61 / 129
想いはどこへ
他愛のない時間のはず ★
しおりを挟む
私、丸山 柚花は、生まれて初めて結婚前提で付き合いたいと言われました!
智也さんと一緒にいるけれど、時間が経つにつれ、じわじわと喜びが出てきている。
相手が本気かどうかは置いておいて、告白をされた事が喜びなのだ。
何だか、身体の奥から良い分泌物が湧き出てくる感じ。
もしかして、お肌がツヤツヤになっちゃうかも?
浮かれた私の頭の中で、5人の小人が「ウッホッホ」と歌いながら、小躍りしているようだ。
私は今 、智也さんとショッピングモール内にある雑貨屋さんの食器コーナーにいる。
柚花は、マグカップを手に取って、いつしか頭を上下に動かし、リズムをとっている。
「ウッホッホ、ウッホッホ……」
更に、気づかないうちに声に出していたらしい。
「何それ、ゴリラの真似?なぜに?」
笑いながら智也が聞いてきたから、柚花は照れながら「えっ?小人の真似だよ」と教えた。
「ぶはっ、何だそれ?何でコビト?柚花って、面白いよね。この前だって……あっ、何でもない。とにかく、柚花といると楽しいよ。
多分、ずっとずっと一緒にいても飽きないと思う!」
吹き出して笑った智也が言ったのだった。
(危うく、大根とハンコの寝言を言いそうになった。
これは、俺だけが知っている秘密だから、本人にも教えてあげない)
「えー!私は、そんなに面白い人間じゃないけど?
私が芸人さんだったら、最上級の褒め言葉なんでしょうけど。
あいにく、私はシンプルな人間で、真面目で面白味に欠けていると自分で分析しているの。
だから、念のため言っておくけど、私に笑いを求めても、期待に応えられないからね。ごめんなさい」
という風に真剣な顔をして柚花が言うから、それも可笑しくて 笑いを堪える智也だったのだ。
(ずっと一緒にいても飽きないという言葉を完全にスルーしちゃう君……。
いきなりコビトのモノマネを始める君を攻略する方法がわからない!
どうすればいいんだ?)
智也は、柚花の持つマグカップに気づいて言う。
「柚花、そのマグカップ 可愛いね。
今日の記念にペアで買っちゃおうか?」
智也の言葉に驚いて、柚花は目を目一杯開いて聞く。
「今日の記念?何の日なんだろう?
あっ、もしかして誕生日なの?
えっ、そうなの?えっ!」
柚花は、プレゼントを用意していない事に焦っている様子だ。
「違うよ。何でもない日だけど。
マグカップ記念日って事でいいんじゃない?」
「マグカップ記念?何か変だけど、うーん?まあ、有りかもね。じゃあ、選ぼうよ」
(俺のめちゃくちゃな提案を素直に受け入れてくれる柚花が愛おしく思える)
「こっちの方が可愛いと思わない?
ねえ、コレでいいかしら?」
柚花が聞いたから、智也は頷いて言う。
「今度こそ、ホットレモンを美味しく作るから、リベンジさせて!
これは、柚花の家に置いて、俺たち専用のマグカップにしようよ。だめ?」
智也さんは、最後の“だめ?”という言葉を甘えたように言った。
そんな風に言われたら“いいよ、だめじゃないよぉ!”と言うおじさんの気分になる。
イケメンだけじゃなく、可愛さも兼ね備えているなんて、ずるいわ……。
「じゃあ、先日 看病してくれた御礼として、私にマグカップを買わせてね」
と柚花が言うと、智也も返して言う。
「ありがとう。近いうちに作りに行くからさ」
「あ……はい、了解です」
なぜ、こんな展開になったのかしら?
