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Ⅰ:始まりは姫の旅
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しおりを挟む「ところで、ここからが本題なんだけど…アレクは会場の場所分かる?」
ようやく、ユリフィアは本来の目的を思い出しそう切り出した。
「は?お前…まさか…?」
「うん、なんか道に迷っちゃったみたい」
「嘘だろ!?」
アレクシオはありえないという顔をするが、ユリフィアの「迷ったものは仕方ない」の一言で終わる。
「……俺が連れて行ってやるよ」
深いため息を吐きながらも、アレクシオは案内役を買って出た。
「ありがとう!」
「ほら、さっさと行くぞ。…それにしても、会場入りするという事は無事に予選は通ったんだな」
「うん!自分でもビックリだよ」
あれは運も良かったなぁとしみじみと思うユリフィアだった。
その時、壁に備え付けられていたスピーカーからアナウンスが流れだす。
『武術大会予選通過者は至急広場へ集まって下さい。これより本戦を開始します』
「…ヤバイな。急ぐぞ!」
「はーい」
ユリフィアは元気よく返事をして、アレクシオと共に走り出した。
一方、アレクシオとユリフィアの様子を陰ながらに観ていたレストはと言うとーー先ほどまで2人のいた廊下で笑い転げていた。
「アレクちゃん、アッくんて…ぶふっ」
アレクシオがいれば雷ものだろうが、ここには彼一人。
まあ、一人で大爆笑しているおかしな人に近づこうとする者もいないだろう。
「くくっ……あぁー、笑いました」
どれくらいそうしていただろう。
ようやく笑いの波が去り、レストは大きく深呼吸する。
「アレクシオ様の珍しいお顔も拝見できましたし、今日はツいていますね。これは陛下にもお教えしなくては…」
本当にアレクシオの従者なのか!?
と、ツッコミを入れたくなるほどレストは主人を嘲笑う。
「さて、私もそろそろ会場に向かうとしましょう」
あの娘には是非とも勝ち進んで頂きたいですね~、などと考えながらレストは緩やかに歩み出した。
試合の行われる広場に着くと、見渡す限り人で埋め尽くされていた。
中央に壁で囲まれたバトルフィールドが用意され、その周りが観客席になっている。
階段のような観客席にはゆうに5万人ほどがすでに待機していた。
(そこまで大きい大会じゃないって聞いていたけど…さすが王都主催というところかな)
思わず感心して惚けてしまう。
「ここでいいか?」
「うん。本当にありがとう!あ、そうだアレクってヒマ?」
「さぁな。まだ何かあるのか?」
「もしヒマなら私の勇姿を見ていて欲しくて…」
1人くらい応援してくれる人がいるといいなぁ、というのが本音だった。
「…最初にも言ったが、この大会に出る者は女に負けるほどお人好しじゃないぞ?」
「大丈夫!それに、人を見かけで判断しちゃダメだよ。女だからってナメてかかると痛い目に合うのは…相手の方なんだから」
にっこりと言い切るユリフィアの瞳に迷いや不安は窺えない。
どこからその自信が湧いてくるのだろうか。
けれど、アレクシオは不思議と彼女なら大丈夫だと思えた。
「そうか、なら頑張れ。気が向いたら見ていてやるよ」
その言葉に返事はせず、代わりに笑顔で手を振った。
アレクシオが去り一人になる。
「本戦出場者はこちらに集まって下さい!」
あの受付のお姉さんがメガホンを持って叫んだ。
(やっぱり体格の良い男性が圧倒的に多いなぁ)
周りのライバルたちを見渡す。
中には、戦えるの!?と思うような優男や女性も混じっている。
そんな中、正面の舞台に司会者らしき男がマイクを持って上がった。
「まずは本戦のルールを説明します」
一つ、相手が参ったと言うか気絶させれば勝ちとする。
一つ、生死に関わる攻撃をした者、また明らかに殺意があると分かる技を繰り出した者は失格とする。
一つ、制限時間は10分とし、それまで互いに倒れなければ、それまでに受けたダメージで判定する。
一つ、武器は何でも使用可能。また、体術、魔術などの使用制限もない。
一つ、正々堂々と臨むこと。
「ーー以上です。何か質問はありますか?」
特に挙手はされない。
「それではこれよりトーナメント表を発表します。画面をご覧下さい」
会場のあにらこちらに巨大モニターが設置されている。
そこに目を向けると、パッとトーナメント表が映された。
「一回戦はーーゴスVSユリフィアです!!」
高らかに告げられると同時に、観客席から興奮した叫びが轟いたーー。
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・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
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