追放からはじまる異世界終末キャンプライフ

第一章

第二十四話 ゴーレム戦とつかの間の休息

　ぼくたちが古代王国の地下神殿の奥へと進むと、薄暗い空間に不気味な響きが漂っていた。古代の遺跡だけに、どこか神聖な雰囲気も漂っていた。

「なんだか、空気が重いね。ここは何百年も前に作られた場所なんだろうか？」

「そうだね。古代王国の遺跡だから、相当古いと思われる。しかし、こんな場所に焔の杯が隠されているなんて信じられないね。」

「うん。だけど、僕たちが探しているものだから、どんな場所でも躊躇せずに進まないと。」

　途中、ぼくたちは時折、神殿を守るようなモンスターたちと遭遇した。その中には、石化能力を持つメデューサのようなモンスターや、魔法を吸収するスペクターといった強敵がいた。

　ぼくたちは巨大なゴーレムに遭遇した。その強固な石の体は、一見無敵のように見えたが、僕はその弱点を見つけた。

「リリア、アルフ、ゴーレムの関節に繋がっている部分が弱点だ！そこに攻撃を集中しよう！」

「わかった！風の矢で関節を狙うわ！」

「僕も雷で貫く！」

　リリアとアルフの連携攻撃がゴーレムの関節部分に続々と命中し、徐々に動きが鈍くなっていった。その隙をついて、僕は剣でゴーレムの足首に一撃を与えた。すると、バランスを崩したゴーレムはついに倒れた。

　フェンも、火の息吹を駆使して僕たちをサポートしてくれた。僕たちの連携もどんどん上手くなっていることを感じた。


　こうしてゴーレムを倒したぼくたちは古代王国の地下神殿を進んでいく中で、ひとまず一息つくために、適度な広さのある部屋でキャンプを張ることにした。

「この部屋は広くて、少し安全そうだね。ここでキャンプを張ろうか。」

「いいね。僕もお腹が空いてきた。さっき倒したモンスターの肉でも使って、みんなでキャンプ飯を作ろうよ。」

「わぁ、楽しみ！！」

　ぼくたちは火を起こして焚き火を作り、さっき倒したモンスターの肉を使って料理を始めた。僕たちが狩ったのは、マントルビーストというモンスターで、その肉は柔らかくてジューシーだと噂されていた。

　ぼくはマントルビーストの肉を適当な大きさに切り、アルフとリリアに手伝ってもらいながら調理を進めた。まずは肉に塩と胡椒を振りかけ、オイルを引いてじっくりと焼いた。焼けた肉をみんなで分けて、焚き火を囲みながら食べた。

「うわあ、このお肉、とっても柔らかくて美味しいわ！」

「本当だね。イツキの腕前にはいつも驚かされるよ」

「ありがとう。みんなが喜んでくれると嬉しいな」

　フェンもがっついており、喜んでいる。

　その後、ぼくたちは食事を終えて、フェンと一緒に談笑した。古代王国の地下神殿は険しい場所ではあったが、仲間と一緒にいると心強く感じられた。

　明日もまた困難な道のりが待ち受けているだろうが、ぼくたちは焔の杯を目指して進み続けるだけだ。夜が更けていく中、ぼくたちは疲れた身体を休めるために、インスタントシェルターで張ったテントの中で眠りについた。