13 / 545
二章
二話 押水一郎の日常 その八
しおりを挟む
しばらくして、また問題が起こった。
「ねえ、彼女」
大学生と思わしき三人組が、注文をとりにきたメイドを捕まえて口説いている。
「地元の人?」
「だったら案内して欲しいんだけど」
「メアド教えてよ」
迷惑な客にもメイドは笑顔で対応する。
「申し訳ございません、ご主人様。ナンパはお断りしていますので」
「遊びに誘ってるだけだろ」
「態度悪いぞ。俺達客なんですけど」
「ねえ、いいことしようよ。メイド服着てるってことは、僕達にご奉仕したいってことでしょ?」
質の悪い客共だ。自分勝手で身勝手。もし、これ以上、続くのなら……。
「ちょっと、アンタたち! いい加減にしろよ!」
押水がナンパ男達とメイドの間に割って入る。
俺は押水の行動にかるく感動していた。
「なんだよ、お前?」
「ひっこんでろよ」
「およびでないんだよ」
「……や、やめてもらえません」
三人の男に囲まれ、押水の声が小さくなる。
三人は押水の怯えた姿を見て失笑している。
「なにコイツ。いきがってたわりには足震えてるよ。くくくっ、だ、だめだ、おかしすぎる」
「ビビるなよ。傷つくじゃん」
「ぎゃははっ! お前の顔が怖すぎだからでしょ! ひぃ、おかしい」
不味いな。
今までのトラブルは身内同士だったから口を出さなかったが、これは明らかにヤバい。下手したら傷害事件だ。
止めようと立ち上がったとき、服を引っ張られる感触があった。伊藤が袖を引っ張っていた。
「先輩、今出たらまずいですよ」
「無視できないだろ。押水は青島学園の生徒だ。保護する義務がある」
あの三人が押水に危害を与える可能性が出てきた以上、無視できない。
「昼間にも会って、ここでも顔合わせたら尾行していることバレますよ」
「だからといって、見過ごすことは出来ない。風紀委員として行動するべきだ」
ここで押水を見捨てたら本末転倒だ。不利になろうが関係ない。優先させるべきは生徒の安全だ。
「藤堂先輩の正義感はマジ、パネっすね。でも、やめたほうがいいし」
「あの三人、結構有名だよ。本土の大学生で、因縁つけては喧嘩を無理やり売る危ない人だから要注意人物なの。格闘技してるって噂があるし、三人だよ。藤堂先輩一人じゃ危ないよ」
「別に正義感で助けるわけじゃない。勝手な理由でウチの生徒が迷惑をかけられのは、納得いかないだけだ。念の為、応援を呼ぶ」
俺一人でも対応できるとは思うが、ここには伊藤がいる。万が一、あの三人が伊藤に襲いかかったとき、対処が難しくなる。
携帯で電話しようとしたとき、大きな音が響いた。押水が倒れている。大学生に殴られたようだ。
遅かったか。悔やんでも現状がよくなることはない。やるべきことをやれ。
メールで応援を要請して押水に駆け寄ろうとしたとき、ナンパされていたメイドが押水と三人の間に立ちふさがる。
「ご主人様、一つご忠告申し上げます。今すぐこの島から……出ていきなさい」
「ああん? 何言ってるんだ、てめえ」
「それってデートOKってこと? いいよ、俺達の相手してよ」
「寝技専門なんで俺達」
三人が下卑た笑みを浮かべていると、メイドが動いた。
まず、正面の男の股間をがっしりと握る。
「アッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
あまりの痛みに硬直する男。そして、周りの男子も俺も、思わず顔をしかめる。
メイドは空いている手で男の首元を掴み、そのまま抱えあげ、地面に叩き付けた。
「で、でたぁああああ! 冥土プロレス技の一つ、パワァアアアースラムだぁああ! しかも、ロープなしの力技! これが火事場の馬鹿力なのか! テッド・デビ○スを彷彿とさせる芸術的なパワースラムだぁああ!」
伊藤がマイク代わりにスプーンで実況を始める。
メイドが次の標的に向かう。
「て、てめえ!」
唖然としていた男は我に返ると、メイドに向かって上段回し蹴りを放つ。
しかし、メイドはしゃがみながら孤を描くように足払いで相手を転ばす。
メイドは倒れた男の両膝を脇の下に挟み込みながら抱え上げ、回転しながら相手を振り回した。
「で、でたぁあああああ! 冥土プロレス技の一つジャイアント・スゥイィ~ング! この回転の先に待っているのは天国か地獄か! ロニー・エ○ソン顔負け、円○志もびっくりしちゃうくらい回って回って回って回る~!」
投げ飛ばされた男を見ることもなく、メイドは残りの一人に向き合う。
「寝技専門だったわね。たっぷりお相手してあげるわ」
メイドは男を押し倒した。
メイドは男の上にまたがり……。
ズンドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドーン!!!!!!
