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第3話 猫会議と倉庫街 — 迷子札プロジェクト、はじめの約束
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◇俺 — 春灯 佑真
翌朝の倉庫街。
俺は路地図の端に小さく「猫和解」と書いた。計画名はC-22:Cat Corridor(猫回廊)。目的は三つ。①危険区域の立入防止、②迷子猫の識別、③人間の機嫌の回復。副産物として可愛い。
「夕星さん、準備は?」
「お、お茶、普通のやつ、持ってきました!(保温壺、ぽふん)」
昨日の“約束”を守ってきたらしい。ラベルには『砂糖少なめ』と書いてある。完璧だ。
「それと、ええと……(ごそごそ) 革ひも、鈴、丸い木札、スタンプ、インク、リボン」
「よし。**T-12:Tag & Trace(迷子札)**を始めよう」
路地の角を曲がると、魚箱の山の向こうで「にゃー」。一匹、二匹、三……十。
猫は増える。数学より速く、噂より確かに。
◇わたし — 夕星 りら
猫さんが、わらわらと集まってきた。
——あ、ちょっとだけ、淋しいって思ったからだ。
朝の人混みは、まだ慣れない。俯かないように、上を見て歩いたけれど、胸の奥がきゅっとすると、猫が寄ってくるの。
「ごめんね、あとでちゃんと帰すからね」
猫さんたちは、にゃ、と返事。賢い。
「りら、袖」
「はい(きゅ)」
春灯さんが、視線だけで路地の風と人の流れを計算して、木箱と樽をちょちょいと動かす。
「C-22:猫回廊、開始。猫はここ、人はあっち。猫の隊列、まっすぐ」
「にゃー(了解)」
猫が、列を作った。ほんとうに。かわいい。
◇俺
猫の列は安全柵だ。人は可愛いものを回り道してくれる。
「柵の端にL-10:迷子台を置く。りら、受付を」
「はい! 受付、開設します(てちてち)」
俺は木札に穴を開け、革ひもを通し、鈴を付ける。彼女は“ちょこん火”で蝋をやわらかくし、スタンプで今日の日付を押す。
風が立ちそうな瞬間、左袖が“きゅ”。合図は完璧。俺は風の出口を作り、突風は「ふわぁ……」程度に済む。可愛い。
「おーい、婚約課!」乾物の親父がやってくる。「昨夜のバナー権の件だがな、原稿は午後には——」
「上等。ついでに、迷子がいれば連れてきてくれ」
「迷子ぁ?」
「猫だ」
「……ああ、いるわ(即答)」
◇わたし
「——“猫と人の名前交換会”?」
春灯さんが、迷子台に札を立てた。
「“保護=名前で呼ぶこと”から始める。名前があると、みんな優しくなる」
「なる!」
わたしはインクをぽんぽんして、木札に“仮のお名前”を書いていく。「しまさん」「ミルクさん」「おこげさん」「マフラーさん」……。
「センスが食べ物に寄るな」
「お腹がすいてるのかも(小声)」
春灯さんが苦笑して、保温壺の蓋を開けた。
「じゃあ、先に茶。俺は少なめで」
「了解です(とくとく)」
湯気がいい香り。ご機嫌の空気がふわっと出そうになって、袖、きゅ。
「賢い」って、小声が落ちてきた。わーい。
◇俺
「おにーちゃん!」
小さな声。迷子台の前に、魚箱より小さい少年が立っていた。両手で猫を抱えている。猫は白。目に“心配”と“誇り”が同居している。
「この子、チロルって言うの。昨日からいなくて……」
「チロル」
りらが膝をついて、猫と少年と同じ高さになる。
「チロルさん、おうちどこ?」
「うち、胡椒屋の角。屋根に登って降りられなくて……ぼく、泣かないで頑張った」
——偉い。
「**R-05:Rescue & Reunion(救出と再会)**を発動する。登録名“チロル”。鈴、装着。帰還ルート、胡椒屋の角へ」
俺は少年の掌に小さな木札を載せた。りらが“ちょこん火”で蝋を落とし、紐の結びを固める。猫は「にゃ」と短く鳴いた。
「手続き、完了」
「手続き!」少年が目を輝かせる。「ぼく、チロルの家族です」
「その宣言が、最高の証明書だ」
少年の頬が、砂糖みたいにゆるんだ。
◇わたし
胸が、きゅーっとあたたかくなった。
——いけない、この感じは、ご機嫌の空気が膨らむ。
袖、きゅ。
