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連載

番外編、他のPTにおける龍の儀の姿

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他のPTではこうなっていた、を一部抜粋でお送りします
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 龍の儀における他PTの様子を龍神の欠片さん達に聞いた

 その一、アースのように街の人達とたくさん関わりながら龍の儀を目指して到着した人達から、とある一PTを抜粋。

「よう来たのう」

 長い旅を乗り越えてきた六人PTに対して龍神の欠片であるわらわは声をかける。 その声に対する六人PTの反応は……。

「幼女だ……」
「幼女ね」
「可愛い~!! 家の子とは大違い!!」
「ロリっ子万歳!」
「お前、ロリコンだったのかよ!?」
「というか、もしかしてお前って人妻!?」

 と、お互いの色々見えていなかった部分がこんな時に露出したようだようじゃが……。

「こら、まて、撫でるでない、抱きかかえるでない、頬ずりするでない!」

 PTの女性陣になでなで、ぎゅうぎゅう、すりすりの三点コンボを貰い、たじたじになっている龍神の欠片。 幼女モードの龍神の欠片であるわらわが開放されたのは実に五分後であった……。

「ひ、ひどい目にあったのじゃ……」

「「「「「「ごめんなさい」」」」」」

 恨めしそうに見つめる龍神の欠片に、プレイヤーで結成された六人PTは全員が土下座で謝っていた。

「と、とにかく、龍の儀における試練を始める! 試練の内容はお主たち六人でわらわに一定の攻撃を当てることじゃ!」

「「「「「「幼女を殴る事なんて出来ない!!」」」」」」

「この姿は仮の姿じゃ!! 試練の時には本来の龍の姿で行なうのじゃ!」

「「「「「「えー」」」」」」

「その声、なんだか少しイラつくのう……」

「「「「「「ふくれたほっぺたが可愛い!!」」」」」」

「うるさいのじゃ! 始めるぞ!」

 龍の姿に変化する龍神の欠片。自分を可愛いと言いつつも見つめてくる視線に理解不能な恐怖を覚えたため、もう無理やりにでも変身することに決めた。 あの視線は恐怖を感じるのじゃ……早めに終わらすのじゃ。

『念のためにもう一度言う、わらわに攻撃を一定量与えることに成功したらお主ら六人は全員合格と見なす。当然わらわも攻撃はするからの、防御に回避や治癒もきちんと行なうのじゃぞ? では、龍の儀を始める』

「おまえら、いいな! さっさとクリアして、幼女に戻ってもらうぞ!」

「「「「「おう!(はい!)」」」」」

『お主らは! 真面目に! やらぬかっ!!』


 ──戦闘中略


『見事じゃ、お主ら六人の奮闘をたたえ、龍の儀を突破したと認める。 龍の力の一端を褒美として授けよう……受け取るが良い』

「「「「「「そんな事よりもう一回幼女に」」」」」」

『だまらっしゃい!』

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「と、わらわにはそんな者達が来たのう……」

 どこか遠い目をしながら自分の経験を話す龍神の欠片の一人。 その話を聞いていた他の龍神の欠片達の顔には『ご愁傷様』の文字が浮かんでいた。

「では次はわらわが話そう」

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 その二、モンスター討伐と街の仕事などを大体半々でやってきた者達のPTから一部抜粋

「よくぞきた」

 26歳ぐらいの女性の姿で龍神の欠片は龍の儀に挑んできたPTを出迎えた。

「貴方が……試験を担当するのですか?」

 そのPTの代表らしき男がそう問いかけてくるので、「そうだ」と答える。

「試練の内容じゃが。 わらわと戦い、ここまでやってくる事が出来た実力を見せてみよ。その力が十分であるとわらわに認めさせれば、PTを組んでいる六名は龍の儀を突破したと見なす」

 それなりに実力があると言うのはここに来たという時点でわかっているので、後は大物とであった時にもその連携を崩さずに戦う事が出来るかどうかを確認できれば合格とするのが基準である。