「ああっとぉおおお! 寝技と言っておきながら、マウントからのぉ、からのぉおお! オ、オラオラですか! 速射砲のような拳が雨あられのように降り注ぐ! ジャストミィィィィィィート! 歯が! 前歯が! 飛んでいます! 痛い! 痛すぎる! ~絶叫の声が聞こえます。BLUE PEARL~」
実況して熱くなっている伊藤以外、みんなはドン引きしている。いくら学園に名を改めても、この十八禁は見るに耐えられない。救急車より警察を呼ぶべきか判断が迷うところだ。
後どうでもいいが、伊藤よ。大声で叫ぶから押水に俺達がいること、バレてるぞ。
「まだやる?」
「お、覚えてろ!」
「マンマ~」
「お、おひゃひにゃもにゃぐにゃれたほとにゃいのに(お、親父にも殴られたことないのに)……」
メイドに睨まれ、三人の男は捨て台詞を吐きながら出ていった。
嵐は去って行ったと言えるのだろうか……。
「なんてステレオな人たちなんでしょう。先輩、携帯いじってどうかしました?」
「応援をキャンセルしたところだ」
すごく申し訳ない気持ちになってしまうのは気のせいか?
伊藤が恐る恐る尋ねてきた。
「あのメイドと戦うことになったら倒せます?」
「戦う必要はないだろ。戦うとしても装備Bで五人は必要だ」
「そ、装備Bって……」
「聞きたいか?」
「結構です」
気がつくと、店内は静まり返っていた。誰もがメイドに畏怖を感じている。
ちなみに、俺にコーヒーを持ってきてくれたのも彼女だ。次は喜んでおまじないをお願いしよう。
周りの視線に気付いたのか、メイドは居心地が悪そうにもじもじしていた。尻餅をついている押水を見つけたとき、メイドは彼に抱きついた。
「怖かった~」
全員がずっこけた。
「吉本○喜劇か!」
伊藤だけツッコミを入れた。
「いや~いいもの見せてもらいましたね~」
伊藤はご満悦だが、俺は疲れて何も言えなかった。
喫茶店からの帰り道、夕日に染まる街中を伊藤と歩く。明日香とるりかは途中で別れた。
夕日を反射する海は金色の絨毯のようで美しいが、疲れているせいか色あせて見える。
「それにしても彼、凄いですね。道を歩けば美少女のパンチラ、ドアを開ければ着替え中、ただ待っているだけで美少女がやってくる。何様なんでしょうね? ア○タクンを見習って平身○頭覇くらいはしてくれないと割が合わないですよ~」
「……」
今日一日の伊藤の偽らざる本音だろう。無言で同意する。
「まだ夜の部がありますがどうします?」
「結構だ」
まだあるのかと思うと、押水の日常はドラマチックといえなくもない。押水はああみえて苦労人かもしれない。
「明日はどうします?」
「その件なんだがな……伊藤、お前はもういい。ここからは一人でやる。俺からは左近に伝えておくから心配するな」
「ちょっと……それ、どういう意味ですか?」
俺はその理由をぶっきらぼうに答える。
「問題を解決してもらったからと言って、見返りを求めるのは間違っているって事だ。俺達は慈善事業で問題解決に取り組んでいるわけではないが、それでも、助けてやるから協力しろなんておかしいだろ? だから、伊藤が、もう左近の取引に縛られる必要なんてない。俺達のコンビもここで解散だ」
俺はそれらしき理由を述べて、伊藤とのコンビを解消しようとする。
確かに、押水の行動を理解するために、伊藤の知識は必要だろう。しかし、コメディのような押水の行動を、二人がかりで調査する意味があるのだろうか? 一人で充分だ。
それならば、正規の風紀委員である俺一人でやるべきだろう。
俺の提案に、伊藤は厄介ごとから解放されて、喜ぶと思っていたのだが。
「お断りします」
「なに?」
「お断りしますって言ったんです。先輩の言うとおり、始まりは騙されたかたちでしたが、引き受けると言った以上、責任を持って最後までやります。勝手に決めないでください。失礼します」
伊藤は俺に頭を下げ、さっさと歩いて行く。俺は伊藤の予想外の行動に呆然としていた。
やる気、あったんだな……てっきり、俺の提案に飛びついてくると思っていたのだが。意外と根性あるんだな。
