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身代わり花嫁
そんな、まさか!★
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「た、大変です!花嫁が!花嫁さんが、消えましたぁー!」
ハァー、ハァー……。
新婦 担当スタッフの軽米がスタッフルームに飛び込んで来た!
「 ! 」
婚礼チームスタッフ、一同は青ざめた。
皆、上下ベージュ色のパンツスーツの制服を着ている。
「ちゃんとに探したの?親族控室は?トイレは見ましたか?」
ウェディングプランナーの倉田チーフが聞いた。
「それは、もちろん、探しました!
さっき、新婦親族控室に行ったら、お母様が手紙を発見されたと言って……これです」
そう言って、軽米が代読する。
「匠海さん、皆さん、ごめんなさい。
私、結婚できません。
本当に申し訳ございません。春菜」
この手紙とドレスが、トイレにあるパウダールームに置いてあったのだった。
「…………」
この場にいるスタッフ達は、絶句するしかない。
何て、短い手紙なんだ!
いや、そんな事より、大変だ!どうしよう!
各自が、そんな風に思うのだった。
「えっ!なんて事なのっ!野村さん、外崎さん、軽米さん、手分けして新婦を探して!
私は、丸山さんと原口さんに連絡してから、新郎と話してきます。さあ、探して下さい」
………………
その丸山と原口は、船の最上階、パノラマデッキで小休憩。
本日は、快晴、風も無し。
波は、穏やかだし、事は順調に進行中。
「丸山さん、挙式は船長式にして良かったですね。親族とご友人方も和やかな雰囲気で良かったと思います。
写真撮影も済みましたから、いよいよ披露宴ですね。
ここまでは、順調ですが、ゲストの遅刻トラブルとか、よくある事ですから、油断できません。
気を引き締めていきましょう」
襟と袖口に白いラインが2本ある紺色ブレザーに、紺色ズボンの制服を着た男性が言った。
「はい、そうですね。気を引き締めます。
私達の企画、この婚礼を成功させましょう。
よろしくお願いします。
じゃあ、私は下に降りて、受付に寄ってから、支度部屋のブライズルームへ行きますから、原口さんは先に行っていて下さい」
こちらは、上下ベージュ色のズボンスーツの制服を着ている。
私が下へ降りている途中、後方から私を抜き、走り去って行く、淡いピンクのワンピースの女性の後ろ姿を見た。
どうしたのかしら?
ゲストの方?ご気分でも悪くなられたのかしら?
私は、階段を降り、タラップを渡り受付の3人の女性スタッフに挨拶をして、確認する。
こちらの方々は、原口さんと同じ様な制服を着ている。
「お疲れ様です。
ゲストの方々の来場状況は、どうでしょうか」
「はい、あと3名いらしていません。
それと、今、気分が優れないとおっしゃって、帰られた方が1名いらっしゃいます」
帰ってしまった方は、緊急事態の様子で、名前の確認ができなかったという。
その方が誰かは、空席を見ればわかるから、後で確認しましょう。
ザッ!
インカムのノイズ音だ!何?
「丸山さん!大変よ!花嫁の春菜さんが逃げたわ!」
イヤホンから倉田チーフの声が聞こえた!
「 ! 」
えっ?今、何て言った?逃げた?
えー!何で?
これって、非常にマズイ状況だわ!
あっ、もしかして、さっきの女性が新婦だった?
嘘でしょう?
ああー!声を掛ければ良かった……。
私、大失態をしたかも?
まずい!
さっきの女性の姿は、影も形もない!
もう、後の祭りだ。
私より先にブライズルームに向かった原口さんが倉田チーフと会い、船長に状況を説明に行ってくれているという。
今回の婚礼は、我、カレンダホテルと原口さんの船会社の“豪華客船キャプテンソフィア号”との初コラボ企画なのだ。
原口さんと私のタッグ企画である。
カレンダホテル創業50周年の記念企画だもの、失敗なんて、許されない!
