とあるおっさんのVRMMO活動記

椎名ほわほわ

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1巻

1-2

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 夜。多くのプレイヤーが街に戻り、モンスターがドロップしたアイテムの換金や食事をしている中、自分は階段の隅にしゃがみこんで、集めた草を鑑定していた。
 最初は失敗判定が続き、何の草なのかわからないままいくつも[ロスト]したが、やがて少しずつ草の正体がわかるようになった。
 その理由は、〈薬剤〉がLv‌3‌になったこと。
 どうやら、アイテムを作るだけではなく見極めることもこのスキルに関係するらしく、〈薬剤〉Lvが1から2になると、【薬草】だけは判別が付くようになった。
 そしてLv‌3で【毒消し草】と【毒草】が鑑定できるようになったのだが……こんなものが二枚だけ混じっていた。



【窒息草】

 コレを食べた者、瞬間的にすべての呼吸が止まり絶命する。絶対に食べてはいけない! 
 種類:薬剤アイテム



「超○の種」みたいなアイテムがもう出てきたよ! ナニ考えてるんだ運営! と、つい怒鳴どなりたくなった自分を、多分誰も責めはしないだろう。
 とにかく素材が取れたので次は製作である。ポーション屋に向かい、携帯できる初心者薬剤製作セットを購入。お値段は四〇〇グローなり。初期資産が一五〇〇グローで、食費が一〇グロー、宿代が一〇グローだったので、手持ちが一〇八〇グローにまで減っている。
 ポーションの作り方は大体予想通り。薬草をすりつぶす→薬水とよく混ぜ合わせ熱を加える→はい完成。一番簡単なアイテムだから、こんなもんなのだろう。より高品質のポーションを作るときはもっと手間が掛かりそうだ。
 製作した肝心のポーションはこんな感じ。



【コモンヒーリングポーション】

 すべての回復アイテムの基本。
 効果:HPを11%回復する



 このゲームでは、一回製作が成功したアイテムは、材料さえきちんとそろっていれば、次からは工程を省略して一括でいくつでも作れる。そうすると一つ一つの性能は落ちるのだが。
 とりあえず手持ちの薬草は全部ポーションにして、ついでに毒消しポーションも作れるだけ作っておいた。毒消し草で作ったポーションはこれ。



【コモンアンチポイズンポーション】

 一番弱い毒消しポーション。毒が強い場合は解毒成功率が落ちる。
 効果:状態異常[毒]を治療する



 〈製作の指先〉スキルも地道に上がる。【毒草】と【窒息草】はそのまま。スキルLvが足りなくて、現時点では製作に挑む資格自体が無いようだ。
 以前述べた通りポーションはNPCからいくらでも安く買えるため、買い取り希望者なんているはずもない。なので最初から持っていたポーションはさっさとNPCに全部売却、自作のポーションはNPCのものよりたった一%ではあるが性能がいいため手元に残す。もちろん毒消しポーションも。序盤は特に念を入れておいた方がいい。
 〈薬剤〉スキルのLvも上がったし、今日はコレぐらいでいいか。そう思い、宿屋に入ってログアウト、リアルでもそのまま就寝した。
 やりこむ連中は徹夜だろうな、なんてどうでもいいことを考えつつ。



【スキル一覧】

 〈弓〉Lv‌5 〈蹴り〉Lv‌5 〈遠視〉Lv‌4 〈風魔術〉Lv‌5 〈製作の指先〉Lv‌3
 〈料理〉Lv‌1 〈木工〉Lv‌1 〈薬剤〉Lv‌7 〈隠蔽〉Lv‌1 〈身体能力向上〉Lv‌5 



