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六章
75.酒癖の悪い俺
しおりを挟む目を覚ましたら隣に裸のワタルがいて、俺は慌てて飛び起きた。
あ、あれ?ここは冬真達の部屋か?
何で俺は冬真達の部屋のベッドで寝てたんだ?
そして何で隣にワタルがいて、それも裸なんだよぉ!?
寝起きで記憶にない展開に、血の気が引いた。
そして自分も服を着ていない事に気付く。
嘘だろ……これって絶対ヤッてるじゃん……
確かにお尻と腰が重いよ。でもさ、どうしてワタルとなんだ?
確か空が来てて、帰るからってワタルが送ってったよな?
その間に俺と冬真がイチャイチャして……うーん、そこから上手く思い出せないんだよなぁ。
俺が一生懸命記憶を辿ろうとしてると、ガチャッと部屋のドアが開いて部屋着姿の冬真が入って来た。
ヤバい!こんなとこ見られたら勘違いされる!
「あれ、雪起きてたんだ」
「え?」
俺の心配とは裏腹に、冬真は落ち着いていて、そのまま下に敷いてあるワタルの布団に座った。
どうして冬真はこの状況を見ても怒らないんだ?
「まだ4時だからもう少し寝るといいよ」
「そうなんだ……冬真は今から寝るの?」
「うん。片付けとか風呂入ってたらこんな時間になった」
「な、なぁ、聞きたいんだけどさ?」
「何?」
「どうしてワタルが俺の隣にいるんだ?そして何で裸なんだ?」
「……あー、やっぱり覚えてないんだ」
冬真は俺の質問に、目をぱちくりさせた後、苦笑いをして、ベッドの下に落ちていた俺の部屋着を取って着せてくれた。
「俺は知らないままの方がいいんだけど、知りたい?」
「知りたい!」
「雪の想像通りだよ、セックスしたんだよ俺達」
「お、俺達ぃ!?」
俺達って、それって冬真も含まれてるって事か?
え?冬真と俺と、ワタル?
え?え?セックスって、3人でー!?
俺の大きな声に、隣で寝てたワタルがモゾモゾと動き出す。寝返りを打って布団が捲れて、ワタルの胸元が見えてドキッとした。
え、ワタルの胸にある痣みたいなのって、キスマーク?
「んー、ゆっきーうるさぁい」
「おいお前何呑気に寝てんだ!大事件が起きてるぞ!」
「何だよ大事件って~……ん?」
ワタルは目を擦りながら起き上がって、俺を見る。そして何かに気付いたような反応をした。
あ、ワタルも覚えてないのか?ワタルも酔っ払ってたのかな?ってワタルは飲めねぇじゃん!
一人で自分の考えた事に突っ込んでると、ワタルがニコッと笑ってチュッとキスをして来た。
「おはようゆっきー♡またゆっきーにおはようのちゅーが出来るなんて幸せ♡」
「うっ……お、俺もだけどっ……」
幸せそうに笑うワタルに、あまり強く言えなくて困ってると、布団にいた冬真がギシッと音を立ててベッドに上がって来た。
いやいや、このベッドシングルだし、男3人はさすがに壊れるでしょ!
「ワタルくんだけズルい!俺にもおはようのちゅーして?」
「と、冬真ぁ?……んっ」
この状況もイマイチ理解出来てないのに、冬真からもチュッとキスをされて、俺は余計に混乱した。
ど、どうなってるんだよこりゃあ。
「ねぇ、ゆっきー、僕と冬真くんならどっちが良かった?」
「はぁ?」
「ワタルくん、そう言うのは聞かないルールにしようって」
「お、おい」
「だって気になるんだもん♪」
「あ、ワタルくん、雪は覚えてないらしいよ?だからどっちも何もないよ。残念だったね~♪」
「嘘!?マジで覚えてないの!?ゆっきーってばあんなに盛り上がってたじゃん!どっちのも上の口と下の口で咥えて離さなかったじゃん!!」
ちょっと待て!俺そんな事してたの!?
全然覚えてねぇよ!
まさか2人して俺をハメようとしてるのか!?
「知らねぇよ!俺は何もしてない!空を送ったワタルを待ってる間に冬真とキスしてそのまま寝た!そうだよな!?冬真!」
「雪がそう言うならそうだよ♡」
「本当に覚えてないの?ほら、これもゆっきーが付けたんだよ?」
「し、知らないっ!裸なんかで寝るからでっかい虫に刺されたんだろっ!」
必死で俺が否定するのを見て二人は目を見合わせて笑っていた。
うう、実は少しずつ思い出して来てるんだよ……
ハッキリとじゃないけど、冬真と2人でイチャイチャしてた筈なのに、何故か途中からワタルとキスしたりした記憶があった。
でも何で3人でそんな事をする事になったんだよ?
俺と冬真はお酒が入っていたとは言え、冬真が酔ってるのを見た事がないし、酒癖が悪いのは俺だけで、もちろん飲めないワタルはシラフだ。
って事は俺が2人を誘った……?
「まぁいいや。今度はお酒無しで3Pしようよ♡そうすればゆっきーも覚えてられるでしょ♡」
「酒無しとかキツいだろ。ワタルくんって変態なのか?」
「冬真くんに変態って言われたくないね~?俺に挿れられてるゆっきーの口に自分の挿れちゃうんだもん!」
「シラフであんな事が出来る方が変態だ!」
「もうやめてくれ二人共……俺が悪かったから……」
出来れば無かった事にしたいぐらいだ。
2人共好きだとは言え、2人といっぺんにセックスしちゃうなんて……これこそ空には言えない秘密だ。
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