まさかの事態に心臓が、ばくばくしている。
隠しきれない動揺を必死に抑えて、ブライズルームへ急ぐ。
「丸山さーん!丸山さん、待って下さい」
後方から、声を掛けられた。
年配の女性の声だ。
「えっ?は、い?」
立ち止まって振り向くと、新婦の両親が追いかけてきていた。
「あっ、春菜さんがいらっしゃいましたか?」
「いいえ、いません!親族みんなで、探していたところです。
もうすぐ、披露宴が始まるというのに、まったく、困りました。
皆様にご迷惑をお掛けして、申し訳ございません」
新婦の父親が言った。
「トイレに私と行って、ドレスを脱いで入るって言うから、私がファスナーを下げたんです。
私もトイレに入って出たら、手紙とドレスが置いてあって……。
娘を探していましたが、どこにもいません。本当にすみません」
新婦の母親も謝った。
「いえ、私どもの事は、お気にせずとも大丈夫です。これから 私は、新郎の元へと参りますが、ご一緒に行かれますか?」
そして、新婦両親と共に新郎のいるブライズルームへ向かったのだった。
私、丸山 柚花28歳。
只今、脇汗かいてます。
………………
「失礼いたします……」
柚花と新婦両親は、ブライズルームに入った。
「ちょっと、どういう事ですか?
春菜がいなくなっただって?
そんなはず、あるわけない!さっき、挙式を……船長式をしたばかりです!」
春菜が失踪した事を知らされた新郎、折原 匠海は、そう言ったまま、呆然としている……。
誰しもショックを受けているが、当事者であるから、尚更、パニックになるだろう。
しかし、披露宴開始まで あと40分余りだ。
披露宴会場の準備は、進んでいる。
中止にするか、どうするか判断をしなければならない。
私がこの婚礼を取り仕切っているのだから、声を掛けなければ……。
よし、どうするか聞こう!
「折……」
カチャ!
「春菜さんがいないですって?
そんな事ないわよねぇ?」
新郎の母親がやって来た!
「まさか!何かの間違いだろう?」
新郎の父親も部屋に入ってきたのであった。
周囲の様子が変だと感じ、スタッフに聞いて、確認に来たのだった。
新郎新婦の両親と新郎、そして、私。
これから、修羅場が始まる予感……。
カンッ!
修羅場、開始のゴングが鳴った!
ハァー、ハァー……。
新婦 担当スタッフの軽米がスタッフルームに飛び込んで来た!
「 ! 」
婚礼チームスタッフ、一同は青ざめた。
皆、上下ベージュ色のパンツスーツの制服を着ている。
「ちゃんとに探したの?親族控室は?トイレは見ましたか?」
ウェディングプランナーの倉田チーフが聞いた。
「それは、もちろん、探しました!
さっき、新婦親族控室に行ったら、お母様が手紙を発見されたと言って……これです」
そう言って、軽米が代読する。
「匠海さん、皆さん、ごめんなさい。
私、結婚できません。
本当に申し訳ございません。春菜」
この手紙とドレスが、トイレにあるパウダールームに置いてあったのだった。
「…………」
この場にいるスタッフ達は、絶句するしかない。
何て、短い手紙なんだ!
いや、そんな事より、大変だ!どうしよう!
各自が、そんな風に思うのだった。
「えっ!なんて事なのっ!野村さん、外崎さん、軽米さん、手分けして新婦を探して!
私は、丸山さんと原口さんに連絡してから、新郎と話してきます。さあ、探して下さい」
………………
その丸山と原口は、船の最上階、パノラマデッキで小休憩。
本日は、快晴、風も無し。
波は、穏やかだし、事は順調に進行中。
「丸山さん、挙式は船長式にして良かったですね。親族とご友人方も和やかな雰囲気で良かったと思います。
写真撮影も済みましたから、いよいよ披露宴ですね。
ここまでは、順調ですが、ゲストの遅刻トラブルとか、よくある事ですから、油断できません。
気を引き締めていきましょう」
襟と袖口に白いラインが2本ある紺色ブレザーに、紺色ズボンの制服を着た男性が言った。
「はい、そうですね。気を引き締めます。
私達の企画、この婚礼を成功させましょう。
よろしくお願いします。
じゃあ、私は下に降りて、受付に寄ってから、支度部屋のブライズルームへ行きますから、原口さんは先に行っていて下さい」
こちらは、上下ベージュ色のズボンスーツの制服を着ている。
私が下へ降りている途中、後方から私を抜き、走り去って行く、淡いピンクのワンピースの女性の後ろ姿を見た。
どうしたのかしら?
