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六章
74.酔っ払った結果
しおりを挟むそろそろ帰ると言う空を見送る時だった。
俺は久しぶりの空との食事に気を良くして、少し飲み過ぎてしまった。
ちゃっかり空もお酒飲んでたし、まぁここから実家はそう遠くないから歩いて帰らせても問題は無いと思うけど。
「空ぁ~、何かあったらすぐに言うんだよぉ?電話でもいいから、そしたらお兄ちゃん飛んで行くんだからぁ~」
「はは、分かってるよ。あの、兄貴の事よろしくお願いします」
心配する俺を適当にあしらって冬真とワタルに向かって挨拶してる空。
ああ心配だ。俺が家を出てからは髪も長く伸ばして汚い色なんかに染めてたりもしたけど、今では後ろは短く切って、明るめだけど綺麗に見えるライトブラウンの髪色。
ちょっと前までは俺の顔を見る度にお小遣いをせびって来ていたけど、見る度に大人っぽくなっていく弟。それでもいつまでも俺の可愛い弟である事に変わりない。
今日は「お小遣い」と言うワードを出さなかったから俺は自ら空の手を取り渡す事にした。
少し酔ってて気分が良いから奮発して一番大きいお札を用意した。
寿司の支払いで俺の財布の中は空っぽになっていたので冬真に借りた。
「いいかい空、これは絶対に自分の為に使うんだよ?間違ってもあの女に使うんじゃないからね」
「あ、ありがとう……貴哉とのデートに使わせてもらうよ……」
「ゆっきー、僕が空くんをそこまで送って行くよ。未成年でお酒飲んじゃったし、時間も遅いしさ。ほら僕だけ飲んでないし~?」
「確かにな。補導なんてされたら俺すぐ行けないもんな。よし、ワタル!俺の可愛い弟を責任持って送り届けろ!」
自ら名乗り出たワタルを空のボディガードに任命して、玄関で二人を見送った。
はぁ、空が帰っちゃうとか寂しいなぁ。
俺の気持ちを汲んだのか、冬真が後ろから俺をギュッと抱きしめた。
「そんなにしょんぼりして可愛い♡」
「だってぇ、空が帰っちゃったんだもんっ」
「空くんの事大好きなんだね♪」
「えへへ♡大好きだよ♡だって可愛いくないか?俺の弟~♡」
「うん、雪に似てて可愛いかったね」
冬真に首筋にキスをされて、お酒が回って気分の良い俺は一気にスイッチが入る。
冬真に向き直ってガバッと腕を回して抱き付き、冬真を求めるようにキスした。
したい。今すぐにしたい。
空がいなくなった寂しさと、お酒の力もあり、いつも以上に冬真の温もりがエロく感じた。
「冬真ぁ♡」
「雪、実家ってここからどれぐらい?」
「……そんな離れてない……歩いたら、10分ぐらいー?」
「往復20分か。ベッドに行こうか♡」
「あー、ワタルが戻ってくる計算したなぁ?このエロジジイ~♡」
「ほんと雪って酔うといつも以上に可愛くなるよね♡」
「へへ~♡だろー?」
今は何を言われても楽しくなってしまうだろう。
とにかく早く冬真に入れて欲しくて俺は夢中でキスをした。
そんな俺を支えながらすぐ近くにある冬真達の部屋へ連れ込み、そのままベッドに倒されて服を脱がされる。
脱がされるのがもどかしくて、途中から自分でも脱ぎ始める。それを見た冬真はクスクス笑っていた。
「まるで初めての時みたい♪」
「ん?それ覚えてないからなぁ~、こんな感じだったの?」
「そうだよ。雪が自分で脱ぎ始めたんだ」
「へー、それで手を出しちゃうとか冬真も男だな♪」
「雪だから手を出したんだよ?本当に一目惚れなんだ」
「俺の顔好き?」
「うん♡」
「えへへ♪顔が良くて良かったぁ♡」
「……雪、愛してる」
「俺も~♡」
その後俺は思い切り冬真に甘えた。と思う。と言うのも記憶が途切れ途切れで、次に目を覚ましたら何故か冬真じゃなくて裸のワタルが隣で寝ていたんだ。
まさに、冬真と付き合う前に酔った勢いでした時のような状態に、俺は真っ青になった。
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