もし、今日一日で収穫があった事といえば、伊藤のやる気が分かったことか。
そんなことを考えつつ、俺は伊藤の後を追った。
「ねえ、彼女」
大学生と思わしき三人組が、注文をとりにきたメイドを捕まえて口説いている。
「地元の人?」
「だったら案内して欲しいんだけど」
「メアド教えてよ」
迷惑な客にもメイドは笑顔で対応する。
「申し訳ございません、ご主人様。ナンパはお断りしていますので」
「遊びに誘ってるだけだろ」
「態度悪いぞ。俺達客なんですけど」
「ねえ、いいことしようよ。メイド服着てるってことは、僕達にご奉仕したいってことでしょ?」
質の悪い客共だ。自分勝手で身勝手。もし、これ以上、続くのなら……。
「ちょっと、アンタたち! いい加減にしろよ!」
押水がナンパ男達とメイドの間に割って入る。
俺は押水の行動にかるく感動していた。
「なんだよ、お前?」
「ひっこんでろよ」
「およびでないんだよ」
「……や、やめてもらえません」
三人の男に囲まれ、押水の声が小さくなる。
三人は押水の怯えた姿を見て失笑している。
「なにコイツ。いきがってたわりには足震えてるよ。くくくっ、だ、だめだ、おかしすぎる」
「ビビるなよ。傷つくじゃん」
「ぎゃははっ! お前の顔が怖すぎだからでしょ! ひぃ、おかしい」
不味いな。
今までのトラブルは身内同士だったから口を出さなかったが、これは明らかにヤバい。下手したら傷害事件だ。
止めようと立ち上がったとき、服を引っ張られる感触があった。伊藤が袖を引っ張っていた。
「先輩、今出たらまずいですよ」
「無視できないだろ。押水は青島学園の生徒だ。保護する義務がある」
あの三人が押水に危害を与える可能性が出てきた以上、無視できない。
「昼間にも会って、ここでも顔合わせたら尾行していることバレますよ」
「だからといって、見過ごすことは出来ない。風紀委員として行動するべきだ」
ここで押水を見捨てたら本末転倒だ。不利になろうが関係ない。優先させるべきは生徒の安全だ。
「藤堂先輩の正義感はマジ、パネっすね。でも、やめたほうがいいし」
「あの三人、結構有名だよ。本土の大学生で、因縁つけては喧嘩を無理やり売る危ない人だから要注意人物なの。格闘技してるって噂があるし、三人だよ。藤堂先輩一人じゃ危ないよ」
「別に正義感で助けるわけじゃない。勝手な理由でウチの生徒が迷惑をかけられのは、納得いかないだけだ。念の為、応援を呼ぶ」
俺一人でも対応できるとは思うが、ここには伊藤がいる。万が一、あの三人が伊藤に襲いかかったとき、対処が難しくなる。
携帯で電話しようとしたとき、大きな音が響いた。押水が倒れている。大学生に殴られたようだ。
遅かったか。悔やんでも現状がよくなることはない。やるべきことをやれ。
メールで応援を要請して押水に駆け寄ろうとしたとき、ナンパされていたメイドが押水と三人の間に立ちふさがる。
「ご主人様、一つご忠告申し上げます。今すぐこの島から……出ていきなさい」
「ああん? 何言ってるんだ、てめえ」
「それってデートOKってこと? いいよ、俺達の相手してよ」
「寝技専門なんで俺達」
三人が下卑た笑みを浮かべていると、メイドが動いた。
まず、正面の男の股間をがっしりと握る。
「アッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
あまりの痛みに硬直する男。そして、周りの男子も俺も、思わず顔をしかめる。
メイドは空いている手で男の首元を掴み、そのまま抱えあげ、地面に叩き付けた。
「で、でたぁああああ! 冥土プロレス技の一つ、パワァアアアースラムだぁああ! しかも、ロープなしの力技! これが火事場の馬鹿力なのか! テッド・デビ○スを彷彿とさせる芸術的なパワースラムだぁああ!」
伊藤がマイク代わりにスプーンで実況を始める。
メイドが次の標的に向かう。
「て、てめえ!」
唖然としていた男は我に返ると、メイドに向かって上段回し蹴りを放つ。