  2


 翌日。朝飯を食べ、掃除、洗濯を済ませてログイン。家事は男女関係なく出来た方がいいぜ? 
 昼間は薬草集めてポーション作って売る作業。フィールドにまだ結構な人が居たからなんだが。それでも明らかに〝次〟を目指す動きはあるから、狩りを始めるのは次の夜が明けていてからで構わないだろうと考えた。
 薬草をすりつぶすゴリゴリって音に、何となく癒される気がする。この音は手作業じゃないと聞けないから、一括と手作業を半々の割合でポーションを作った。ポーション一つで六グローになるので、ちまちまと小銭を稼げている。ちなみに作業道具は劣化しない仕様だ。
 稼いだお金で〈木工〉と〈料理〉用の製作道具を購入。詳細は使うときに話そう。
 そんな作業を済ますと、ゲーム世界は夜に入ったのでいったんログアウトして昼飯。きちんと食べるのは大事なことだ。
 そしてログインして、夜明けを待つ。夜は視界が悪いと前に話したが、どうやら毒持ちモンスターも湧くとか何とか。解毒剤を持ち歩かずに視界の低下による不意打ち&毒&焦りのトリプルコンボを食らって死に戻りリスタートするハメになったと、革鎧着用のシーフっぽいヤツが周りに話していた。〈光魔術〉持ちでも《ライト》が使えるLv‌10までいってる人はまだ少ない。暗くなる前に街へ戻って夜をやり過ごすのが、プレイヤー全体の基本となっているようだ。
 夜明けを迎えてから、フィールドに出発。予想通り次の狩場を目指すPTが大半だったようで、もう人はまばらだ。コレならば〈弓〉で遠距離攻撃しても、横取りだ何だと揉め事にはならないだろう。
 早速、ちょうど良い所に最弱のモンスター、ラビットホーンが。名前のまんま、小さな一本角を備えたウサギ型モンスターだ。
 しかし一応モンスターなので、ナメるとやられかねない。もちろん、かの有名な、首を食いちぎってくるクリティカルヒットの恐怖は無いと思うけれど……とどうでもいいネタを頭に浮かべつつ、弓を構える。
 念のため相手の背後から攻撃を仕掛ける。弓はその特性上、すばやい連続攻撃なんかは到底出来ないので、一発目がとても大事である。しっかりと構えて……

っ……」 

 ヒュオン! と良い風斬り音を立てて、ラビットホーンに矢が飛んでいく。コレなら当たる! と思った瞬間……ラビットホーンは飛び跳ねて回避した。

「んな!?」

 背後から撃ったのに回避されるのか!? と軽くパニック。ラビットホーンは戦闘態勢をとり、こっちに向かって勢い良く走り出す。
 だが弓の射程ぎりぎりから狙ったので、もう一回ぐらいなら矢を放つ時間がある。出来るだけ迅速に構えて……ヒュッ! 

「ピギッ!?」

 狙ったのは顔だったのだが、ややずれてしまい、足に命中していた。やはり焦ると正確性が落ちるようだ。足に矢を受けても、ラビットホーンは速度を緩めない。

「ピー!!」

 そう声を張り上げて跳躍。小さいなりにその存在をしっかりと示す角を、こちらに向けて突っ込んでくる。初期装備だけに当たれば小さくないダメージをこうむるだろう……だが。

「〈蹴り〉」

 アッパーカットのように振り上げた足で、ラビットホーンの顔面にキックをプレゼントした。

「ぷ、ぷぎゅるるるる……」

 何とも哀愁あいしゅう漂う声を上げつつ、地面に落ちていくラビットホーン。
 日本語に訳すと「ひ、ひどいぃぃぃ……」と言っていたのかも。だが情けはかけん。
 地面に落ちたラビットホーンはまだHPが残っていたので、そのままサッカーのフリーキックよろしく思い切り蹴り飛ばす。

「ぷぎゅ~~~~……」 

 ……カシャーン、と遠くで音がした。
 吹っ飛んでいった先でHPがゼロになり、体が砕け散ったらしい。ドロップアイテム欄に【ラビットホーンの肉】【ラビットホーンの皮】の二つが表記されていた。これじゃ弓使いじゃなくて〈蹴り〉使いだろ! 突っ込みどころ満載な戦闘になってしまった……などと考えていると背後から突然、

「GOOOOOOOOOOOOOAL!」

 なんてふざけた声を掛けられたので、即座に振り返る。

「コレはサッカーじゃねえよ!?」

 つい怒鳴り返す。見るとそこでは、重鎧を着込んだ両手剣の戦士が大笑いしていた。

「いやいや、いいもん見れ……あっはっはっはっは!」
「なんでそんなに笑い転げてるんだかまったくわからん!」

 そいつは笑いが落ち着いた所で、「俺はツヴァイというんだが」と、かぶとをはずして素顔をこちらに見せながら簡単に自己紹介してきた。なかなかのイケメンだ。両目は赤、髪の毛も赤か。自分も名乗っておく。

