2 / 12
第1話 赤面は呪い
しおりを挟む
王都魔法研究所――そこは、世の中のだいたいの「困った」を理屈と魔法で解決しようとする場所だ。
ただし、恋だけは別である。
リィナは朝から何度目かの深呼吸をしていた。白衣の襟を整え、髪を耳にかけ、目の前の資料を抱える腕に余計な力が入らないようにする。
(落ち着いて。今日は“普通の助手”として働くだけ。先生の顔を見ても、赤くならない。……なるな)
そう念じながら、リィナは研究棟の奥にある執務室の扉をノックした。
「失礼します。今朝の薬草の仕分けと、昨日の実験記録を――」
「入って」
低く落ち着いた声。瞬間、胸の奥がきゅっと鳴ってしまう。リィナはすぐに背筋を伸ばした。助手としての顔。仕事の顔。いつもの。
扉を開けると、机に向かっている男がいた。クロード・ヴァルケイン。王都でも名の知れた天才魔法研究者だ。
銀縁の眼鏡越しに、淡い色の瞳がちらりとこちらを見た。理性の塊みたいな表情で、でも、リィナだけは知っている。彼の集中しているときの眉間の僅かな癖。ペンを握る指の長さ。書き物をしているとき、袖が少しだけずり上がるところ。
(だめだめだめ……見るな、見たら……)
見た。
そして。
「……」
頬が熱い。自覚した瞬間、もう終わりだった。リィナは資料を胸に押し当てるように抱えて、視線を紙に落とした。
――ばれてない。ばれてない。私は今、ただの助手。体温が上がってるのは部屋が暖かいから。多分。
そう思ったのに。
「顔が赤い」
クロードが淡々と言った。
「えっ……?」
心臓が跳ねる。リィナは反射で「違います」と言いそうになって、ぎりぎり飲み込んだ。否定は不自然。冷静に。冷静に、助手。
「少し……暖房が効いていて……」
「研究所の室温は一定だ。二十三度。温度変化の要因ではない」
即座に切り捨てられた。
(室温まで把握してるの、さすが先生……じゃなくて今それどころじゃ――!)
クロードは椅子を引いて立ち上がり、机の端に置いてあった細い金属の棒を手に取った。魔力の流れを測る簡易器具だ。
「近づいて」
「……えっ」
「近づいて」
繰り返された。命令ではない。彼の中では「必要な手順」なのだ。
リィナはゆっくりと近づいた。心臓がうるさい。距離が縮むと、クロードの持つインクと薬草の匂いが混ざったような、落ち着くのに危険な香りがする。
「額を見せて」
「……はい」
差し出した瞬間、クロードの指がリィナの額に触れた。ひやりとした指先。そこだけ世界が切り取られたみたいに鮮明になって、リィナの脳が危険信号を鳴らす。
(むり、近い、近い、近い……っ)
「熱はない。……脈拍」
クロードは当然のように、リィナの手首を取った。
握る、というより、正確に押さえる。逃げられないように、ではなく、脈を逃さないように。けれど結果として、リィナは逃げ場を失った。
指先が触れているだけで、心臓が早鐘になるなんて――そんなの、呪いじゃなくて、恋だ。
リィナは必死に「助手の顔」を貼り付ける。唇の端を引き上げすぎない。視線を逸らしすぎない。頬の熱を意識しない。
なのに。
「速い」
クロードが言った。
「……す、すみません。歩いてきたので」
「廊下の距離は短い。歩行の負荷でここまで上がることはない」
全否定である。
クロードは眼鏡の奥で瞳を細め、まるで難しい式を解くときみたいに真剣な顔になった。
「外部要因――もしくは内部要因。赤面、脈拍上昇。特定の刺激でのみ誘発される。……これは」
嫌な予感がした。
リィナは固まった。
クロードが、はっきりと言い切る。
「呪いだ」
「……はい?」
思わず声が裏返った。
クロードは全く動じない。むしろ確信に満ちた顔で続ける。
「好意系の呪い。感情の揺れを利用して反応を引き出すタイプ。――最近、心当たりは?」
(好意系の呪いって何!? いや、好意はあるけど、それ呪いじゃないです!!)
リィナの心の中は大混乱だった。しかし口から出るのは、助手としての冷静な返答だけ。
「……心当たりは、特に……」
「そうか」
クロードは頷くと、机に置いてあるノートにさらさらと書き込んだ。
『対象:リィナ
症状:赤面・脈拍上昇
診断:好意系呪いの可能性大
対処:検査・隔離・解呪』
(隔離!?)
