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地下3階の継承の間のゲートに着いた時にはリカルドは息も絶え絶えに、無理に歩いている状態だった。エドワードより感覚が鋭いのかもしれない。
「キツそうだな?」
額から汗を滴らせている顔は蒼白だ。
「魔素が濃すぎる・・・よく平気でいられるな」
そう感じる物なのか?
「強い視線と圧迫感を感じるんだが」
視線か、まぁそうなのかもしれない。見極められてるのだから。
ゲートに前の着いてリカルドを座らせる。
「この奥に継承の間があって先祖代々の記憶、知識、歴史、そして古代魔導具の鍵を受け継ぐ。転移門から最深部に入れるがそこは王とプラムローズにだけ許される場所だ。互いに途絶えた時はどちらかの継承の間が使われる」
私はゲートに触れ古代神聖語で指示を通す。
「リカルド、ここに触れろ」
息切れは落ち着いたリカルドは恐る恐るゲートに触れる。その上に手を重ねて
「- ̄_-_-~_‘^ー」
リカルドをゲート番に登録する。私の出す言葉が聞き取れなくて困惑しているが無理もない。
「古代神聖語は今使われている発生や音では使えないんだ。文献を漁って翻訳したとしても音に出せない。これは継承で記憶が見られたから使える」
「本当にプラムローズだけの遺産なんだな」
「・・・この国全体の負の遺産でもある」
私だけ継承の間に入り魔装具を取ってくる。これが今後リカルドを守る。
魔術式を書き込んで装着させる。
「これがあるからと言って安心ではない。状態異常や魔法防御、簡易結界くらいか。頭をぶつけたり心臓を刺されたり、体の中身が悪かったら使えないぞ」
実際にエドワードは簡単に死んだ。父も母も病であっという間だった。
「完璧な道具なんてないだろう?」
「そうだな・・・」
リカルドに対する圧迫感は少し薄れているようだ。
ちなみに地下3階には歴代当主が調子に乗って作った外に出せない魔導具や兵器が眠っている。小さな国ならすぐ消えるレベルのものだ。悪意があるものが入れないように厳重にしなくてはならないのも元々当主たちのせいだと思う。
継承の間への通路や放置されているものを興味深そうに見ているがリカルドが次に来るのは私が後継を決めずに不慮の死を遂げた時だけ。後継が決まりゲートに登録が済めばそれで役目は終わる。
私が再婚をしないままであったなら、万が一の時はハワードが王家のゲートを使う。無理に再婚をする必要はなかったんだがな。
転移門からの最深部には定期的に向かう。
魔力が大量に必要な物を扱う時は、最深部から魔力を分けてもらう。
最深部を守る役割が私たちには有るがまた最深部も私たち、いやこの国を守る役割を果たしている。
こんな面倒な家にわざわざ溺愛している義母弟を差し出してくるとは思わなかった。
アレは本当に捻くれているからいつも苛立たされる。
地下から戻ったらリカルドは緊張が一気に解けたようでまた汗を吹き出している。
そこまでキツいのか?
父もハワードも普通に過ごしていたし、エドワードも態度に出ていなかったように記憶している。
サーシェに連れられたラインハルトがリカルドの様子を見て首を傾げている。
彼は地下一階までしか入った事がないからなぜ地下に行ったくらいで疲れるのか不思議に思ったのだろう。
後継にならなければ下に行く必要もないから理由は伝えないが、彼の魔導具への興味と魔力の質を考えると後継になる可能性が高い。願わくば違う道を行くと良い。
私が父に後継者になりたいと伝えた時、何故あんな顔をしたのか今なら十分理解できる。
成りたい者が成れば良い。でも身内に任せるのは少し躊躇う。自由と魔術を極める欲を天秤にかけて魔術を望むならそれで良いんだが。
何が正解なのかわからないのだから。
正式にプラムローズの一員となったからかリカルドは少し気配が和らいだ。気が楽になったようだ。
だがこのベッドに沈められる頻度が減らないのは勘弁して欲しい。
仕事に支障が出そうだと文句を言ったら、渋々回数を減らすと約束した。
いや一晩の回数じゃなく、共寝の回数を減らしてくれないか?
