電車の万子さん

菅野鵜野

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7.始発の万子さん

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 俺が働いている銀座のパブは、金曜の夜だけは明け方まで営業している。

 だから、締め作業や片付けを終え、少し始発待ちで店で仮眠を取ってから帰る。

 
 地下鉄の始発は、築地方面に行く買い出し客の他は、大抵が飲み疲れた連中だ。

 俺が乗る始発電車は私鉄に繋がっていて、乗り換えなしで座ったまま帰ることができる。


 だからか、目の前に、踊り疲れたかのような若い女が、窓に頭を預けるようにして眠っていた。

 口は開いてるし、クラブ用の露出キツめのピッタリしたドレスは胸元が開いていて片乳がぽろんとはみ出ている。
 
 膝も開けっぴろげで、ヒールが床に転がったまま、爪先立ちのような格好で腰が座席から滑り落ちそうになっているので、ただでさえ腹巻のような丈の裾が捲れて、中身がしっかり晒されていた。

 ああ、彼女がこんな姿になっていたら、醒めるよなぁ……。

 正直、こんな姿みても、エロいとは思わない。

 少し寝ようかな……。

 
 電車の揺れで目を覚ますと、まだこの車両は俺と女以外無人のまま、都内の主要駅を経過していた。

「んん……」

 女がむにゃむにゃと口を動かしながらまたを弄った。猿かよ……ストッキングを履いていない生足は、明け方の冷気に血管が浮き出ていて生々しい。

 レースの真っ赤なパンティさえズレていて、具がはっきりと見えている。

 すると、となりの車両からいかにも輩な男達が二人、これも遊び疲れた風体でやってきた。

 ああ、酒が抜けていないのがバレバレだな。

 俺は関わりたくなくて狸寝入りを決め込んだ。

「やっべ、この女ヤッて欲しいんじゃね? 」

「やめろよ。彼女ともめたばっかじゃん」

「だからムシャクシャすんだよ。どうせこの電車この駅から急行でしばらく止まんねーしよ」

 ここで理性は働かないんだなぁ……男の一人はさっさとファスナーを下げる音を立てて、女の膝裏にてをやって押し上げた。

 これでも目ぇ覚めないんだ、スゲェな……。

 ぬちゅ……え、マジで入れた? 