ゲストの方?ご気分でも悪くなられたのかしら?
私は、階段を降り、タラップを渡り受付の3人の女性スタッフに挨拶をして、確認する。
こちらの方々は、原口さんと同じ様な制服を着ている。
「お疲れ様です。
ゲストの方々の来場状況は、どうでしょうか」
「はい、あと3名いらしていません。
それと、今、気分が優れないとおっしゃって、帰られた方が1名いらっしゃいます」
帰ってしまった方は、緊急事態の様子で、名前の確認ができなかったという。
その方が誰かは、空席を見ればわかるから、後で確認しましょう。
ザッ!
インカムのノイズ音だ!何?
「丸山さん!大変よ!花嫁の春菜さんが逃げたわ!」
イヤホンから倉田チーフの声が聞こえた!
「 ! 」
えっ?今、何て言った?逃げた?
えー!何で?
これって、非常にマズイ状況だわ!
あっ、もしかして、さっきの女性が新婦だった?
嘘でしょう?
ああー!声を掛ければ良かった……。
私、大失態をしたかも?
まずい!
さっきの女性の姿は、影も形もない!
もう、後の祭りだ。
私より先にブライズルームに向かった原口さんが倉田チーフと会い、船長に状況を説明に行ってくれているという。
今回の婚礼は、我、カレンダホテルと原口さんの船会社の“豪華客船キャプテンソフィア号”との初コラボ企画なのだ。
原口さんと私のタッグ企画である。
カレンダホテル創業50周年の記念企画だもの、失敗なんて、許されない!
まさかの事態に心臓が、ばくばくしている。
隠しきれない動揺を必死に抑えて、ブライズルームへ急ぐ。
「丸山さーん!丸山さん、待って下さい」
後方から、声を掛けられた。
年配の女性の声だ。
「えっ?は、い?」
立ち止まって振り向くと、新婦の両親が追いかけてきていた。
「あっ、春菜さんがいらっしゃいましたか?」
「いいえ、いません!親族みんなで、探していたところです。
もうすぐ、披露宴が始まるというのに、まったく、困りました。
皆様にご迷惑をお掛けして、申し訳ございません」
新婦の父親が言った。
「トイレに私と行って、ドレスを脱いで入るって言うから、私がファスナーを下げたんです。
私もトイレに入って出たら、手紙とドレスが置いてあって……。
娘を探していましたが、どこにもいません。本当にすみません」
新婦の母親も謝った。
「いえ、私どもの事は、お気にせずとも大丈夫です。これから 私は、新郎の元へと参りますが、ご一緒に行かれますか?」
そして、新婦両親と共に新郎のいるブライズルームへ向かったのだった。
私、丸山 柚花28歳。
只今、脇汗かいてます。
………………
「失礼いたします……」
柚花と新婦両親は、ブライズルームに入った。
「ちょっと、どういう事ですか?
春菜がいなくなっただって?
そんなはず、あるわけない!さっき、挙式を……船長式をしたばかりです!」
春菜が失踪した事を知らされた新郎、折原 匠海は、そう言ったまま、呆然としている……。
誰しもショックを受けているが、当事者であるから、尚更、パニックになるだろう。
しかし、披露宴開始まで あと40分余りだ。
披露宴会場の準備は、進んでいる。
中止にするか、どうするか判断をしなければならない。
私がこの婚礼を取り仕切っているのだから、声を掛けなければ……。
よし、どうするか聞こう!
「折……」
カチャ!
「春菜さんがいないですって?
そんな事ないわよねぇ?」
新郎の母親がやって来た!
「まさか!何かの間違いだろう?」
新郎の父親も部屋に入ってきたのであった。
周囲の様子が変だと感じ、スタッフに聞いて、確認に来たのだった。
新郎新婦の両親と新郎、そして、私。
これから、修羅場が始まる予感……。
カンッ!
修羅場、開始のゴングが鳴った!
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