「先生、隔離って……」
「研究所の規定だ。呪いの感染性を否定できない。安全が確認できるまで、君の行動範囲を管理する」
落ち着いた声で、さらっと恐ろしいことを言う。
「……管理……」
「君が危険な目に遭う可能性がある」
その言葉だけは、妙に強く響いた。クロードが本当に嫌がっているのは「手順が狂うこと」ではなく、リィナが傷つくことだと分かってしまう。
分かってしまうから、困る。
リィナの頬がまた熱くなる。
クロードがすぐに気づいて、目を細めた。
「ほら。今だ」
「今……?」
「今、反応が出た。原因刺激が近くにある」
クロードは真剣な顔で、リィナを見つめて言った。
「誰だ」
――誰だ、じゃない。あなたです。
でも言えない。言ったら死ぬ。
「……分かりません」
「分からないなら、再現する」
「再現……?」
「刺激を変えながら検査し、反応を比較する。原因を特定する」
クロードは机の上の小さな砂時計をひっくり返した。なぜか彼はこういう時だけ、律儀に時間を区切る。
「まず距離。今の距離から一歩離れて」
リィナは言われるまま一歩下がった。
クロードは観察するようにリィナの頬を見た。
「反応、軽減」
(そりゃそうです……)
「次、距離を詰める」
「えっ」
クロードが一歩近づいた。リィナの心臓が跳ねた。
「反応、増加」
(そりゃそうです……!!)
クロードはさらに真剣になった。
「次、声」
彼はいつも通りの落ち着いた声で言った。
「リィナ」
名前を呼ばれただけで、胸の奥がきゅうっと縮む。リィナの頬が熱くなる。
「反応、増加」
クロードは淡々と記録する。
「次、声の距離」
そして彼は――少しだけ顔を近づけた。
「リィナ」
耳元に落ちる声。柔らかくて、低くて、ずるい。
リィナの思考が真っ白になった。
頬どころか首筋まで熱くなる。息が詰まる。目の前が眩む。
(しぬ……っ)
クロードはその反応を見て、確信したように言った。
「確定だ」
(確定しないで……! 今確定しちゃだめ……!)
「先生、それ以上は……」
リィナが絞り出すと、クロードは一瞬だけ、困ったように眉を動かした。
「苦しいか」
「……く、苦しいです」
恋で、とは言えない。
クロードは真剣な顔で頷いた。
「なら、対処を急ぐ」
そして、なぜか落ち着いた声で宣言した。
「今日から君は、僕の執務室の隣で働く。監視……いや、保護のためだ」
その瞬間、執務室の扉がノックもなく開いた。
「失礼しま――」
入ってきた先輩研究員のセスが、部屋の空気を見て固まった。机の上には砂時計、クロードの手には記録ノート、リィナの頬は真っ赤。
セスの視線が二人を往復する。
「……何してるんですか」
「検査」
「……それ、検査に見えませんけど」
セスは胃のあたりを押さえた。
「またですか。……また、“規定”で囲い込みを……」
「囲い込みではない。保護だ」
クロードはまっすぐに言い切った。
セスは天井を仰いだ。リィナは消えたかった。
そして、床をとてとてと歩く足音。
使い魔猫のモカが、いつの間にか部屋に入り込み、当然のようにリィナの足元で鳴いた。
「にゃ」
――察している顔だ。完全に察している。
モカは、リィナのスカートにすり寄ってから、クロードの靴先にわざと尻尾を当てた。
「……にゃあ」
クロードが少しだけ眉を寄せた。
「モカ。邪魔をするな」
モカは悠々と机の上に飛び乗り、クロードのノートの上にどっかり座った。
セスが乾いた声で言う。
「……猫の方が空気読めてますよ」
「猫に空気は関係ない」
「先生、関係あるのは先生です」
リィナは耐えきれず、資料をぎゅっと抱いた。
(呪いじゃない。恋です。恋なんです。でも――)
クロードはノートを取り返そうとしながら、まるで大切な研究対象を守るように、リィナに視線を向ける。
「安心していい。必ず原因を突き止める」
その真面目さが、優しさが、いちばん危険だった。
リィナは小さく笑ってしまいそうになるのを、必死で堪えた。
「……はい。よろしくお願いします」
(お願いだから、原因を突き止めないでください)
恋する乙女の願いは、研究所の規定よりもずっと弱かった。