春灯さんも、きゅ、と指で返す。
合図のリズム。手の中の安心。
「チロルさん、帰る前に、うちの“顔写真”撮ってもいい?」
「いい!」
猫はえらい。ちゃんと正面を向く。えらい。
胡椒屋までの帰り道、猫回廊を歩くチロルさんは人気者だった。拍手。わたしも拍手。
……あ、拍手しすぎて、ちょっと胸の奥が“ぽちゃん”。
キャンディが、一個だけ、ぽと。
「セーフ」春灯さんが空中キャッチして、少年の手に“ご褒美”みたいにのせてくれた。
少年は嬉しそうに笑って、「また来るね!」と走っていった。よかった。よかったー。
◇俺
良い“再会式”だった。
迷子台の前には、自然と列が生まれ、木札は足りなくなりそうだ。俺は即席の“即売会”をひらくことにした。
「T-12拡張:迷子札即売会。材料費は実費、上乗せ分は“子ども食堂基金”へ。希望者には名前刻印」
「お、名前入れられるのか」「うちの猫、三毛なんだが“三毛”でいいか?」
「名前、自由です」りらが笑う。「“大福”とか“カリカリ”とか」
「やっぱり食べ物だな」
だが列の人間は笑い、財布の紐はゆるんだ。社会は笑いに弱い。
そのとき——
「おいコラ! 猫が魚くわえて逃げたぞ!」
魚屋の怒鳴り声。
俺は反射で路地の見取り図を頭に展開し、逃走方向にC-22猫回廊の可動柵を差し込んだ。猫は柵に沿って走り、自然と迷子台の前で速度が落ちる。
「りら」
「はい(両手、ぱん) ご機嫌空気・整列!」
ふわっと、甘い空気。猫は走りながら、つられて“てちてち”速度に。
魚くわえ猫を包囲。
「返却手順、R-05-β。“えらいね”を三回言ってから、魚を交換」
「えらいね、えらいね、えらいね」りらが真顔で唱えて、マシュマロを一個、差し出す。
猫は真顔でマシュマロを嗅いで、魚を“ぽと”。
交換成立。魚屋、拍手。群衆、笑い。
——可愛いは、治安維持に効く。
(※マシュマロは匂いだけ。安全第一)
◇わたし
「春灯さん、いまの作戦名、なんですか」
「M-33:Make Peace with Marshmallow(マシュマロ和解)」
「長い。覚えます」
わたしは“受付”で、迷子札の代金箱に『ありがとう』の札を立て直す。
列の最後尾には、昨日喧嘩をしていた若旦那と親父が並んでいた。親父の肩に、縞猫。若旦那の腕に、黒猫。
「名前、決めた」
「うちは“団子”。こっちは?」
「“コショウ”」
二人は顔を見合わせて、同時に吹き出した。
「甘いのと辛いので、いいじゃねえか」
「相性、最高です」
わたしが言うと、二人は少し照れて、札に“団子”“コショウ”と書いた。かわいい。
◇俺
迷子札即売会がひと段落したころ、路地の空気は朝より確実に柔らかく、俺の手帳には新しい赤字が増えていた。
• 恒常施策:C-22猫回廊(午前のみ)
• 窓口:L-10迷子台(婚約課共同運営)
• 教育:M-33マシュマロ和解(魚屋承認済)
• 基金:S-90配布式(飴→基金)+T-12上乗せ分
制度が増えると、息がしやすくなる。制度は、優しさの保管庫だ。
「夕星さん」
「はい」
「業務外手当——今日は“猫型付箋”をやる」
「えっ(嬉)!」
「それと、約束をもう一つ、更新したい」
彼女が、目を丸くする。
「君が“困った”を飲み込む前に、最低一回は言葉にする。俺は“休む”を手帳に書いたら、実行する。互いに“袖をきゅ”の権利を持つ」
「“袖をきゅ”の権利……!」
「それが、はじめの約束」
彼女は、ちょっとだけ唇を噛んで、でも、すぐに笑った。
「はい。わたし、ちゃんとします。……ちゃんと、たのしく」
「それが一番、難しくて、一番、価値がある」
◇わたし
胸の奥の、ご機嫌の空気がふわっと広がって、でも、暴れない。
この街で、わたしの“暴発”が、誰かの役に立つように、春灯さんが名前をつけて、棚にしまってくれる。
事故は福祉。
制度はやさしさの保管庫。
——好き、って、たぶん、こういうことの積み重ね。
「春灯さん」
「うん」
「達成、ですか」
「もちろん——楽しいから、達成だ」
言い切った彼の声が、すこしだけ、震えた気がした。
俯かない。顔を上げる。
空は、昼なのに、どこか星の気配がした。
たぶん、それは“淋しい”じゃなくて、“うれしい”の光。
