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初夜®️
しおりを挟む「吸って、吐いて……そう、上手。
もっと……深く、長く、身体の力を抜いていて。」
「すぅ、はぁ、すー……はー、すー、はぁぁ……あ、あ!?」
あの夜、覚えてる、呼吸の音。高鳴る鼓動。穏やかに耳元に溶ける優しいノエル様の吐息混じりの声。
ずぶ、ぶ、と重い音が僕の身体の真ん中に入り込んだ。太くて熱い杭を内側に一息に打たれるような衝撃に、目の前が真っ白になって稲妻みたいな閃光が瞳の奥に弾けた。
「か、はっ……」
「ほら、呼吸……して。レイ。」
「は、ぁ……はぁっ、は……うぅ!?」
「……忘れちゃダメだよ。最後まで。」
「んぐ、ノエル様ぁ……」
「もう……少しっ……」
「いあっ、いや、……!?」
「……痛い?レイ、大丈夫?」
「ふ、ぅ……痛くない、です!
それ……よ、りもっ……」
ノエル様の指より、遥かに質量のあるものが、ぎち、ぎちと、僕の奥に挿入されていく。中をゆっくり拡げながら、確実に進んでくるそれを受け入れる度に、ビリビリ、体の真ん中から痺れるようだ。
痛み?……そんなものない。
これは……息も出来ない程の。
「あ、……あぁ……!」
……快楽、だ。刺すように強烈なそれは。
「は、やっぱりきついな……」
「め……だめぇ、……やぁ、」
「ん?」
「ノエル様ぁ……これ以上奥に、きちゃ
らめ…………なの。」
思考も、理性も、……言語も、呼吸すら奪おうとする。
口が回らない、だらしなく空いた口許から、たらりと涎が溢れて顎に伝った。
「やっぱり……ヒート前の子を犯したら、ドクターに怒られるかな……。あぁ、でも。」
「ん、!?あ!?」
「レイの中……あったかくて
とろとろで、最高に気持ち良いよ。」
「あぁ、ぅぁ……ん♡」
「きゅううっ、て僕のこと締め付けて」
「!?ひぃ……!?」
「……もっと、もっと、欲しがってるみたい。」
もっと?そんなの……わかんない。
ただ、僕の中をソレがゆっくり進むたびに
「やぁ、あぁ……♡」
背筋をゾクゾクッと這う淫らな快感。
「……あぁ、可愛いな。
レイ……こんなに蕩けて。」
「んぅ、ひっ、く、見ない……でぇ」
「泣かないで……?泣いたって可愛いだけだから。」
ググッと腰を突き出されて、またチカチカと目の前が瞬く。これ、ダメ、だってなんだか気持ち良過ぎてふわふわするし。
「ノエル様ぁ……これ以上はっ」
「何言ってるの、まだ挿れただけでしょ。……動いてもないのに。」
「動……?でもっ……」
「キスして?レイ……」
「んっ、んっ……ノエルさまぁ」
「そう、良い子だ。もう……っ、少しで……全部……ッ」
甘い、いつもより熱い、ノエル様の唇も舌も気持ち良い、甘くて、柔らかくて、ふわふわして……美味しい。
僕の口の中を満遍なくなぞるみたいな舌先。気持ち良い。もっと、欲しくなって、ノエル様の真似をして遠慮がちに自分からも舌を絡めた時。
「っ、んっ!?」
ドクッ、大きな塊が僕の最奥を突いた。
「あっ……」
瞬間に……目の前が真っ白になって
「ぅあ……っ、あー♡」
プシャッと音がして、僕の愛液が跳ねるように辺りに飛び散った。
「!?……うそ、レイ……!?」
「ノエル様……ごめ、なさっ……♡」
長い長い快楽の絶頂、ぼやけていく視界。
「ここで気絶とか……あり?」
汗で湿った髪をかき上げたノエル様は
「まぁ、いいか。初夜は貰ったし。
……続きはまた今度。」
意識を飛ばす瞬間、僕の額に優しくキスをしてくれた。
愛おしくて堪らないって、言われてるみたい。
今夜だけは勘違いしても……良いかな?
「ノエル様……すき。」
「!」
僕は、貴方が愛おしい。
愛し合いたいんだよ。
まだ小さな金糸雀だけど
早く早く大人になって
「……僕も、愛してるよ、レイ。」
貴方の全部を受け止めたいんだ。
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