「キツそうだな?」
額から汗を滴らせている顔は蒼白だ。
「魔素が濃すぎる・・・よく平気でいられるな」
そう感じる物なのか?
「強い視線と圧迫感を感じるんだが」
視線か、まぁそうなのかもしれない。見極められてるのだから。
ゲートに前の着いてリカルドを座らせる。
「この奥に継承の間があって先祖代々の記憶、知識、歴史、そして古代魔導具の鍵を受け継ぐ。転移門から最深部に入れるがそこは王とプラムローズにだけ許される場所だ。互いに途絶えた時はどちらかの継承の間が使われる」
私はゲートに触れ古代神聖語で指示を通す。
「リカルド、ここに触れろ」
息切れは落ち着いたリカルドは恐る恐るゲートに触れる。その上に手を重ねて
「- ̄_-_-~_‘^ー」
リカルドをゲート番に登録する。私の出す言葉が聞き取れなくて困惑しているが無理もない。
「古代神聖語は今使われている発生や音では使えないんだ。文献を漁って翻訳したとしても音に出せない。これは継承で記憶が見られたから使える」
「本当にプラムローズだけの遺産なんだな」
「・・・この国全体の負の遺産でもある」
私だけ継承の間に入り魔装具を取ってくる。これが今後リカルドを守る。
魔術式を書き込んで装着させる。
「これがあるからと言って安心ではない。状態異常や魔法防御、簡易結界くらいか。頭をぶつけたり心臓を刺されたり、体の中身が悪かったら使えないぞ」
実際にエドワードは簡単に死んだ。父も母も病であっという間だった。
「完璧な道具なんてないだろう?」
「そうだな・・・」
リカルドに対する圧迫感は少し薄れているようだ。
ちなみに地下3階には歴代当主が調子に乗って作った外に出せない魔導具や兵器が眠っている。小さな国ならすぐ消えるレベルのものだ。悪意があるものが入れないように厳重にしなくてはならないのも元々当主たちのせいだと思う。
継承の間への通路や放置されているものを興味深そうに見ているがリカルドが次に来るのは私が後継を決めずに不慮の死を遂げた時だけ。後継が決まりゲートに登録が済めばそれで役目は終わる。
私が再婚をしないままであったなら、万が一の時はハワードが王家のゲートを使う。無理に再婚をする必要はなかったんだがな。
転移門からの最深部には定期的に向かう。
魔力が大量に必要な物を扱う時は、最深部から魔力を分けてもらう。
最深部を守る役割が私たちには有るがまた最深部も私たち、いやこの国を守る役割を果たしている。
こんな面倒な家にわざわざ溺愛している義母弟を差し出してくるとは思わなかった。
アレは本当に捻くれているからいつも苛立たされる。
地下から戻ったらリカルドは緊張が一気に解けたようでまた汗を吹き出している。
そこまでキツいのか?
父もハワードも普通に過ごしていたし、エドワードも態度に出ていなかったように記憶している。
サーシェに連れられたラインハルトがリカルドの様子を見て首を傾げている。
彼は地下一階までしか入った事がないからなぜ地下に行ったくらいで疲れるのか不思議に思ったのだろう。
後継にならなければ下に行く必要もないから理由は伝えないが、彼の魔導具への興味と魔力の質を考えると後継になる可能性が高い。願わくば違う道を行くと良い。
私が父に後継者になりたいと伝えた時、何故あんな顔をしたのか今なら十分理解できる。
成りたい者が成れば良い。でも身内に任せるのは少し躊躇う。自由と魔術を極める欲を天秤にかけて魔術を望むならそれで良いんだが。
何が正解なのかわからないのだから。
正式にプラムローズの一員となったからかリカルドは少し気配が和らいだ。気が楽になったようだ。
だがこのベッドに沈められる頻度が減らないのは勘弁して欲しい。
仕事に支障が出そうだと文句を言ったら、渋々回数を減らすと約束した。
いや一晩の回数じゃなく、共寝の回数を減らしてくれないか?
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