【完結】私の妹は『ずるいモンスター』です。

とうや

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私と妹の夜会準備 1

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夜会当日は朝から大忙しでした。主にバーサ率いる侍女軍団が。

夜も明けぬ早朝から叩き起こされ軽く食事、お風呂、マッサージ、得体の知れないクソ苦い緑のジュース、そしてまたマッサージ。昼過ぎに何故か侍女の1人が「間に合いましたぁ!」と持ってきたのはレッドオレンジ色の、オフショルダーのタイトなドレス。上の方がほぼ白で、下に行くに従ってオレンジ、赤、と素晴らしいグラデーションになっている。え…でもちょっと私には派手すぎない…?


「いいえお嬢様。お嬢様が持ってらっしゃるドレスが地味すぎるのです。茶色、紺色、深緑……まるで年配のマダムか寡婦ですよ!お嬢様はまだ15なのですから、華やかなドレスを選んで、私たち侍女たちにお嬢様を飾り立てる栄誉を与えてくださいな」

「……はい…」


ええ~ん、バーサにババ臭いって言われたぁ…!好きなんだから良いじゃない!んー…でも私の『全体的に茶色』に暖色系は馴染むと思うわ。……あ、すごい!このコルセット苦しくない!ルネライト王国で流行ってるらしい布製だわ!ポルトロンヌじゃなかなか手に入らないのよね…。


「……ラーク様に、初めて素敵なプレゼントをいただいたわ…」

「えっ…あ…あぁ、お嬢様、このドレスもコルセットもヴォーツ家から贈られたのではありませんよ。ルネライトのルビィ殿下が先程直接お持ちになりました」

「…………………………は?」

「え?だからルビィ殿下が……」

「…………いや…いやいやいやいや!そうじゃなくて!!そういう意味で聞き返したんじゃなくて!!えっ…!?なんで!?なんで、ルビィ殿下が???」

「往生際が悪ぅございますわっ、お姉様!!(バーン!!)」

「ひぇっ!!??」


ノックもなしに。しかも侍女や護衛にドアを開けさせる事なく自分で。淑女にあるまじきパワフルさで妹が部屋に押し入ってきた。目にも鮮やかなブルーのプリンセスドレスを纏ったニナは妖精か女神か、と言うほど愛らしい。


「さあさあ!あとはヘアセットとメイクですわね!…あら?アクセサリーは?」

「え……えっ…と、その……アクセサリーは…」

「…………はあ…またお母様ですのね?」

「あー、あの、ね?貸して差し上げているだけなのよ、…ね?」

「ああもう!バーサ!お姉様のアクセサリー全部出してっ!」

「………っ、ございません…」

「はあ!?ない!?ウッソでしょ!」

「今朝早くに旦那様が全て持っていかれまして…」

「死ねばいいですわぁ!クソ親父!!」


ぐだぐだだぁ…。






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