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本編
素朴?な疑問
しおりを挟む──きっかけは、ある意味テンプレともいえることからだった。
「あまりにも大人しくしてるから気にしてなかったが、言われてみたらそうだな」
「でも、いくら幼体とはいえ魔物は魔物だろ。主人じゃない子供にあんなに懐くかよ」
「でもまさか、いくらなんでもあの獣人の子供が主人なわけねぇしなぁ.......」
今日は久しぶりにパーティーとして 何かいい依頼があれば受けようということになって、比較的朝の早い時間(人が多い時間)にロイさんと冒険者ギルドにやって来た。
ーいつも通り、リルは私にぬいぐるみよろしく、前抱っこされた状態で。
獣人で、実際より下に見える私 と 人間のロイさん。
正直、この組み合わせだけでも目立つ。悪い意味で。
だって、絶対に親子じゃないってことは丸わかりなんだもん。
なのに そのロイさんが従えてる(と思われている)魔物を抱き抱えているのが、子供。
ついでに言えば、 その様子は冒険者なら.......例え 従魔契約の知識がほとんどなくても.......異様でしかないのだということを私はこの時に初めて知った。
まぁそんなんだから当然のように、絡まれて。
ロイさんが離れた隙に.......とかじゃなくて、普通に。
真横にロイさんがいる時に、堂々と。
否、むしろロイさんに絡んでるのかなってくらいの勢いで。
すごいのは勢いだけで実力は大したことなかったのか、ロイさんにあっという間にKOからの退場(という名の連行&事情聴取)させられたけど。
むしろ問題はそのあと、つまり今。現在進行形。
絡んできた奴の発言内容がきっかけで、ギルドにいた冒険者たちの関心と注目は私とリル、そしてロイさんに集中してしまった。
──どうしようか、ロイさん?
内心でそう呼びかけながらロイさんに視線を送った、その時だった。
ーパンパンッ
「ロイさんにマリアちゃん、ギルドマスターがお呼びですよ。 この騒動の話を聞かせてくれって言ってるわ」
ファーナさんの手拍子によって、その場の空気が変わる。
「あ、はい!」
これ幸い、と私たちは逃げるようにギルドマスターの部屋へと向かったのだった。
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|д゚)チラッ
タイトルとあらすじに引かれて読みました!更新難しいですか?続き待ってます!
タイトルが面白そうで、この月に読めたらいいな~と、
思っていますが、最新話を少しみました
この小説は完結しているので、しょうか?
連載中になっています
完結しているなら、完結と表示変更して欲しいのですが、