けてアヘアヘ言っている。こんな風に壊れるんだ、気持ちいいと……エッロ。
 
 俺のスラックスはもうグッショグショになっている。けれど、この気持ち良さに酔いしれ、そんなことはどうでもよかった。

「ああ、気持ちいい、いいのっ、あなた、思った通りよ……当たる、そこ、そこなのぉぉぉぉっ」

 股を大きく開いて俺を飲み込み、シートの上でM字に片膝を立てる彼女が、腰をいやらしく使いだした。

 ああ、ムスコが包まれて、まるで揉み洗いをされているような……ああ、先端がコリコリ当たって気持ちいい、オッパイ、ああ、なんて柔らかくて重厚感があるんだろう……クリクリっと乳首をいじると、きゅっとお万が締まって、すげぇ気持ちいい。

「ぐうっ、やっべっ、お姉さん、キツイよぉっ」

 俺はもう耐えられなくなって、女をシートの上に四つん這いに倒し、こんなに動かしたことなんてないくらいに腰をグラインドさせた。

「うぉぉぉぉぉっ」

 猿だ、猿のようにズゴズコズコズコズコ、ブチャヌチャヌチャヌチャ……勢い余って鼠蹊部で柔らかな尻を叩きつけ始めると、奥の突起先端があたり、電撃が走る。

 パーン、パーン……グッチャグッチャ……パンッパーンッ……。

「あひぃ、いいっ、あああんっ、いいいひいいいっ、突いて、突いてぇぇっ!!  」

 女も口からヨダレを撒き散らして悶えまくっている。

「間も無く、終点です、お忘れ物のございませんように……」

 くっそう、ここでおわってなるものか。

「いっけぇぇぇぇぇ!!!   」

 ズボズボズボズボズボズボ……白濁液が撒き散らされ、イカ臭い俺の分身達の匂いが充満する。

「あああおぅ、おおっ、ううっ、あああっ、いいいのっいいい、いいいいっ、いいいっぐぅぅぅぅ!!   」

 女は背中をピーンと反らし、俺のムスコをギッチギチに締め上げた。

「む、無理ぃぃぃ、すんませぇぇぇぇんっ、出まぁぁぁぁすっ!!  」

「いいいのよぉぉぉぉっ、出して、腐れ万子に注いデェェェェッ!!  」

「うぐっ……クッ……のぁっ」

 やばい、ああ、中に出してしまった……。

 もわぁっと俺のムスコがお湯の中で溺れるかのように熱に包まれた。

 ドロリッとカルピスゼリーと一緒に抜き出すと、俺はもう一度、ブルルッと芯を震わせた。

 こんな余韻の波が来るほどイッたことなんて、いままでなかったなぁ……。

「はぁ……」

 呆然と、粗チン状態のムスコを出したまま惚けていると、電車がラストスパートとばかりに揺れ出した。

 いけない……慌ててムスコをしまい、グッショリと濡れて色が変わってしまったスラックスをブリーフケースで隠すようにして立ち上がると、

「あれ……」

 女はもう、いなかった。

 え、まさか……新手の怪談か? 

 でも、このイカ臭さ、充足感は、幻ではないよなぁ……。


 俺は慌ててスマホを取り出し、『電車の万子さん』をブロックした。


 
 翌日、何となく同僚に、他人の話としてこの話をしたら、

「知ってる、電車の万子さん、だろ。俺たちくらいの、30前後で彼女いなくてイカ汁煮詰まってそうなダサいリーマンをターゲットにする痴女だって噂だぜ」

「おまえ、会ったことある? 」

「ああ……一回満員電車で乳出して後ろから犯されて気持ちよさそうにしていた女を見たことあるけど……どう考えてもあれはギャルだったしな。バカップルのプレイって感じだし……DM来たんだろ」

「ブロックしたよ、速攻で」

「ま、それがいい。病気うつされてもたまらんし。何なら今日、一本ヌキに行くか」

 寂しい30男同士、仕事終わりに遊びに行く約束をして、俺は自分のデスクに戻ったのだった。


 電車の万子さん、か……。


 
 

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