ただし、恋だけは別である。
リィナは朝から何度目かの深呼吸をしていた。白衣の襟を整え、髪を耳にかけ、目の前の資料を抱える腕に余計な力が入らないようにする。
(落ち着いて。今日は“普通の助手”として働くだけ。先生の顔を見ても、赤くならない。……なるな)
そう念じながら、リィナは研究棟の奥にある執務室の扉をノックした。
「失礼します。今朝の薬草の仕分けと、昨日の実験記録を――」
「入って」
低く落ち着いた声。瞬間、胸の奥がきゅっと鳴ってしまう。リィナはすぐに背筋を伸ばした。助手としての顔。仕事の顔。いつもの。
扉を開けると、机に向かっている男がいた。クロード・ヴァルケイン。王都でも名の知れた天才魔法研究者だ。
銀縁の眼鏡越しに、淡い色の瞳がちらりとこちらを見た。理性の塊みたいな表情で、でも、リィナだけは知っている。彼の集中しているときの眉間の僅かな癖。ペンを握る指の長さ。書き物をしているとき、袖が少しだけずり上がるところ。
(だめだめだめ……見るな、見たら……)
見た。
そして。
「……」
頬が熱い。自覚した瞬間、もう終わりだった。リィナは資料を胸に押し当てるように抱えて、視線を紙に落とした。
――ばれてない。ばれてない。私は今、ただの助手。体温が上がってるのは部屋が暖かいから。多分。
そう思ったのに。
「顔が赤い」
クロードが淡々と言った。
「えっ……?」
心臓が跳ねる。リィナは反射で「違います」と言いそうになって、ぎりぎり飲み込んだ。否定は不自然。冷静に。冷静に、助手。
「少し……暖房が効いていて……」
「研究所の室温は一定だ。二十三度。温度変化の要因ではない」
即座に切り捨てられた。
(室温まで把握してるの、さすが先生……じゃなくて今それどころじゃ――!)
クロードは椅子を引いて立ち上がり、机の端に置いてあった細い金属の棒を手に取った。魔力の流れを測る簡易器具だ。
「近づいて」
「……えっ」
「近づいて」
繰り返された。命令ではない。彼の中では「必要な手順」なのだ。
リィナはゆっくりと近づいた。心臓がうるさい。距離が縮むと、クロードの持つインクと薬草の匂いが混ざったような、落ち着くのに危険な香りがする。
「額を見せて」
「……はい」
差し出した瞬間、クロードの指がリィナの額に触れた。ひやりとした指先。そこだけ世界が切り取られたみたいに鮮明になって、リィナの脳が危険信号を鳴らす。
(むり、近い、近い、近い……っ)
「熱はない。……脈拍」
クロードは当然のように、リィナの手首を取った。
握る、というより、正確に押さえる。逃げられないように、ではなく、脈を逃さないように。けれど結果として、リィナは逃げ場を失った。
指先が触れているだけで、心臓が早鐘になるなんて――そんなの、呪いじゃなくて、恋だ。
リィナは必死に「助手の顔」を貼り付ける。唇の端を引き上げすぎない。視線を逸らしすぎない。頬の熱を意識しない。
なのに。
「速い」
クロードが言った。
「……す、すみません。歩いてきたので」
「廊下の距離は短い。歩行の負荷でここまで上がることはない」
全否定である。
クロードは眼鏡の奥で瞳を細め、まるで難しい式を解くときみたいに真剣な顔になった。
「外部要因――もしくは内部要因。赤面、脈拍上昇。特定の刺激でのみ誘発される。……これは」
嫌な予感がした。
リィナは固まった。
クロードが、はっきりと言い切る。
「呪いだ」
「……はい?」
思わず声が裏返った。
クロードは全く動じない。むしろ確信に満ちた顔で続ける。
「好意系の呪い。感情の揺れを利用して反応を引き出すタイプ。――最近、心当たりは?」
(好意系の呪いって何!? いや、好意はあるけど、それ呪いじゃないです!!)
リィナの心の中は大混乱だった。しかし口から出るのは、助手としての冷静な返答だけ。
「……心当たりは、特に……」
「そうか」
クロードは頷くと、机に置いてあるノートにさらさらと書き込んだ。
『対象:リィナ
症状:赤面・脈拍上昇
診断:好意系呪いの可能性大
対処:検査・隔離・解呪』
(隔離!?)
