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「結婚してないのに駄目です!」
碧海さんのファーストキスを奪ってしまった。だから男らしく責任を取ることにした。えーと……まあ、嫌じゃないんだ。むしろ嬉しい。恥ずかしいけど嬉しい。だってあんなに綺麗な人が恋人になったんだ。舞い上がらないほうがおかしいだろ!?
恋人になってもやることは変わらない。……うん、嘘です。めちゃくちゃ変わりました。
まず呼び方が変わった。
「僕の名前は『碧』い、『海』って書くんだよ」
そう言って異世界の文字を手のひらに書いてもらった。名前の読み方がストンと心に落ちてきた。そんな気分だった。
それから手の繋ぎ方。
碧海さんは恋人になる前から俺と手を繋ぎたがった。ぬいぐるみを持って回る気分なんだろうと思ってた。でも今は、指と指を絡める……その、いわゆる『恋人繋ぎ』になった。それを見て妹とティティスが鼻の穴を膨らませて「ムッフー」と笑うから恥ずかしいんだけど。手を放そうとするとすごく悲しそうな顔をするから諦めるんだけど。う…嬉しいけど恥ずかしすぎる。人が見てないところでしてほしい。
最後に寝る場所。
俺の部屋が碧海さんの家に移った。っていうか、碧海さんと住むようになった。いわゆるど…ど……ど、同棲、だ。マジか!?そんなふしだらな!!でも碧海さんもティティスも「アトランティスでは普通」って言うし……妹のいう『ゴウニイッテハゴウニシタガエ』ってやつなんだろう。
碧海さんの家に入ると、碧海さんは更に俺に甘くなる。玄関の扉を閉めると横抱きに…いわゆる姫抱っこで俺を風呂まで運んで、いっぱいキスしながら脱がされて、一緒に風呂に入って……。えっ、いやその、いやらしいことはしてないぞ!?結婚してないのにできないだろ!髪を洗ってもらったり背中を洗ってもらったり……俺もお返しをするんだけど。一緒に湯船に浸かって、風呂から出たらベッドでまたチュッチュチュッチュして。
碧海さんの舌が俺の口の中を動き回って、俺の舌を舐めるから逃げ惑って。なんかこう、胸元とかゴソゴソされてるんだけどそれどころじゃなくて。気が付いたら熟睡してて朝になってる。
え…碧海さんって、実はめちゃくちゃいやらしくない!?むっつり助平ってやつ!?
そう言ったらニッコリ笑って「じゃあホントの助平ってやつになっていい?」って……。
え……無理。俺の心臓がもたない。無理。無理無理無理無理駄目だって!結婚してないのに駄目です、碧海さん!!
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