「貴女を倒せば良いので?」

 このPTにおける代表者は相当な自信があるようじゃな……ここまでやってこれた以上、その自身を支える力はあるのじゃろうが……。わらわはそう考えた。

「いや、ある程度までお主ら六人で連携し、わらわに相応の傷を負わせれば良い」

 こちらも全力は出さぬ、あくまで龍の力を受ける事が出来るかの見極めができれば合格なのじゃからな……。 そしてわらわは龍の姿を試験のためにとる。

『それでは、試練を開始する。 念を押してもう一度言うが、お主ら六人が協力してわらわと戦い、ある程度の傷をわらわに与える事が出来れば全員が合格とする。 準備は良いか? 構えよ!』

 ──戦闘中略

『ふむ、良かろう。 おぬしらには資格があるという事を認め、龍の力の一端を渡そう。 二人ほど戦闘不能になってしまったようではあるが安心するがよい、お主ら全員が合格じゃ。 今全員に治癒をかけた、立ち上がるが良い』

 戦闘不能者を出しつつも、こやつらはよき戦いを見せた。 これならば十分合格とする基準を満たしておる。 加減はしたが、当たり所が悪かったのかのう……二人も戦闘不能者を出してしまったのはわらわの失態じゃ。反省をせねば。

『これからも精進するがよい、そしてこれが龍の力の一端じゃ、受け取るが良いぞ』

 そうしてわらわが龍の力の一端を与えると皆で喜び合っているようじゃ。うむうむ、こやつらはもっと実力を伸ばしてくるじゃろうな。楽しみじゃ。

『では、外へと送ろう、龍の儀の突破、実に見事であったぞ』

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「と言う感じじゃったな」

 話を聞き終えた他の龍神の欠片は一般的な挑戦者の形かのう、などと話し合っている。

「では次はわらわか……」

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 その三、モンスターを倒しまくることだけで龍の儀まで到達したPTの一部抜粋。

「来たか」

 しわしわの人族で言うなら九十歳を越えるような外見でわらわは挑戦者を出迎える。

「む、随分とおばあさんだが……貴女が我々の龍の儀を担当するのか?」

 PTの一人が話しかけてきおったか。

「そうじゃ。 ──お主らは力のみを信じる傾向にあるようじゃ。ただひたすらに毎日を戦いで過ごし、魔物を切り捨てる日々ばかりを送ってきているようじゃな」

 街の者とは関わらず、仕事を持ちかけられても急がしいと言って受けずにただひたすら魔物たちとばかり戦ってきたのがよう分かる。

「それの何がいけない」

 他の男がややイラつきながら此方を睨んできおるか……。

「悪いとは言っておらぬし、言うつもりも無いぞ。 じゃが、お主等への試験はこれしかない」

 わらわは老婆の姿から龍にその身を変える。

『お主等六人へ、龍の儀の試練の内容をこれから伝える。 お主達の試練は、わらわを倒すことじゃ。魔物と戦って戦って戦い抜いてきたお主等の力と今までの経験を持ってわらわを打ち倒せ。 それから先に伝えておくが、わらわを倒せたとしても倒した時点で戦闘不能になっておる者たちは不合格となる。それを忘れるでないぞ』

 にわかにPTの中が騒がしくなっておるようじゃな、作戦でも大慌てで考えておるのか?

『おぬし達に先手は譲ろう、お主達の攻撃がわらわに命中した時が試練の開始する時刻とする』

 さあ、魔物と戦い抜いてきたその力を見せてもらおうかの。

 ──戦闘中略

『お主達は皆失格じゃ、出直してまいるが良い』

 全員が戦闘不能となり、その者達にわらわは最低限の治癒をかけて外へ送り出した。 連携などはなかなかのものじゃったが、わらわを打ち倒すには遠かったのう。

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「と、わらわの担当した者達はそういう者達じゃった」

 他の龍神の欠片達もそれは合格には出来ぬな、と頷いている。 3つ目の話の外見で出迎えた時は全力で戦えと本体である龍神から指示を受けているため、叩き潰す形になる。力で通ってきたのだから、此方の試験内容も力になる為だ。

「では、各自聞いた話を参考に、これからやってくる龍の議挑戦者の相手をするようにの」

 そうして龍の欠片はお互いがお互いの持ち場に戻って行き、自然と龍の欠片による報告会は解散となった。
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幼女→難易度ノーマル
美女→難易度ハード
老女→難易度ベリーハード

龍人と挑む→特殊難易度
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