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「ほうほう、大したもんじゃ。2つ目の試練も突破するとはの」
目を開けるとまた元の場所に戻っていた。
「ちなみに道を一歩でも間違ったら、奈落の底に落下しておったんじゃがの。ヒッヒッヒ」
老女は感心したように、あるいは面白がっているようにそう言って笑った。
「ひぇっ!」
「ま、マジかよ...」
「本当に命懸けの試練なんですのね...」
シイナ以外の3人は青い顔をしているが、シイナだけは毅然として老女を睨み付けこう言った。
「でもちゃんとクリアしたわ。残るは最後の1つよね? まさか今更ウソだったなんて言わないでしょうね?」
「もちろんじゃとも。安心せい、約束はちゃんと守る。最後の試練は儂も立ち会うからの」
そう言って老女は最後の『絆の試練の間』に通ずる注連縄を消した。
「さぁ、行こうか」
◇◇◇
『絆の試練の間』は他の試練と随分赴きが変わっていた。テーブルと椅子が二組ずつあり、それぞれのテーブルの前にはガラス製の大きな水槽のような物が置いてあった。
「お主ら、2人ずつに分かれてペアを組め」
4人に向かって老女はそう言った。
「ペアに!? なんで!?」
「分かれてから説明する」
4人は見詰めあった。どのような組み合わせにするのがベストか。するとミレイがシイナの手を握って、
「わたくしはシイナさんと組みたいですわ!」
と自分の希望のみを訴えて来た。
「ミレイ、気持ちは嬉しいけど、ちょっと待って! ここは脳筋タイプと知性タイプの組み合わせにした方が良いと思うの! バランス的にも!」
シイナは自説を力説した。だがミレイは、
「大丈夫ですわ! バランスよりもチームワークを重視しましょう!」
と一歩も引かない構えだ。
「あ~...いいんじゃねぇか? どんな試練か知らんが、組みたいもん同士が組んだ方が良いと思うぜ?」
そこへカレンが口を挟んだ。
「どんな試練か分からないから、臨機応変に対応できるバランスが大事だって言ってんのよ! なんでそれが分かんないの!」
ついにシイナがキレた。
「ねぇ、埒が明かないからさぁ、いっそグーパーで決めない? 恨みっこ無しってことで」
フウカが取り成すようにそう言った。
それぞれ不満はあったが、確かにこのままでは決まりそうにないので、不本意ながらグーパーで決めることにした。その結果、
「やりましたわ!」
見事ミレイはシイナとペアになった。
「ハァ...」
喜んでいるミレイを尻目に、シイナは大きなため息を一つ吐いた。
「まぁ、なんとかなるって!」
「そうそう! ちゃっちゃとやっちゃおう!」
お気楽な脳筋コンビをシイナは冷めた目で眺めていた。
目を開けるとまた元の場所に戻っていた。
「ちなみに道を一歩でも間違ったら、奈落の底に落下しておったんじゃがの。ヒッヒッヒ」
老女は感心したように、あるいは面白がっているようにそう言って笑った。
「ひぇっ!」
「ま、マジかよ...」
「本当に命懸けの試練なんですのね...」
シイナ以外の3人は青い顔をしているが、シイナだけは毅然として老女を睨み付けこう言った。
「でもちゃんとクリアしたわ。残るは最後の1つよね? まさか今更ウソだったなんて言わないでしょうね?」
「もちろんじゃとも。安心せい、約束はちゃんと守る。最後の試練は儂も立ち会うからの」
そう言って老女は最後の『絆の試練の間』に通ずる注連縄を消した。
「さぁ、行こうか」
◇◇◇
『絆の試練の間』は他の試練と随分赴きが変わっていた。テーブルと椅子が二組ずつあり、それぞれのテーブルの前にはガラス製の大きな水槽のような物が置いてあった。
「お主ら、2人ずつに分かれてペアを組め」
4人に向かって老女はそう言った。
「ペアに!? なんで!?」
「分かれてから説明する」
4人は見詰めあった。どのような組み合わせにするのがベストか。するとミレイがシイナの手を握って、
「わたくしはシイナさんと組みたいですわ!」
と自分の希望のみを訴えて来た。
「ミレイ、気持ちは嬉しいけど、ちょっと待って! ここは脳筋タイプと知性タイプの組み合わせにした方が良いと思うの! バランス的にも!」
シイナは自説を力説した。だがミレイは、
「大丈夫ですわ! バランスよりもチームワークを重視しましょう!」
と一歩も引かない構えだ。
「あ~...いいんじゃねぇか? どんな試練か知らんが、組みたいもん同士が組んだ方が良いと思うぜ?」
そこへカレンが口を挟んだ。
「どんな試練か分からないから、臨機応変に対応できるバランスが大事だって言ってんのよ! なんでそれが分かんないの!」
ついにシイナがキレた。
「ねぇ、埒が明かないからさぁ、いっそグーパーで決めない? 恨みっこ無しってことで」
フウカが取り成すようにそう言った。
それぞれ不満はあったが、確かにこのままでは決まりそうにないので、不本意ながらグーパーで決めることにした。その結果、
「やりましたわ!」
見事ミレイはシイナとペアになった。
「ハァ...」
喜んでいるミレイを尻目に、シイナは大きなため息を一つ吐いた。
「まぁ、なんとかなるって!」
「そうそう! ちゃっちゃとやっちゃおう!」
お気楽な脳筋コンビをシイナは冷めた目で眺めていた。
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※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
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