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勇者御一行
しおりを挟む「こ、ここが魔王ヴェルバルの城か、、、」
「迫力が半端ないわね、、、城壁が黒いからかしら?なんだかおどろおどろしく感じるわ。」
「……ん」
「打倒魔王を目標にして私たちはここまで強くなってきたのだ。ここで怖気付くでない!」
「全く、これだから脳筋は、、」
ため息を吐くシャナはルミナスに呆れている。
全員が緊張している中、ニアだけが眠たそうに欠伸をしている。
…ニアは大物かもしれない。
「それじゃあ、みんな!今から魔王城に入ろう!」
勇者の掛け声と共に勇者御一行は魔王城の門を潜り抜け……
れなかった、、、
「そこのもの止まれ!城に入るのなら通行書が必要だ!それを出せぇい!」
左右頭の横に牛の角のようなものが生えている魔族が声をかける。
勇者達は門番がいるとは思っても見なかったため慌てふためく。
(ちょっ!どうするのよ!?門番がいるなんて!)
(ふむ、予想外であるな、、)
(あぁ、もう!なんであなたそんなに冷静なのよ!少しは動揺しなさい!モルトも何かいったらどうなの!)
(あぁ、普通城なら門番ぐらいいるよな、、魔王だからとか関係なく、、)
(みんな!仕方ない強行突破で行くぞ!1.2.3!)
「お前ら~、話し合いは終わったか~?んじゃ、さっさと通行書を……」
ダッと駆け出してきた4人組のパーティーに油断していた門番は門を通るのを許してしまう。
「おいっ!お前ら待てー!賊だ!城に賊が入ったぞー!」
瞬く間に魔族の兵が集まり、勇者を包囲しようと追いかける。
このままではすぐに捕まってしまうだろう。
「みんな!二手に別れるぞ!ニアとシャナは右!俺とルミナスは左に行く!魔王の王座で集合だ!」
「「「了解」」」
ザッと二手に分かれ逃げる4人に魔族の兵達は人を分散させられ混乱させられるが諦めず追いかける。
◆
モルトとルミナスは追っ手を撒き、一息ついた。
「大分城とは離れてしまったな。2人と合流する必要があるし先を急ごう。ルミナス」
「えぇ、ここの綺麗な花達には悪いが少し通らせてもらおう」
花の生垣をくぐり抜けると籠城の球体がポツンと置かれており、中にはベンチに座っている幼い少女がいる。
「お前は誰だっ!」
勇者が大きな声で叫ぶも相手から反応はなく、身動ぎひとつしない。
おかしいと思った2人はそっと少女に近付く。
スヤスヤと少女は眠っていた。
ストレートな薄い金色の髪が風に吹かれキラキラと揺れ、髪と同じ色の長いフサフサとした睫毛が目を覆いその瞳は閉ざされている。
世にも見たことがない絶世の美少女が目の前で眠っているのを見て2人は戸惑ってしまう。
魔族の象徴である角がなく、普通の人間と同じに見える。
「なぁ、ルミナス、俺の目には人間の少女に見えるのだが、、」
「えっと、、わたしにもそう見えるよ。」
「取り敢えず、この子をこのまま残しては置けん。何故こんなところにいるのかわからないがここにいれば魔族に殺されてしまうかもしれない。」
「そうね、彼女を助けよう。魔王の討伐はこの子を安全な場所まで連れて行ってからにしよう。きっとこの子は薄汚い魔族に攫われてきてしまったのね、、こんなに綺麗なのだから貴族かもしれないわ。」
勇者は少女を抱き上げたが全く微動打にせず眠り続けている。
まるで物語の眠り姫だとルミナスは少女を見ながら思った。
2人は少女を抱え魔王城を脱出しようと残りの2人と合流するために急いだ。
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