「先生、隔離って……」
「研究所の規定だ。呪いの感染性を否定できない。安全が確認できるまで、君の行動範囲を管理する」
落ち着いた声で、さらっと恐ろしいことを言う。
「……管理……」
「君が危険な目に遭う可能性がある」
その言葉だけは、妙に強く響いた。クロードが本当に嫌がっているのは「手順が狂うこと」ではなく、リィナが傷つくことだと分かってしまう。
分かってしまうから、困る。
リィナの頬がまた熱くなる。
クロードがすぐに気づいて、目を細めた。
「ほら。今だ」
「今……?」
「今、反応が出た。原因刺激が近くにある」
クロードは真剣な顔で、リィナを見つめて言った。
「誰だ」
――誰だ、じゃない。あなたです。
でも言えない。言ったら死ぬ。
「……分かりません」
「分からないなら、再現する」
「再現……?」
「刺激を変えながら検査し、反応を比較する。原因を特定する」
クロードは机の上の小さな砂時計をひっくり返した。なぜか彼はこういう時だけ、律儀に時間を区切る。
「まず距離。今の距離から一歩離れて」
リィナは言われるまま一歩下がった。
クロードは観察するようにリィナの頬を見た。
「反応、軽減」
(そりゃそうです……)
「次、距離を詰める」
「えっ」
クロードが一歩近づいた。リィナの心臓が跳ねた。
「反応、増加」
(そりゃそうです……!!)
クロードはさらに真剣になった。
「次、声」
彼はいつも通りの落ち着いた声で言った。
「リィナ」
名前を呼ばれただけで、胸の奥がきゅうっと縮む。リィナの頬が熱くなる。
「反応、増加」
クロードは淡々と記録する。
「次、声の距離」
そして彼は――少しだけ顔を近づけた。
「リィナ」
耳元に落ちる声。柔らかくて、低くて、ずるい。
リィナの思考が真っ白になった。
頬どころか首筋まで熱くなる。息が詰まる。目の前が眩む。
(しぬ……っ)
クロードはその反応を見て、確信したように言った。
「確定だ」
(確定しないで……! 今確定しちゃだめ……!)
「先生、それ以上は……」
リィナが絞り出すと、クロードは一瞬だけ、困ったように眉を動かした。
「苦しいか」
「……く、苦しいです」
恋で、とは言えない。
クロードは真剣な顔で頷いた。
「なら、対処を急ぐ」
そして、なぜか落ち着いた声で宣言した。
「今日から君は、僕の執務室の隣で働く。監視……いや、保護のためだ」
その瞬間、執務室の扉がノックもなく開いた。
「失礼しま――」
入ってきた先輩研究員のセスが、部屋の空気を見て固まった。机の上には砂時計、クロードの手には記録ノート、リィナの頬は真っ赤。
セスの視線が二人を往復する。
「……何してるんですか」
「検査」
「……それ、検査に見えませんけど」
セスは胃のあたりを押さえた。
「またですか。……また、“規定”で囲い込みを……」
「囲い込みではない。保護だ」
クロードはまっすぐに言い切った。
セスは天井を仰いだ。リィナは消えたかった。
そして、床をとてとてと歩く足音。
使い魔猫のモカが、いつの間にか部屋に入り込み、当然のようにリィナの足元で鳴いた。
「にゃ」
――察している顔だ。完全に察している。
モカは、リィナのスカートにすり寄ってから、クロードの靴先にわざと尻尾を当てた。
「……にゃあ」
クロードが少しだけ眉を寄せた。
「モカ。邪魔をするな」
モカは悠々と机の上に飛び乗り、クロードのノートの上にどっかり座った。
セスが乾いた声で言う。
「……猫の方が空気読めてますよ」
「猫に空気は関係ない」
「先生、関係あるのは先生です」
リィナは耐えきれず、資料をぎゅっと抱いた。
(呪いじゃない。恋です。恋なんです。でも――)
クロードはノートを取り返そうとしながら、まるで大切な研究対象を守るように、リィナに視線を向ける。
「安心していい。必ず原因を突き止める」
その真面目さが、優しさが、いちばん危険だった。
リィナは小さく笑ってしまいそうになるのを、必死で堪えた。
「……はい。よろしくお願いします」
(お願いだから、原因を突き止めないでください)
恋する乙女の願いは、研究所の規定よりもずっと弱かった。
0
あなたにおすすめの小説
隠れた花嫁を迎えに
星乃和花
恋愛
(完結済:本編8話+後日談1話)
結婚式を控えた同居中の婚約者・リリィには、ひとつだけ困った癖がある。
それは、寝癖が直らないだけで、角砂糖を落としただけで、屋敷のどこかに“こっそり”隠れてしまうこと。
けれど、完璧超人と噂される婚約者・レオンは、彼女が隠れるたび必ず見つけ出し、叱らず、急かさず、甘く寄り添って迎えに来る。
「本当に私でいいのかな」——花嫁になる前夜、ベッドの下で震えるリリィに、レオンが差し出したのは“答え”ではなく、同じ目線と温かな手だった。
ほのぼの王都、屋敷内かくれんぼ溺愛ラブ。
「隠れてもいい。迎えに行くから。」
冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎
王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。
……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。
追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。
無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」
騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!
