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オチどうすんだコレ?
しおりを挟む放課後。帰ろうとしてると廊下から慌ただしい音が聞こえて来た。
気にせず教室を出ようとした時、早川と直登が飛び込んで来た。
「貴哉ー!」
「買って来たよお揃いの物ー!」
「お、おう……」
やべー、こいつらの事忘れてた。そう言えば俺がお揃いの物持ってたら口聞くとか言ったんだっけ。
「じゃじゃーん♪」
二人が一斉に出したのは手の平に収まるぐらいのキーホルダー。え、意外な物過ぎて反応に困るんだけど!
「何これ?」
「お守りだよー!俺のはピンクで恋愛運アップなのー♪」
「俺のは黄色!金運アップ!」
「おー、そりゃ良かったな……」
オチどうすんだコレ?
未だにコメントに困ってると、直登が更に何かを出して来た。またまた同じ形をしたキーホルダー。今度は濃い青とオレンジ色だった。
「なんとなんとー!貴哉と春くんの分もあるんでーす♡」
「4人でお揃いとかヤバいね俺ら!」
「……まじ?」
これには驚いた。まさか四人分あるなんて……
まぁ二人は俺と戸塚の出来事知らねーしな。
「貴哉はダークブルーね、勉強運アップだよ♪」
「そりゃいい。サンキューな」
「戸塚はオレンジ、あいつは機械みたいだからもっと人間らしくなるように、コミュ力アップの石だ!」
「お前ら……」
「って春くん帰っちゃった?明日渡せばいっか~」
戸塚の分のキーホルダーを奪い取り、俺は廊下を走った。戸塚ならまだ玄関辺りに居るはずだ。
今日渡したい。いや、渡さなきゃダメだ。
コレを渡した時の鉄仮面の顔を早く見たくてとにかく走った。
戸塚を見つけたのは階段を降りた先。何だか一人で歩く姿が寂しそうに見えた。
「戸塚ー!」
「……秋山?」
大きな声で呼ぶと振り返って俺を見た。相変わらずの鉄仮面だ。無表情のままそこに立って俺を待っていた。
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