恋人でもないのにペアマグカップを揃えるなんて変だな……。
柚花は、ワンちゃんがプリントされたピンクと水色の物を購入したのだった。
…………………
その後、智也さんとパスタ屋さんに入った。
相変わらず食事中は無言でいるから、どうしても緊張をしてしまう。
食事は楽しく食べたいと思う私。
カチャ、カチャ。
フォークで巻き巻きする音だけが聞こえている。
話しもしないから、いつしか巻き巻きだけに専念している。
巻き巻き巻き巻き……。
あっ、特大巻き巻きが出来た!凄い!
これ、ひと口じゃ無理だよね。
柚花は、智也をチラッと見たら下を向いていたから、大口を開けてひと口でパスタを口に入れた。
しまった!ほっぺたが膨らんでしまった。
はっ、智也さんと目が合った……。
「柚花……詰め込み過ぎだよ。
ほっぺたが膨らんで、まるでリスみたいだよぉ。はっはっは、何でそんな事、しているのぉ?」
かなり智也に受けているようだ。
いやー!見られた、恥ずかしい。
もう、誰のせいだと思っているのよっ!
「だって、智也さんが黙って食事をしているから、私は巻き巻きしているしかなかったの。
無言で食べていたら、一緒に食事をする意味がないと思わない?」
智也は、ハッとした顔をした。
「確かにそうだね。ごめん。
これからは、気をつけます」
と智也が言ったから、柚花が引っかかった。
「あのね、ペアマグカップを買ったのも不思議だったんだけど、これから気をつけるとは、どういう意味があるのかしら?
これからも、会って食事をするからってことなのかな?」
「えっ……そうだよ。俺はそのつもりでいるけど、柚花はどうなの?」
智也に真っ直ぐ見つめられて聞かれ、どきまぎとする柚花だ。
「えっと、そうだね、友達なら遊んだりするもんね。
そ、そうだね、友達なら会って食事するもんね。あ、会いましょう……」
変だと思いながら、自分を納得させて言った。
「友達?俺が柚花を友達ってくくりに考えていると思う?」
智也が少し苛立っている感じに柚花に聞いたのだった。
智也さんと一緒にいるけれど、時間が経つにつれ、じわじわと喜びが出てきている。
相手が本気かどうかは置いておいて、告白をされた事が喜びなのだ。
何だか、身体の奥から良い分泌物が湧き出てくる感じ。
もしかして、お肌がツヤツヤになっちゃうかも?
浮かれた私の頭の中で、5人の小人が「ウッホッホ」と歌いながら、小躍りしているようだ。
私は今 、智也さんとショッピングモール内にある雑貨屋さんの食器コーナーにいる。
柚花は、マグカップを手に取って、いつしか頭を上下に動かし、リズムをとっている。
「ウッホッホ、ウッホッホ……」
更に、気づかないうちに声に出していたらしい。
「何それ、ゴリラの真似?なぜに?」
笑いながら智也が聞いてきたから、柚花は照れながら「えっ?小人の真似だよ」と教えた。
「ぶはっ、何だそれ?何でコビト?柚花って、面白いよね。この前だって……あっ、何でもない。とにかく、柚花といると楽しいよ。
多分、ずっとずっと一緒にいても飽きないと思う!」
吹き出して笑った智也が言ったのだった。
(危うく、大根とハンコの寝言を言いそうになった。
これは、俺だけが知っている秘密だから、本人にも教えてあげない)
「えー!私は、そんなに面白い人間じゃないけど?
私が芸人さんだったら、最上級の褒め言葉なんでしょうけど。
あいにく、私はシンプルな人間で、真面目で面白味に欠けていると自分で分析しているの。
だから、念のため言っておくけど、私に笑いを求めても、期待に応えられないからね。ごめんなさい」
という風に真剣な顔をして柚花が言うから、それも可笑しくて 笑いを堪える智也だったのだ。
(ずっと一緒にいても飽きないという言葉を完全にスルーしちゃう君……。
いきなりコビトのモノマネを始める君を攻略する方法がわからない!
どうすればいいんだ?)
智也は、柚花の持つマグカップに気づいて言う。
「柚花、そのマグカップ 可愛いね。
今日の記念にペアで買っちゃおうか?」
智也の言葉に驚いて、柚花は目を目一杯開いて聞く。
「今日の記念?何の日なんだろう?
あっ、もしかして誕生日なの?
えっ、そうなの?えっ!」
柚花は、プレゼントを用意していない事に焦っている様子だ。
「違うよ。何でもない日だけど。
マグカップ記念日って事でいいんじゃない?」
「マグカップ記念?何か変だけど、うーん?まあ、有りかもね。じゃあ、選ぼうよ」
(俺のめちゃくちゃな提案を素直に受け入れてくれる柚花が愛おしく思える)
「こっちの方が可愛いと思わない?
ねえ、コレでいいかしら?」
柚花が聞いたから、智也は頷いて言う。
「今度こそ、ホットレモンを美味しく作るから、リベンジさせて!
これは、柚花の家に置いて、俺たち専用のマグカップにしようよ。だめ?」
智也さんは、最後の“だめ?”という言葉を甘えたように言った。
そんな風に言われたら“いいよ、だめじゃないよぉ!”と言うおじさんの気分になる。
イケメンだけじゃなく、可愛さも兼ね備えているなんて、ずるいわ……。
「じゃあ、先日 看病してくれた御礼として、私にマグカップを買わせてね」
と柚花が言うと、智也も返して言う。
「ありがとう。近いうちに作りに行くからさ」
「あ……はい、了解です」
なぜ、こんな展開になったのかしら?
恋人でもないのにペアマグカップを揃えるなんて変だな……。
柚花は、ワンちゃんがプリントされたピンクと水色の物を購入したのだった。
…………………
その後、智也さんとパスタ屋さんに入った。
相変わらず食事中は無言でいるから、どうしても緊張をしてしまう。
食事は楽しく食べたいと思う私。
カチャ、カチャ。
フォークで巻き巻きする音だけが聞こえている。
話しもしないから、いつしか巻き巻きだけに専念している。
巻き巻き巻き巻き……。
あっ、特大巻き巻きが出来た!凄い!
これ、ひと口じゃ無理だよね。
柚花は、智也をチラッと見たら下を向いていたから、大口を開けてひと口でパスタを口に入れた。
しまった!ほっぺたが膨らんでしまった。
はっ、智也さんと目が合った……。
「柚花……詰め込み過ぎだよ。
ほっぺたが膨らんで、まるでリスみたいだよぉ。はっはっは、何でそんな事、しているのぉ?」
かなり智也に受けているようだ。
いやー!見られた、恥ずかしい。
もう、誰のせいだと思っているのよっ!
「だって、智也さんが黙って食事をしているから、私は巻き巻きしているしかなかったの。
無言で食べていたら、一緒に食事をする意味がないと思わない?」
智也は、ハッとした顔をした。
「確かにそうだね。ごめん。
これからは、気をつけます」
と智也が言ったから、柚花が引っかかった。
「あのね、ペアマグカップを買ったのも不思議だったんだけど、これから気をつけるとは、どういう意味があるのかしら?
これからも、会って食事をするからってことなのかな?」
「えっ……そうだよ。俺はそのつもりでいるけど、柚花はどうなの?」
智也に真っ直ぐ見つめられて聞かれ、どきまぎとする柚花だ。
「えっと、そうだね、友達なら遊んだりするもんね。
そ、そうだね、友達なら会って食事するもんね。あ、会いましょう……」
変だと思いながら、自分を納得させて言った。
「友達?俺が柚花を友達ってくくりに考えていると思う?」
智也が少し苛立っている感じに柚花に聞いたのだった。
0
あなたにおすすめの小説
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜
美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?
結婚する事に決めたから
KONAN
恋愛
私は既婚者です。
新たな職場で出会った彼女と結婚する為に、私がその時どう考え、どう行動したのかを書き記していきます。
まずは、離婚してから行動を起こします。
主な登場人物
東條なお
似ている芸能人
○原隼人さん
32歳既婚。
中学、高校はテニス部
電気工事の資格と実務経験あり。
車、バイク、船の免許を持っている。
現在、新聞販売店所長代理。
趣味はイカ釣り。
竹田みさき
似ている芸能人
○野芽衣さん
32歳未婚、シングルマザー
医療事務
息子1人
親分(大島)
似ている芸能人
○田新太さん
70代
施設の送迎運転手
板金屋(大倉)
似ている芸能人
○藤大樹さん
23歳
介護助手
理学療法士になる為、勉強中
よっしー課長(吉本)
似ている芸能人
○倉涼子さん
施設医療事務課長
登山が趣味
o谷事務長
○重豊さん
施設医療事務事務長
腰痛持ち
池さん
似ている芸能人
○田あき子さん
居宅部門管理者
看護師
下山さん(ともさん)
似ている芸能人
○地真央さん
医療事務
息子と娘はテニス選手
t助
似ている芸能人
○ツオくん(アニメ)
施設医療事務事務長
o谷事務長異動後の事務長
雄一郎 ゆういちろう
似ている芸能人
○鹿央士さん
弟の同級生
中学テニス部
高校陸上部
大学帰宅部
髪の赤い看護師(川木えみ)
似ている芸能人
○田來未さん
准看護師
ヤンキー
怖い
今宵、薔薇の園で
天海月
恋愛
早世した母の代わりに妹たちの世話に励み、婚期を逃しかけていた伯爵家の長女・シャーロットは、これが最後のチャンスだと思い、唐突に持ち込まれた気の進まない婚約話を承諾する。
しかし、一か月も経たないうちに、その話は先方からの一方的な申し出によって破談になってしまう。
彼女は藁にもすがる思いで、幼馴染の公爵アルバート・グレアムに相談を持ち掛けるが、新たな婚約者候補として紹介されたのは彼の弟のキースだった。
キースは長年、シャーロットに思いを寄せていたが、遠慮して距離を縮めることが出来ないでいた。
そんな弟を見かねた兄が一計を図ったのだった。
彼女はキースのことを弟のようにしか思っていなかったが、次第に彼の情熱に絆されていく・・・。
【完結】逃がすわけがないよね?
春風由実
恋愛
寝室の窓から逃げようとして捕まったシャーロット。
それは二人の結婚式の夜のことだった。
何故新妻であるシャーロットは窓から逃げようとしたのか。
理由を聞いたルーカスは決断する。
「もうあの家、いらないよね?」
※完結まで作成済み。短いです。
※ちょこっとホラー?いいえ恋愛話です。
※カクヨムにも掲載。
妹のために愛の無い結婚をすることになりました
バンブー竹田
恋愛
「エミリー、君との婚約は破棄することに決まった」
愛するラルフからの唐突な通告に私は言葉を失ってしまった。
婚約が破棄されたことはもちろんショックだけど、それだけじゃない。
私とラルフの結婚は妹のシエルの命がかかったものでもあったから・・・。
落ちこむ私のもとに『アレン』という大金持ちの平民からの縁談が舞い込んできた。
思い悩んだ末、私は会ったこともない殿方と結婚することに決めた。
リトライさせていただきます!〜死に戻り令嬢はイケメン神様とタッグを組んで人生をやり直す事にした〜
ゆずき
恋愛
公爵家の御令嬢クレハは、18歳の誕生日に何者かに殺害されてしまう。そんなクレハを救ったのは、神を自称する青年(長身イケメン)だった。
イケメン神様の力で10年前の世界に戻されてしまったクレハ。そこから運命の軌道修正を図る。犯人を返り討ちにできるくらい、強くなればいいじゃないか!! そう思ったクレハは、神様からは魔法を、クレハに一目惚れした王太子からは武術の手ほどきを受ける。クレハの強化トレーニングが始まった。
8歳の子供の姿に戻ってしまった少女と、お人好しな神様。そんな2人が主人公の異世界恋愛ファンタジー小説です。
※メインではありませんが、ストーリーにBL的要素が含まれます。少しでもそのような描写が苦手な方はご注意下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