迷子台の端で、猫が一匹、あくびをした。
可愛いは、今日も、強い。
——つづく——
翌朝の倉庫街。
俺は路地図の端に小さく「猫和解」と書いた。計画名はC-22:Cat Corridor(猫回廊)。目的は三つ。①危険区域の立入防止、②迷子猫の識別、③人間の機嫌の回復。副産物として可愛い。
「夕星さん、準備は?」
「お、お茶、普通のやつ、持ってきました!(保温壺、ぽふん)」
昨日の“約束”を守ってきたらしい。ラベルには『砂糖少なめ』と書いてある。完璧だ。
「それと、ええと……(ごそごそ) 革ひも、鈴、丸い木札、スタンプ、インク、リボン」
「よし。**T-12:Tag & Trace(迷子札)**を始めよう」
路地の角を曲がると、魚箱の山の向こうで「にゃー」。一匹、二匹、三……十。
猫は増える。数学より速く、噂より確かに。
◇わたし — 夕星 りら
猫さんが、わらわらと集まってきた。
——あ、ちょっとだけ、淋しいって思ったからだ。
朝の人混みは、まだ慣れない。俯かないように、上を見て歩いたけれど、胸の奥がきゅっとすると、猫が寄ってくるの。
「ごめんね、あとでちゃんと帰すからね」
猫さんたちは、にゃ、と返事。賢い。
「りら、袖」
「はい(きゅ)」
春灯さんが、視線だけで路地の風と人の流れを計算して、木箱と樽をちょちょいと動かす。
「C-22:猫回廊、開始。猫はここ、人はあっち。猫の隊列、まっすぐ」
「にゃー(了解)」
猫が、列を作った。ほんとうに。かわいい。
◇俺
猫の列は安全柵だ。人は可愛いものを回り道してくれる。
「柵の端にL-10:迷子台を置く。りら、受付を」
「はい! 受付、開設します(てちてち)」
俺は木札に穴を開け、革ひもを通し、鈴を付ける。彼女は“ちょこん火”で蝋をやわらかくし、スタンプで今日の日付を押す。
風が立ちそうな瞬間、左袖が“きゅ”。合図は完璧。俺は風の出口を作り、突風は「ふわぁ……」程度に済む。可愛い。
「おーい、婚約課!」乾物の親父がやってくる。「昨夜のバナー権の件だがな、原稿は午後には——」
「上等。ついでに、迷子がいれば連れてきてくれ」
「迷子ぁ?」
「猫だ」
「……ああ、いるわ(即答)」
◇わたし
「——“猫と人の名前交換会”?」
春灯さんが、迷子台に札を立てた。
「“保護=名前で呼ぶこと”から始める。名前があると、みんな優しくなる」
「なる!」
わたしはインクをぽんぽんして、木札に“仮のお名前”を書いていく。「しまさん」「ミルクさん」「おこげさん」「マフラーさん」……。
「センスが食べ物に寄るな」
「お腹がすいてるのかも(小声)」
春灯さんが苦笑して、保温壺の蓋を開けた。
「じゃあ、先に茶。俺は少なめで」
「了解です(とくとく)」
湯気がいい香り。ご機嫌の空気がふわっと出そうになって、袖、きゅ。
「賢い」って、小声が落ちてきた。わーい。
◇俺
「おにーちゃん!」
小さな声。迷子台の前に、魚箱より小さい少年が立っていた。両手で猫を抱えている。猫は白。目に“心配”と“誇り”が同居している。
「この子、チロルって言うの。昨日からいなくて……」
「チロル」
りらが膝をついて、猫と少年と同じ高さになる。
「チロルさん、おうちどこ?」
「うち、胡椒屋の角。屋根に登って降りられなくて……ぼく、泣かないで頑張った」
——偉い。
「**R-05:Rescue & Reunion(救出と再会)**を発動する。登録名“チロル”。鈴、装着。帰還ルート、胡椒屋の角へ」
俺は少年の掌に小さな木札を載せた。りらが“ちょこん火”で蝋を落とし、紐の結びを固める。猫は「にゃ」と短く鳴いた。
「手続き、完了」
「手続き!」少年が目を輝かせる。「ぼく、チロルの家族です」
「その宣言が、最高の証明書だ」
少年の頬が、砂糖みたいにゆるんだ。
◇わたし
胸が、きゅーっとあたたかくなった。
——いけない、この感じは、ご機嫌の空気が膨らむ。
袖、きゅ。
春灯さんも、きゅ、と指で返す。
合図のリズム。手の中の安心。
「チロルさん、帰る前に、うちの“顔写真”撮ってもいい?」
「いい!」
猫はえらい。ちゃんと正面を向く。えらい。