「んで、何がそこまで面白かったんだ?」

 ツヴァイ曰く、自分もラビットホーンとはそれなりに戦ったが、あんな間の抜けたラビットホーンの声は初めて聞いたらしい。とどめのフリーキックもどきによって吹っ飛びながら声を上げていくラビットホーンが実に面白かったと。そして最後に……

「面白いことは正義である!」
「アンタはお笑い芸人かっ!」

 周辺に響き渡ったツッコミ。念のためだが、面白い~とのたまいやがったのがツヴァイ。後者が自分である。何が悲しくてこんな三文芝居みたいな真似をせにゃならんのよ、と心の中で嘆く。しかもここはフィールドのど真ん中。絶対誰かに見られている。

「ミリーのお嬢さんに言われて見に来たが、なかなか面白いな」

 あの子のフレンドだったんかい。「見世物のつもりはまったくないんだが……」と思わずボヤく。

「せっかくだし、フレンド登録いいよな?」

 ツヴァイの申し出に対し、「構わないぞ」と返す。

「ただしお笑い芸人の相棒にはならんからな」

 ついでにそう付け加えておく。即座にピクッと肩を震わせて、「な、ナンノコトデショウカ?」と変な片言の日本語になるツヴァイ……ダメだコイツ、見た目で強そうだとわかるが、笑いを取るためならどんな悪ふざけでもやるタイプだ。フレンド登録は早まっただろうか、と不安になる。

「と、とりあえずそのうちPTパーティで遊ぼうぜ?」

 取りつくろうような台詞せりふが飛んできたが、いじり倒す趣味も無いので、そのときはよろしく頼むと返答しておく。
 ツヴァイが街に向かうのを見届けた後、ふと気が付く。

「モンスター一匹倒すのにどれだけ時間が掛かるんだよ自分は……」

 ツヴァイとのやり取りを含むとはいえ、それなりの時間が経過したのは事実である。滑り出しから先が思いやられると、「頭が痛い」のを通り越して、「頭痛が痛い」という変な表現が頭に浮かぶのであった。



【スキル一覧】

 〈弓〉Lv‌5 〈蹴り〉Lv‌6 〈遠視〉Lv‌6 〈風魔術〉Lv‌5 〈製作の指先〉Lv‌6
 〈料理〉Lv‌1 〈木工〉Lv‌1 〈薬剤〉Lv‌9 〈隠蔽〉Lv‌1 〈身体能力向上〉Lv‌8



  3


 ツヴァイとの会話で脱力した後、気を取り直してラビットホーンを狩り続けた。ドロップアイテムの肉と皮がどちらも三十個はあるので、間違いなくそれ以上の数を倒している。
 しかし、これだけの数のラビットホーンを倒してきて、どうしても納得がいかないことが一つある。それは「背後や側面といった死角からの初弾攻撃を全部回避された」ということである。
 二、三回なら、たまたま飛び跳ねたのと重なって回避されたのかもと納得も出来るが、数十回戦って「全部」当たらないとなると……
「相手は何らかの理由でこちらの攻撃を認識できている」と考えないと、永遠に死角からの攻撃を当てることは出来ないだろう。
 ちなみに〈風魔術〉の《ウィンドニードル》を初弾に使ってみたところ、こちらはそこそこ命中したのである。魔法はある程度相手をホーミングしてくれるので〈弓〉より命中率がいいからなのだが、「死角から撃ったのに気が付いて回避行動をとる」のは共通していた。
 そして考えた。これは、すべてのモンスターに一貫しているロジックなのか?
 そろそろ矢がとぼしくなってきたのだが、このまま帰還するのはすっきりしない。なので、たまたまその辺を歩いていたゴブリンにターゲットを合わせる。
 ゴブリンと戦うのはこれが初めてだ。もちろん相手にばれないよう〈遠視〉を使って見張りながら、背後に回り込む。
 狙いはゴブリンの頭。ばれていないので落ち着いて弓を引き、矢を射ることが出来た……あとはゴブリンの行動次第だ。
 ――ズブリッと、生き物を貫いた鈍く生々しい音が耳に届く。ラビットのときには一回も聞こえなかった音だが……ゴブリンは急な痛みに混乱したのか、頭を押さえて暴れている。もちろんこんなチャンスを逃す理由は無く、遠慮なく次の矢を放つ。次は命中重視で胴体を狙った。
 狙いは正確だったようで、ゴブリンの体に矢が突き刺さる。だが、頭のように貫いてはいない。最初の矢はヘッドショット扱いとなり、急所判定を獲得したのだろう。ゴブリンは二本の矢を受けて、HPを全体の六〇%ぐらいまで減らした。
 二射目が当たったと同時に頭を貫いていた木の矢が消失し、ゴブリンは怒りに染まった顔でこっちに向かってくる。

「《ウィンドニードル》!」

 ここは無理に弓を構えるより、魔法で確実にHPを削ることを選択。そして〈蹴り〉でとどめを刺すべく、格闘戦の心構えに切り替える。
 だがゴブリンは、アーツを持っていた。

「ギャギャギャ!」

 奇声を上げたかと思うとゴブリンの短剣が一瞬輝き、逆袈裟斬ぎゃくけさぎりの動きで斬りかかってきた。
 刃の短いナイフだから突き攻撃だろう、という思い込みのせいで回避が遅れ、直撃を食らってしまった。
 痛みが襲い掛かり、HPが一気に四〇%ほど吹き飛ぶ。今の自分には格上の相手のようだ。
 痛みで後ろに下がったこっちの姿に気を良くしたのか、ゴブリンは更に攻撃を加えようと笑みを浮かべながら走りよってくる。
 こっちが弓と魔法を使うので、近距離攻撃には弱いと思ったのだろうか。ゴブリンは最初のアーツより明らかに鈍い動きで突きを繰り出してくる。それで十分だと判断したのだろう。
 その油断した腕に、全力の〈蹴り〉を入れてやった。

「グギャ!?」

 明らかに予想外だという声を出して、蹴られた部分を手で押さえるゴブリン。戦闘中に考えることではないがこのゲーム、良く出来てるなー。
 だがそんな間抜けなことを考えるのは後で良いと瞬時に切り換え、動きの止まったゴブリンにかかと落としを食らわせる。先ほどの弓の攻撃でも頭に当てたのが非常に有効だったから、頭を叩き潰すかかと落としも効くだろうと考えたのだ。
「ゴリッ」という鈍い音が、その予想が正解だと応えるように響く。そして地面に這いつくばったゴブリンは、砕け散って消えていった。
 その後、ポーションを飲みながら考えをまとめる。
 少なくとも、死角からの矢は、ゴブリンには命中した。回避行動をとるしぐさも無かった。とすると、ゴブリンより格下のラビットが避けるのは何故だ? ゴブリンとどこが違う? 種族か? 亜人と動物、いや野獣の差か。
 リアルならば狩人はどうしている? もちろん姿を見られず、音を立てず、匂いでばれないように風下から近寄るのが常識だ。あとは何が……
 ……まさか、殺気? 言い換えれば意識? つまりラビットホーンとかの野獣タイプは〈直感〉か、それに準ずる常時発動パッシブスキルを所持しているのか? こちらが構えた瞬間の殺気を感じ取り、更に殺気が矢に乗って向かってきたのを感じて、その場から離れたのだろうか? 
 ……ありうる。ゴブリン一つとってもあんな痛がる動きをわざわざ作るぐらいだ、このゲームの制作者ならやりかねん。
 しかし、気配を消すのなんて、「言うはやすし行うはかたし」を地で行く行動だぞ? それに攻撃を放つ時点で意識は絶対相手に向かうし。それこそ、意識ごと隠れる必要が……必要が……
 まさか……使えないスキルと言われていた〈隠蔽〉が有効なのか? 〈隠蔽〉はこういった直感が鋭いモンスター相手に攻めるため、もしくはあざむくために存在しているのか? つまり、逃げるための「防御的」な使い方ではなく、気付かれずに不意を突くための「攻撃的」なスキルなのか? 
 βでは〈弓〉自体がクズ武器とされ、研究されなかった。だからおそらく、〈隠蔽〉は近距離武器、特にダガーやナイフを装備した短剣使いが不意打ちをするために使ったのだろう。だが物体が動けばいくら姿を隠しても音も匂いもするし、空気は揺れる。であるなら不意打ちは大方失敗したに違いない、特に野獣系のモンスターには。だから〈隠蔽〉は、不意打ちにも逃げるのにも役に立たないクズスキルと言われてしまった……仮説は成り立つな。物は試し、やってみる価値はある。
 そう考えていったん街に戻り、【木の矢】を五〇本だけ補充(ちなみに【木の矢】は一本二グロー、【鉄の矢】だと一五グローもする)。
 ドロップアイテムを倉庫に預けた後、再びフィールドに出発。少し歩けばあっさりとラビットホーンが見つかった。
 幸いラビットホーンはこちらに背を向けており、気付いている様子は無い。今回はここからが大事だ。
 ……〈隠蔽〉
 スキルを口にすると、自分の体が薄くなったのを感じる。この状態で音を立てずに、弓の射程範囲まで近寄る。
 MPがガンガン減っていくが、今はどうでもいい。十分近寄って静かに構える。気のせいか、弓を引く音すら普段より静かだ。
 狙いをしっかりつけて……矢を放つ。矢を放った瞬間に〈隠蔽〉スキルは強制解除された。
 矢は今までのようにラビットホーンに向かい……今までとは違って真っ直ぐラビットホーンを貫いた。