「こいつ結構ババァじゃん。すっげえ厚塗りだけど、ガバガバ……あ、でもヌルヌルしていい感じ」

「げっ、この女、濡れてんの? 」

「ズブズブだぜ。ほら」

 男は股間を指差してゲラゲラ笑いながら抜き差しをしている。確かに、凄いヌチャラヌチャラと水音が響いて、女のあそこが洪水になっているであろうことが分かる。

 肉付きのいい白い尻が、波打って揺れるのがエロい……いや、エロくなんて……。

「パイ乙、でっけぇ……揉めよ、おい」

 そのうち、女をシートに横たえ、一人が股間から、もう一人は両乳を晒して揉みしだきながら女の頭の上から自分ものを女の口に突っ込んだ。

「うおぁぁ、やっべぇよぉ」

 男達が獣のように犯しまくって嬌声を上げる。

 女の足は、鳥に食べられるバッタのようにあちこちに開いては揺れた。

「んん、んん……」

 先に口を犯していた男が放出し、やがて股間の方の男も放出した。

 でも、女はまだ寝ている……。

「死んでんのか? 」

 あまりに動かない女の様子に、男達は気味悪がって逃げるようにさっていった。

 やばい……俺も逃げなきゃいけないのかな……。

 すると、むくりと女が起き上がるなり、半裸のまま俺の方に歩いてきた。

「お兄さぁん、本当はずっと見てたでしょ」

 女はとろんとした目で舌なめずりをすると、寝たふりをしたままの俺の股間から魔羅を引っ張り出して、いきなり口で扱き始めやがった。

「DMしたでしょ。電車の万子、です」

 マジか……客が話していたのを聞いて、眉唾だと思っていたが、仕事上がりに入っていたDMを見て、俺は半分、期待もしていた。

 まさか、彼女が……。

「ほらぁ、もうこんなになってるぅ」

 舌足らずにそう言うなり、女は真っ赤なレースのパンティの股布を指で避けて、大きく足を広げて覆いかぶさってくるなり、ズブリと俺の魔羅の上に跨った。

 顔を寄せてくるが、口から男が放ったイカ液の匂いがして、俺は顔を背けた。

「そういう汚いものを見る目で見られるの、そそる……」

「信じられねぇよ……痴女か、てめぇ」

「それそれ、ああん、いいわぁ……さっきの男達下手くそで、飽きたぁ、ああんっ、いい、いいっ」

 女はぐるりと向きを変えると、俺にでっかい尻を丸出しにして向けて、ズコズコと猛烈な勢いで腰を使った。

「やだぁ、通過駅のおじさんに見られちゃうぅぅ……さいっこー」

 ちらほらと通過駅でホームに並ぶ男達に院部を見せつけるように腰を突き出し、女は笑いながら揺れ続けた。

 本当に緩い、緩いんだけど、ビッショビショのそこにはスライムがいて、俺に絡みついてしつこく締めつける。

「お乳も揉んでヨォ、おおっ、いいっ、ああんっ」

「お前みたいな雌豚、誰が……くっ」

「もっと言ってぇぇ、いいのぉ、ああん、もっと、い、いいい、いいく、いくっ、あ、いっちゃう、ああっ」

 どんだけ動くんだと言うほどに、女はめちゃくちゃに腰を振った。

 肉が揺れる、肉が、ピタピタと揺れる。

 俺の魔羅はまだまだギンギンで、このままでは1日悶絶して苦しむだろう。

 だからって、女を押し倒していいものか……と、間も無く急行停車駅に到着するアナウンスが入った。

 俺は思わず女を床に手をつかせて尻を掲げ、半立ちになって上から落とすようにズコズコズコズコと腰を使った。

「あああああっ、ああああっいいいっ、いくぅぅ、いっくぅぅ」

 半狂乱の声を上げて、床に頭を下げたまま、女はピクッと全身を痙攣させた。

 ぐぉぅぅ、と魔羅の頭から根元まで、女のものがあり得ないほど絡まり、俺を嫌という程絞りあげた。


 こんなに出したの、いつ以来だろう……放心して、電車が止まる寸前で身支度を終え、ふと気がつくと女はもういなかった。

「あれ……」

 俺は膝が笑った状態で、ふらふらと駅のホームに降りた。

 夢だ、夢に違いない……飲み物でも買おう。

 開いたばかりの駅のスタンドで温かいお茶を買おうとしたが、まだセットしていないとのことだった。

「あ、裏にあったかな……」

 裏にって……と、おばさんが手招きする扉から中を覗くと、短い丈のスカートに包まれたでっかい尻がこちらを向いていた。

「待ってねぇ、確かこの辺り……」

 おいおい、パンティが丸見え……あれ、この赤いレースって……。

「ごめんねぇ、まだ温まってないわねぇ。よかったらここで温めてぇ」

 こちらに向けたおばさんの顔は……あ、さっきの痴女!!  

 おばさんは僕に向けたままの尻に艶めかしく手を這わせ、パンティのクロッチを捲った。

 つい先ほどまで男のものを飲み込んでいたイカ臭い院部が、キラキラ光っている。

 ゆらゆらと腰を揺らしながら、おばさんが舌なめずりをした。

「僕、さっきは素敵だったわ……思い出すだけで、こんなに……」

 つうっと、雫がおばさんの太ももを伝っていく。

「そこ、締めて」

 誘われるように、俺は扉を閉めて、その赤いパンティの沼の中へと溺れていった……。
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