しかし、メイドはしゃがみながら孤を描くように足払いで相手を転ばす。
メイドは倒れた男の両膝を脇の下に挟み込みながら抱え上げ、回転しながら相手を振り回した。
「で、でたぁあああああ! 冥土プロレス技の一つジャイアント・スゥイィ~ング! この回転の先に待っているのは天国か地獄か! ロニー・エ○ソン顔負け、円○志もびっくりしちゃうくらい回って回って回って回る~!」
投げ飛ばされた男を見ることもなく、メイドは残りの一人に向き合う。
「寝技専門だったわね。たっぷりお相手してあげるわ」
メイドは男を押し倒した。
メイドは男の上にまたがり……。
ズンドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドーン!!!!!!
「ああっとぉおおお! 寝技と言っておきながら、マウントからのぉ、からのぉおお! オ、オラオラですか! 速射砲のような拳が雨あられのように降り注ぐ! ジャストミィィィィィィート! 歯が! 前歯が! 飛んでいます! 痛い! 痛すぎる! ~絶叫の声が聞こえます。BLUE PEARL~」
実況して熱くなっている伊藤以外、みんなはドン引きしている。いくら学園に名を改めても、この十八禁は見るに耐えられない。救急車より警察を呼ぶべきか判断が迷うところだ。
後どうでもいいが、伊藤よ。大声で叫ぶから押水に俺達がいること、バレてるぞ。
「まだやる?」
「お、覚えてろ!」
「マンマ~」
「お、おひゃひにゃもにゃぐにゃれたほとにゃいのに(お、親父にも殴られたことないのに)……」
メイドに睨まれ、三人の男は捨て台詞を吐きながら出ていった。
嵐は去って行ったと言えるのだろうか……。
「なんてステレオな人たちなんでしょう。先輩、携帯いじってどうかしました?」
「応援をキャンセルしたところだ」
すごく申し訳ない気持ちになってしまうのは気のせいか?
伊藤が恐る恐る尋ねてきた。
「あのメイドと戦うことになったら倒せます?」
「戦う必要はないだろ。戦うとしても装備Bで五人は必要だ」
「そ、装備Bって……」
「聞きたいか?」
「結構です」
気がつくと、店内は静まり返っていた。誰もがメイドに畏怖を感じている。
ちなみに、俺にコーヒーを持ってきてくれたのも彼女だ。次は喜んでおまじないをお願いしよう。
周りの視線に気付いたのか、メイドは居心地が悪そうにもじもじしていた。尻餅をついている押水を見つけたとき、メイドは彼に抱きついた。
「怖かった~」
全員がずっこけた。
「吉本○喜劇か!」
伊藤だけツッコミを入れた。
「いや~いいもの見せてもらいましたね~」
伊藤はご満悦だが、俺は疲れて何も言えなかった。
喫茶店からの帰り道、夕日に染まる街中を伊藤と歩く。明日香とるりかは途中で別れた。
夕日を反射する海は金色の絨毯のようで美しいが、疲れているせいか色あせて見える。
「それにしても彼、凄いですね。道を歩けば美少女のパンチラ、ドアを開ければ着替え中、ただ待っているだけで美少女がやってくる。何様なんでしょうね? ア○タクンを見習って平身○頭覇くらいはしてくれないと割が合わないですよ~」
「……」
今日一日の伊藤の偽らざる本音だろう。無言で同意する。
「まだ夜の部がありますがどうします?」
「結構だ」
まだあるのかと思うと、押水の日常はドラマチックといえなくもない。押水はああみえて苦労人かもしれない。
「明日はどうします?」
「その件なんだがな……伊藤、お前はもういい。ここからは一人でやる。俺からは左近に伝えておくから心配するな」
「ちょっと……それ、どういう意味ですか?」
俺はその理由をぶっきらぼうに答える。
「問題を解決してもらったからと言って、見返りを求めるのは間違っているって事だ。俺達は慈善事業で問題解決に取り組んでいるわけではないが、それでも、助けてやるから協力しろなんておかしいだろ? だから、伊藤が、もう左近の取引に縛られる必要なんてない。俺達のコンビもここで解散だ」
