正義に群がる悪魔たち

ある街に1人の殺し屋がいた。
その男の名前は山ヶ崎徳(のぼる)。
受けた依頼は必ず達成させる一流の殺し屋のもとに1人の少女が現れる。

「お願いします…助けてください...!」
地下の薄暗い事務所で、涙ながらに助けを求める女子高生、佐藤飛和璃(ひかり)。

どうやらその娘はクラス全員からいじめを受けているらしい。
そして、自分をいじめる奴らをどうにかして止めて欲しいと震える声で言った。


翌日、飛和璃の学校に行った山ヶ崎はエアコン業者に扮して様子を見ることにした。

何事も無く朝の会が始まり、1時間目2時間目と進んでいき、昼休憩になった。

飛和璃が大袈裟に言ってるだけだと思い、帰ろうと校舎の外に出た山ヶ崎。
するとどこからか話し声が聞こえてくる。
山ヶ崎は声が聞こえるところへと向かった。

そこには飛和璃の姿と4人の同級生と見られる男女がいた。
「おい、お前。陰キャの癖に偉そうに意見してんじゃねえよ!」

飛和璃の腹に蹴りを入れる男子。
ただただすみませんと繰り返す飛和璃を見た山ヶ崎は「はぁ」とため息をついてゆっくりと近づく。

「あ?何だこのおっさん」

「汚ねー。何こいつ、すげーキモいんですけど笑」

「ここはおっさんが来る場所じゃねえぞ。社会のグズが、さっさと消えろや」

のそのそと男女のもとに近づく山ヶ崎。

「てめえ、舐めてんな?殺されてぇの?」

「そんなに死にてえならなあ!殺してやるよ!ゴホッ」

スッと少年の腹に蹴りを入れる。

「ふっ、女に暴力……社会のグズはどっちだよ?」

一流の殺し屋の反撃が始まる!
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