「ぴぎゅ!?」

 完全にこちらをノーマークだったということが良くわかる反応。とどめを刺そうと再び弓を構えるが、その必要は無かった。
 そのままラビットホーンは崩れ落ち、消え去ったのである。つまり「即死」したのだ。
 攻撃が当たるまでは予想通りだったのだが、まさか即死させられるとは。【駆け出しの弓】と【木の矢】には、本来即死させるほどの力は無いはず。この結果の理由を求めて、普段は表示OFFにしてあるログをいったんONにして、先ほどの戦闘内容の表示を探す。ダメージ表記には、「シークレット・アタック」と「ピンポイント・ヒット」「クリティカル・ヒット」という三つのサポートがあった。ヘルプ機能を引っ張り出して調べてみると……


 シークレット・アタック:隠れている状態から不意打ちに成功、特に「警戒」持ちの相手に成
 功するとよりダメージが大きくなる。
 ピンポイント・ヒット:相手の弱点に攻撃が命中すると、ダメージが大きくなる。
 クリティカル・ヒット:相手の弱点に攻撃が命中すると、ごくまれに即死させる。ただし特定の
 敵や明らかな格上には発生しない。
(注意!)このヘルプは一回成功させたプレイヤーにしか開示されません! 


 こんな説明が載っていた。コレは……ようやくレンジャーっぽくなってきただろうか。クリティカルが出るかは完全に運だが、その前の二つは別。〈弓〉を使うなら出来る限り狙っていくべきだ。ましてやソロプレイでは、一射目で大ダメージを取れるかが生命線になる。

「進むべき道が……少しずつ見えてきたか」

 ボソリとつぶやく。クズスキル、クズ武器といわれているものでも、うまく組み合わせるととたんに化ける。カードゲームが好きな人なら、こういうコンボは大好物だろう。そして周りはその悪評を信じきっているから、実行出来るのはこれに気付いた少数のみ。もちろんゲームシステムにのっとっているから卑怯なチートではない。汎用性はんようせいが低くて万能ではないが、ツボにはまれば最高の結果が出るだろう。
 十分すぎる結果に満足した所で、街に帰還することにした。夜が迫っていたからでもあるが、次は街中でやりたいことがあるからである。



【スキル一覧】

 〈弓〉Lv‌10 〈蹴り〉Lv‌9 〈遠視〉Lv8 〈風魔術〉Lv7 〈製作の指先〉Lv6
 〈料理〉Lv1 〈木工〉Lv1 〈薬剤〉Lv9 〈隠蔽〉Lv3 〈身体能力向上〉Lv‌10
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