俺はそれらしき理由を述べて、伊藤とのコンビを解消しようとする。
確かに、押水の行動を理解するために、伊藤の知識は必要だろう。しかし、コメディのような押水の行動を、二人がかりで調査する意味があるのだろうか? 一人で充分だ。
それならば、正規の風紀委員である俺一人でやるべきだろう。
俺の提案に、伊藤は厄介ごとから解放されて、喜ぶと思っていたのだが。
「お断りします」
「なに?」
「お断りしますって言ったんです。先輩の言うとおり、始まりは騙されたかたちでしたが、引き受けると言った以上、責任を持って最後までやります。勝手に決めないでください。失礼します」
伊藤は俺に頭を下げ、さっさと歩いて行く。俺は伊藤の予想外の行動に呆然としていた。
やる気、あったんだな……てっきり、俺の提案に飛びついてくると思っていたのだが。意外と根性あるんだな。
もし、今日一日で収穫があった事といえば、伊藤のやる気が分かったことか。
そんなことを考えつつ、俺は伊藤の後を追った。
0
あなたにおすすめの小説
手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
迷子を助けたら生徒会長の婚約者兼女の子のパパになったけど別れたはずの彼女もなぜか近づいてくる
九戸政景
恋愛
新年に初詣に来た父川冬矢は、迷子になっていた頼母木茉莉を助け、従姉妹の田母神真夏と知り合う。その後、真夏と再会した冬矢は真夏の婚約者兼茉莉の父親になってほしいと頼まれる。
※こちらは、カクヨムやエブリスタでも公開している作品です。
再婚相手の連れ子は、僕が恋したレンタル彼女。――完璧な義妹は、深夜の自室で「練習」を強いてくる
まさき
恋愛
「初めまして、お兄さん。これからよろしくお願いしますね」
父の再婚によって現れた義理の妹・水瀬 凛(みなせ りん)。
清楚なワンピースを纏い、非の打ち所がない笑顔で挨拶をする彼女を見て、僕は息が止まるかと思った。
なぜなら彼女は、僕が貯金を叩いて一度だけレンタルし、その圧倒的なプロ意識と可憐さに――本気で恋をしてしまった人気No.1レンタル彼女だったから。
学校では誰もが憧れる高嶺の花。
家では親も感心するほど「理想の妹」を演じる彼女。
しかし、二人きりになった深夜のキッチンで、彼女は冷たい瞳で僕を射抜く。
「……私の仕事のこと、親に言ったらタダじゃおかないから」
秘密を共有したことで始まった、一つ屋根の下の奇妙な生活。
彼女は「さらなるスキルアップ」を名目に、僕の部屋を訪れるようになる。
「ねえ、もっと本気で抱きしめて。……そんなんじゃ、次のデートの練習にならないでしょ?」
これは、仕事(レンタル)か、演技(家族)か、それとも――。
完璧すぎる義妹に翻弄され、理性が溶けていく10日間の物語。
『著者より』
もしこの話が合えば、マイページに他の作品も置いてあります。
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/658724858
小さい頃「お嫁さんになる!」と妹系の幼馴染みに言われて、彼女は今もその気でいる!
竜ヶ崎彰
恋愛
「いい加減大人の階段上ってくれ!!」
俺、天道涼太には1つ年下の可愛い幼馴染みがいる。
彼女の名前は下野ルカ。
幼少の頃から俺にベッタリでかつては将来"俺のお嫁さんになる!"なんて事も言っていた。
俺ももう高校生になったと同時にルカは中学3年生。
だけど、ルカはまだ俺のお嫁さんになる!と言っている!
堅物真面目少年と妹系ゆるふわ天然少女による拗らせ系ラブコメ開幕!!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
帰国した王子の受難
ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。
取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる