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ある日、突然。
そうくるか ★
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「まあ、折原さんも参加してくださるのですね。
よろしくお願い致します。
では、失礼します」
匠海のお洒落なスーツ姿を見て、倉田チーフは言った。
匠海は、倉田チーフに軽く会釈をして、側にやって来た智也と柚花と向き合った。
「うわぁ……綺麗だ……。丸山さん、とっても綺麗だね……。
智也が羨ましいしいなぁ」
おめでとうの言葉を忘れて、匠海は思わず言ってしまっていた。
「えっ?あ、嬉しい。ありがとう。
でも、どうして今日の事を知っているんですか?」
柚花が不思議に思って匠海に聞いた。
「丸山さーん、こっちに来て下さーい」
今日のシーンを演出する外崎が柚花を呼んだ。
「はーい。では、すみませんがよろしくお願いします。失礼しますね」
柚花が会釈をして、その場から離れようとしたら、後ろにいる軽米が「和希さんも来た!」と驚いて言った。
軽米も驚いて和希に「どうして来たの?」と聞いている。
「ベールダウンのリハーサルをします。
お願いします」
再度、呼ばれたので2人は任務に戻って行った。
残ったのは、親友同士の男3人。
(和希を連れて来たのは予想外だった。
それに結婚式のゲストですという格好だよな?
花嫁を奪ってやろうとかじゃない感じ?)
「智也、おめでとう!匠海から聞いて驚いたぞ。何で、こんなに急いで結婚するんだよ?」
和希がニヤニヤしながら聞いてきた。
(えっ?なんでニヤニヤするんだ?)
と、智也は思っていた。
「智也、お前、丸山さんを妊娠させたんじゃないのか?
じゃなければ、こんなに突然、家族も呼ばずに式を挙げようとするのは変だものな!
お前、彼女のことを本気で好きなんだよね?愛しているんだよな?なっ?
はっきり答えろよ!」
匠海は、腹を立てながら聞いているようだ。
「ああ、もちろん!愛している!
誰にも負けないくらい愛しているよ」
智也は、きっぱりと言い切った後に妊娠を否定しようとしたら「西崎さーん、リハーサルしますから、お願いしまーす」と外崎に呼ばれてしまったのだ。
「あっ、2人とも、ごめん。また、後で。俺、行くから」
(あちゃぁ、作戦は失敗なのか?
まさかの妊娠だと勘違いをされて、祝福ムードってことなのか?
でも、匠海は怒っていたよな?
匠海、お前は柚花を愛しているのか?
どうなんだよ?俺が想っていてもいいのか?)
智也は、モヤモヤしながら、チャペルの中に入って行ったのだった。
「リハーサル?結婚式でそんなことするの?」
経験のない和希が匠海に聞いた。
「そうだよ。リハーサルはするよ。
段取りがわからないとまごつくからね。
でも、それにしても立派な撮影機材と、同じスタッフユニフォームを着ている人が何人もいるね。
僕の時には、カメラマン1人で撮っていたけど……もっとも船長式だったから違いがあるのかな?」
「テレビの取材だったりして。
……にしても、智也には驚いたよな。
まさかの、でき婚って!
そういえば、先日、智也と一緒にショッピングモールに行ったら、偶然に軽米さん達を見かけて、側へ行ってみたら、丸山さんが腹痛で帰ってしまったって……。
智也は、凄く心配して、慌てて追いかけて行った……あー妊婦だから、あんなに心配したのかぁ!
とにかく、女性に対して常に受け身の智也が、積極的に行動しているから、驚きだよな」
和希は、思い出しながら決めつけて言ったのだった。
「僕の知らない間に智也が惚れてしまって、結婚に発展するとは想像すらしていなかった……。
丸山さんとは仮夫婦だったから、誤魔化したり、協力し合ってきた仲間意識みたいな感情があったんだ。
だから、結婚の話しを聞いた時は、智也に仮嫁を取られた様な、少し複雑な気分だった。
けどさ、それって いつまでも春菜の事を引きずっているってことだろう?
これまで何度も前に進もう、新しい恋を見つけようと奮起しては、断念していたけど、僕は前に進む事に決めた!
和希、今度、ダブルデートに付き合ってよ。ねえ、頼む。いいでしょ?」
匠海は、和希に向かって拝んでいる。
「えっ、やだよ。俺、軽米さんに告るつもりだから。ごめん、会社の人に頼んでよ!」
「えーーー」
和希に断られて、不満ありありの匠海だったのだ。
「……トラの皆さん中へお入り下さい」
外崎が言ったようだが、匠海と和希には聞き取れなかった。
婚礼チームで、サクラと呼んでいるエキストラの皆がチャペルへ移動を始めたのだ。
「あっ、みんな中に入って行った。
僕らも入っていいかな?」
匠海がそう話していたら外崎がやって来て、中へと促してくれた。
そして、中にいた柚花と倉田チーフと支配人が外に出て行った。
軽米が柚花の背後にいると、カメラの邪魔になる為、今は席に着いて見守ることにしている。
匠海は左側の椅子に腰掛け、和希は右側の軽米の隣に腰掛けた。
「あ、和希さん!今日のこと、どうして知っていたの?」
「智也が匠海に言って、匠海が俺に教えて、ここに来ることにしたんだ。
だってさ、親友だからね。
智也の関係が誰もいないなんて、可哀想だろう?
あ、そうだ、話しは違うけど、丸山さん妊娠しているの?」
「はあ?えっ、えー!」
軽米は、和希の言葉に目を見開いて驚き、危うく大声を出しそうになり、自分で口を押さえた。
「それ、どこからの情報ですか?
初耳なんですけど……」
軽米は、和希にひそひそと聞いた。
その時、チャペルの内外にメロディーが流れ始めた。
本番スタートだ。
もう、お喋りは厳禁となる。
……………………
外崎が指を3本立てて、撮影開始の合図を出す。
「はい、本番 さん、にー……」
外崎は、無言で指を1本立て、降ろしてカメラを見た。
撮影が開始されたのだ。
親子が一緒にいる。
母が娘のベールを降ろして、
「今日の日のために、あなたを守ってきたのよ。幸せになりなさい……」
花嫁は「はい」と頷き、両親に深々とお辞儀をする。
「さあ、行こうか」
そう言って、父が肘を曲げ花嫁と腕を組んだ。
花嫁は、恥じらいながらブーケをしっかり握る。
そして、今、チャペルの扉が開け放たれた。
奥では、愛する人が待っている。
父は、ゆっくりとゆっくりと花嫁と共に進んでゆく。
只今、カレンダ劇場は、開演となっている。
……………………
その主演女優は、丸山 柚花なのだが、今から数分前のこと。
柚花の手に持っているのは、紫とピンクのカンパニュラのみのブーケなのだが、これは、智也が作ったものだ。
チャペルに置いてあったブーケを智也が恥ずかしそうに渡して「花言葉はリボンに書いておいたから、終わったら見て」と言った。
「えっ?この花が私のイメージなの?
なんか可愛いお花だね。
ありがとうございます」
智也さんは、きっと薔薇のブーケを作ってくるだろうと勝手に思っていた。
でも、全然 違っていた。
カンパニュラは、上を向いた風鈴のように、ふっくらとした花の形が可愛い。
結ばれたブルーのリボンも合っていて素敵。
想像していたものとは違って、シンプルで良い感じ。
柚花は、倉田チーフの元へと向かう途中にリボンに書いてある花言葉を探した。
「あっ、あった……」
“ 誠実な愛”
この想いを信じて下さいってことなの?
どうしよう、きゅんときてしまった。
今から演技をしないといけないのに、動揺している。
さあ、始まる。
集中だ!
よろしくお願い致します。
では、失礼します」
匠海のお洒落なスーツ姿を見て、倉田チーフは言った。
匠海は、倉田チーフに軽く会釈をして、側にやって来た智也と柚花と向き合った。
「うわぁ……綺麗だ……。丸山さん、とっても綺麗だね……。
智也が羨ましいしいなぁ」
おめでとうの言葉を忘れて、匠海は思わず言ってしまっていた。
「えっ?あ、嬉しい。ありがとう。
でも、どうして今日の事を知っているんですか?」
柚花が不思議に思って匠海に聞いた。
「丸山さーん、こっちに来て下さーい」
今日のシーンを演出する外崎が柚花を呼んだ。
「はーい。では、すみませんがよろしくお願いします。失礼しますね」
柚花が会釈をして、その場から離れようとしたら、後ろにいる軽米が「和希さんも来た!」と驚いて言った。
軽米も驚いて和希に「どうして来たの?」と聞いている。
「ベールダウンのリハーサルをします。
お願いします」
再度、呼ばれたので2人は任務に戻って行った。
残ったのは、親友同士の男3人。
(和希を連れて来たのは予想外だった。
それに結婚式のゲストですという格好だよな?
花嫁を奪ってやろうとかじゃない感じ?)
「智也、おめでとう!匠海から聞いて驚いたぞ。何で、こんなに急いで結婚するんだよ?」
和希がニヤニヤしながら聞いてきた。
(えっ?なんでニヤニヤするんだ?)
と、智也は思っていた。
「智也、お前、丸山さんを妊娠させたんじゃないのか?
じゃなければ、こんなに突然、家族も呼ばずに式を挙げようとするのは変だものな!
お前、彼女のことを本気で好きなんだよね?愛しているんだよな?なっ?
はっきり答えろよ!」
匠海は、腹を立てながら聞いているようだ。
「ああ、もちろん!愛している!
誰にも負けないくらい愛しているよ」
智也は、きっぱりと言い切った後に妊娠を否定しようとしたら「西崎さーん、リハーサルしますから、お願いしまーす」と外崎に呼ばれてしまったのだ。
「あっ、2人とも、ごめん。また、後で。俺、行くから」
(あちゃぁ、作戦は失敗なのか?
まさかの妊娠だと勘違いをされて、祝福ムードってことなのか?
でも、匠海は怒っていたよな?
匠海、お前は柚花を愛しているのか?
どうなんだよ?俺が想っていてもいいのか?)
智也は、モヤモヤしながら、チャペルの中に入って行ったのだった。
「リハーサル?結婚式でそんなことするの?」
経験のない和希が匠海に聞いた。
「そうだよ。リハーサルはするよ。
段取りがわからないとまごつくからね。
でも、それにしても立派な撮影機材と、同じスタッフユニフォームを着ている人が何人もいるね。
僕の時には、カメラマン1人で撮っていたけど……もっとも船長式だったから違いがあるのかな?」
「テレビの取材だったりして。
……にしても、智也には驚いたよな。
まさかの、でき婚って!
そういえば、先日、智也と一緒にショッピングモールに行ったら、偶然に軽米さん達を見かけて、側へ行ってみたら、丸山さんが腹痛で帰ってしまったって……。
智也は、凄く心配して、慌てて追いかけて行った……あー妊婦だから、あんなに心配したのかぁ!
とにかく、女性に対して常に受け身の智也が、積極的に行動しているから、驚きだよな」
和希は、思い出しながら決めつけて言ったのだった。
「僕の知らない間に智也が惚れてしまって、結婚に発展するとは想像すらしていなかった……。
丸山さんとは仮夫婦だったから、誤魔化したり、協力し合ってきた仲間意識みたいな感情があったんだ。
だから、結婚の話しを聞いた時は、智也に仮嫁を取られた様な、少し複雑な気分だった。
けどさ、それって いつまでも春菜の事を引きずっているってことだろう?
これまで何度も前に進もう、新しい恋を見つけようと奮起しては、断念していたけど、僕は前に進む事に決めた!
和希、今度、ダブルデートに付き合ってよ。ねえ、頼む。いいでしょ?」
匠海は、和希に向かって拝んでいる。
「えっ、やだよ。俺、軽米さんに告るつもりだから。ごめん、会社の人に頼んでよ!」
「えーーー」
和希に断られて、不満ありありの匠海だったのだ。
「……トラの皆さん中へお入り下さい」
外崎が言ったようだが、匠海と和希には聞き取れなかった。
婚礼チームで、サクラと呼んでいるエキストラの皆がチャペルへ移動を始めたのだ。
「あっ、みんな中に入って行った。
僕らも入っていいかな?」
匠海がそう話していたら外崎がやって来て、中へと促してくれた。
そして、中にいた柚花と倉田チーフと支配人が外に出て行った。
軽米が柚花の背後にいると、カメラの邪魔になる為、今は席に着いて見守ることにしている。
匠海は左側の椅子に腰掛け、和希は右側の軽米の隣に腰掛けた。
「あ、和希さん!今日のこと、どうして知っていたの?」
「智也が匠海に言って、匠海が俺に教えて、ここに来ることにしたんだ。
だってさ、親友だからね。
智也の関係が誰もいないなんて、可哀想だろう?
あ、そうだ、話しは違うけど、丸山さん妊娠しているの?」
「はあ?えっ、えー!」
軽米は、和希の言葉に目を見開いて驚き、危うく大声を出しそうになり、自分で口を押さえた。
「それ、どこからの情報ですか?
初耳なんですけど……」
軽米は、和希にひそひそと聞いた。
その時、チャペルの内外にメロディーが流れ始めた。
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……………………
外崎が指を3本立てて、撮影開始の合図を出す。
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外崎は、無言で指を1本立て、降ろしてカメラを見た。
撮影が開始されたのだ。
親子が一緒にいる。
母が娘のベールを降ろして、
「今日の日のために、あなたを守ってきたのよ。幸せになりなさい……」
花嫁は「はい」と頷き、両親に深々とお辞儀をする。
「さあ、行こうか」
そう言って、父が肘を曲げ花嫁と腕を組んだ。
花嫁は、恥じらいながらブーケをしっかり握る。
そして、今、チャペルの扉が開け放たれた。
奥では、愛する人が待っている。
父は、ゆっくりとゆっくりと花嫁と共に進んでゆく。
只今、カレンダ劇場は、開演となっている。
……………………
その主演女優は、丸山 柚花なのだが、今から数分前のこと。
柚花の手に持っているのは、紫とピンクのカンパニュラのみのブーケなのだが、これは、智也が作ったものだ。
チャペルに置いてあったブーケを智也が恥ずかしそうに渡して「花言葉はリボンに書いておいたから、終わったら見て」と言った。
「えっ?この花が私のイメージなの?
なんか可愛いお花だね。
ありがとうございます」
智也さんは、きっと薔薇のブーケを作ってくるだろうと勝手に思っていた。
でも、全然 違っていた。
カンパニュラは、上を向いた風鈴のように、ふっくらとした花の形が可愛い。
結ばれたブルーのリボンも合っていて素敵。
想像していたものとは違って、シンプルで良い感じ。
柚花は、倉田チーフの元へと向かう途中にリボンに書いてある花言葉を探した。
「あっ、あった……」
“ 誠実な愛”
この想いを信じて下さいってことなの?
どうしよう、きゅんときてしまった。
今から演技をしないといけないのに、動揺している。
さあ、始まる。
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