胡椒屋までの帰り道、猫回廊を歩くチロルさんは人気者だった。拍手。わたしも拍手。
……あ、拍手しすぎて、ちょっと胸の奥が“ぽちゃん”。
キャンディが、一個だけ、ぽと。
「セーフ」春灯さんが空中キャッチして、少年の手に“ご褒美”みたいにのせてくれた。
少年は嬉しそうに笑って、「また来るね!」と走っていった。よかった。よかったー。
◇俺
良い“再会式”だった。
迷子台の前には、自然と列が生まれ、木札は足りなくなりそうだ。俺は即席の“即売会”をひらくことにした。
「T-12拡張:迷子札即売会。材料費は実費、上乗せ分は“子ども食堂基金”へ。希望者には名前刻印」
「お、名前入れられるのか」「うちの猫、三毛なんだが“三毛”でいいか?」
「名前、自由です」りらが笑う。「“大福”とか“カリカリ”とか」
「やっぱり食べ物だな」
だが列の人間は笑い、財布の紐はゆるんだ。社会は笑いに弱い。
そのとき——
「おいコラ! 猫が魚くわえて逃げたぞ!」
魚屋の怒鳴り声。
俺は反射で路地の見取り図を頭に展開し、逃走方向にC-22猫回廊の可動柵を差し込んだ。猫は柵に沿って走り、自然と迷子台の前で速度が落ちる。
「りら」
「はい(両手、ぱん) ご機嫌空気・整列!」
ふわっと、甘い空気。猫は走りながら、つられて“てちてち”速度に。
魚くわえ猫を包囲。
「返却手順、R-05-β。“えらいね”を三回言ってから、魚を交換」
「えらいね、えらいね、えらいね」りらが真顔で唱えて、マシュマロを一個、差し出す。
猫は真顔でマシュマロを嗅いで、魚を“ぽと”。
交換成立。魚屋、拍手。群衆、笑い。
——可愛いは、治安維持に効く。
(※マシュマロは匂いだけ。安全第一)
◇わたし
「春灯さん、いまの作戦名、なんですか」
「M-33:Make Peace with Marshmallow(マシュマロ和解)」
「長い。覚えます」
わたしは“受付”で、迷子札の代金箱に『ありがとう』の札を立て直す。
列の最後尾には、昨日喧嘩をしていた若旦那と親父が並んでいた。親父の肩に、縞猫。若旦那の腕に、黒猫。
「名前、決めた」
「うちは“団子”。こっちは?」
「“コショウ”」
二人は顔を見合わせて、同時に吹き出した。
「甘いのと辛いので、いいじゃねえか」
「相性、最高です」
わたしが言うと、二人は少し照れて、札に“団子”“コショウ”と書いた。かわいい。
◇俺
迷子札即売会がひと段落したころ、路地の空気は朝より確実に柔らかく、俺の手帳には新しい赤字が増えていた。
• 恒常施策:C-22猫回廊(午前のみ)
• 窓口:L-10迷子台(婚約課共同運営)
• 教育:M-33マシュマロ和解(魚屋承認済)
• 基金:S-90配布式(飴→基金)+T-12上乗せ分
制度が増えると、息がしやすくなる。制度は、優しさの保管庫だ。
「夕星さん」
「はい」
「業務外手当——今日は“猫型付箋”をやる」
「えっ(嬉)!」
「それと、約束をもう一つ、更新したい」
彼女が、目を丸くする。
「君が“困った”を飲み込む前に、最低一回は言葉にする。俺は“休む”を手帳に書いたら、実行する。互いに“袖をきゅ”の権利を持つ」
「“袖をきゅ”の権利……!」
「それが、はじめの約束」
彼女は、ちょっとだけ唇を噛んで、でも、すぐに笑った。
「はい。わたし、ちゃんとします。……ちゃんと、たのしく」
「それが一番、難しくて、一番、価値がある」
◇わたし
胸の奥の、ご機嫌の空気がふわっと広がって、でも、暴れない。
この街で、わたしの“暴発”が、誰かの役に立つように、春灯さんが名前をつけて、棚にしまってくれる。
事故は福祉。
制度はやさしさの保管庫。
——好き、って、たぶん、こういうことの積み重ね。
「春灯さん」
「うん」
「達成、ですか」
「もちろん——楽しいから、達成だ」
言い切った彼の声が、すこしだけ、震えた気がした。
俯かない。顔を上げる。
空は、昼なのに、どこか星の気配がした。
たぶん、それは“淋しい”じゃなくて、“うれしい”の光。
迷子台の端で、猫が一匹、あくびをした。
可愛いは、今日も、強い。
——つづく——
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