余命僅かな大富豪を看取って、円満に未亡人になるはずでした
ぜんだ 夕里
恋愛
傾きかけた家を救うため、私が結んだのはあまりにも不謹慎な契約――余命いくばくもない大富豪の辺境伯様と結婚し、彼の最期を穏やかに看取ることで莫大な遺産を相続する、というものだった。
しかし、人の死を利用して富を得るなど不正義!
そう考えた私が立てたのは、前代未聞の計画。
「そうだ、遺産が残らないくらい贅沢の限りを尽くしてもらえば、すべて丸く収まるじゃない!」
公爵家の伝統だと思っていたら、冷徹公爵様の溺愛でした
星乃和花
恋愛
(毎日21:30更新ー全8話)
家族にも周囲にもあまり顧みられず、
「私のことなんて、誰もそんなに気にしない」
と思って生きてきたリリアナ。
ある事情から、冷徹と噂されるヴァレントワ公爵家で働くことになった彼女は、
当主エドガーの細やかな気づかいに驚かされる。
温かいお茶、手袋、外出時のエスコート。
好みの食事までさりげなく用意されて――
けれど自己評価の低いリリアナは、それらすべてを
「これが公爵家の伝統……!」
「さすが名門のお作法……!」
と盛大に勘違い。
一方の冷徹公爵様は、そんな彼女にだけ少しずつ甘さをこぼし始めて……?
これは、
“この家の作法”だと思っていたら、
どうやら冷徹公爵様の溺愛だったらしい
やさしくて甘い勘違いラブコメです。
『借景の婚約者 ― 学院長代理の計算違い』
星乃和花
恋愛
【完結済:全9話+@】
学院長が病気療養中で、若き策士紳士セドリックが「学院長代理」に就任。
ある有力貴族が「学院長代理が独身なのは不安材料だ」と寄付を渋り始め、
セドリックは評判回復のために「(仮の)婚約者を立てる」ことを思いつくが――
そこで拾ってしまったのが、家政学科の天然少女リラ。
「……君だ。君に頼みたい」
リラは学園のためになれるならと、喜んで引き受ける。
学園のために寄付金を安定させたい目的だったのに、ふたりの日常に募り始める"恋"はおおきくてーー
少しの緊迫感(6話と8話)も添えた、糖度高めの日常ラブコメです。
虚弱姫はコワモテ将軍の筋肉に触りたい
隙間ちほ
恋愛
◼︎無骨な英雄×病弱な筋肉フェチ姫
◼︎辺境伯の末娘エルナは、領軍の英雄マテウスとの結婚が決まった。政略結婚――のはずが、実は姫は将軍の熱烈なファン。姫がノリノリで嫁ぐ一方、当のマテウスは「か弱い姫君に嫌われている」と思い込み、距離を取ってしまう……。
◼︎筋肉と鼻血とすれ違いラブコメ。
◼︎超高速展開、サクッと読めます。
拾った年上侯爵が甘え上手すぎて、よしよししてたら婚約することになりました
星乃和花
恋愛
⭐︎火木土21:00更新ー本編8話・後日談8話⭐︎
王都の市場で花屋をしているリナは、ある朝――
路地裏で倒れている“美形の年上男性”を拾ってしまう。
熱で弱っているだけ……のはずが、彼はなぜか距離が近い。
「行かないで」「撫でて」「君がいると回復する」
甘えが上手すぎるうえに、褒め方までずるい。
よしよし看病してあげていたら、いつの間にか毎日市場に現れるようになり、
気づけば花屋は貴族の面会所(?)になっていて――
しかも彼の正体は、王都を支える侯爵家の当主だった!?
「君は国のために必要だ(※僕が倒れるから)」
年上当主の“甘え策略”に、花屋の心臓は今日ももたない。
ほのぼの王都日常コメディ×甘やかし捕獲ラブ、開幕です。
王妃そっちのけの王様は二人目の側室を娶る
家紋武範
恋愛
王妃は自分の人生を憂いていた。国王が王子の時代、彼が六歳、自分は五歳で婚約したものの、顔合わせする度に喧嘩。
しかし王妃はひそかに彼を愛していたのだ。
仲が最悪のまま二人は結婚し、結婚生活が始まるが当然国王は王妃の部屋に来ることはない。
そればかりか国王は側室を持ち、さらに二人目の側室を王宮に迎え入れたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる