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4.賊と灰色の獣
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「クレイド……っ、待って!」
リオンがクレイドに追い縋ろうとしたとき、入れ替わるようにしてエルが天幕に飛び込んできた。天幕の外へと出て行こうとするリオンの肩を掴んで叫ぶ。
「リオン様、天幕の外には出ないでください!」
「でも……クレイドが」
「大丈夫です、クレイド隊長は獣人です。騎士団一お強いお方ですよ!」
知ってはいても、気が気ではなかった。
天幕の外ではしきりに人が動く気配がする。遠くでは叫び声と剣の打ち合う音が聞こえる。
「エル……」
見上げたエルの顔は蒼白だった。
「大丈夫です、リオン様」と言いながらも、護身用の短剣を構えた手が震えている。その様子を見るに、戦闘などに関わったことがないことはすぐにわかった。だがそれはリオンも同じだった。
二人で身を寄せ合い、息をひそめて周囲の様子をうかがうことしか出来ない。
突然頭上から天幕が落ちてきたのはそのときだ。
「あっ」
天幕の布で視界が遮られたと思った瞬間、怒号が聞こえ、たくさんの人間がなだれ込んでくる気配があった。エルが悲鳴を上げる。
「エルっ」
叫んだ瞬間、腕を強い力で掴まれた。横ざまや後ろから伸びてきた幾つもの手に、そのまま天幕の外に強い力で引っ張られる。
「リオン様っ? どこですか!?」
エルが叫んでいる。
「エルっ、助け――」
声をだそうとしたが、口を押えられた。そのまま羽交い絞めにされ、ずるずると後ろに引きずられる。ランプの灯りが消えた外は暗闇だ。月明りだけはろくに周囲が見えない。
エルの叫び声が遠くなっていく。
「――っ」
首元にひたりと冷たい感触のものが押し付けられる。
気が付くと、リオンは真っ暗な森の木立の中に連れ出されていた。後ろから身体を羽交い絞めにされ、もう一人の男がリオンの首元にナイフを突きつけている。ひっと悲鳴が喉の奥で漏れた。
身体ががたがたと震えだす。
「死にたくなければ動くな。いいか?」
顔を覗き込んでくる男に、リオンは必死に目線で頷き返した。耳のすぐ近くで、背後の男のねばついた声がした。
「こいつがオメガか?」
(……え?)
「ああ、たぶんそうだろう。天幕の中にいたもう一人は従者だ。格好が違う。こいつがオメガだろう」
男がしゃべるたびに生臭い息が頬に掛かる。
「まさか本当にオメガがいるとはな……。生まれて初めて見るぜ。ガセネタだと思ったが、信じて来てみてラッキーだぜ」
「だろ? だから言ったじゃねえか」
「ああ、そうだな。超貴重種のこいつを売れば大金が手に入る」
「早く連れて行くぞ」
(何……? なんで僕がオメガだって知ってるの……? 売るって何? 怖い……!)
息苦しいほどに口元を抑えられたまま、リオンは恐怖に悲鳴を上げた。暴れる身体をほどなく押さえつけられる。
怖い
怖い
誰か助けて
誰か、
(――――クレイド!)
心の中でリオンが叫んだとき。
「リオン様っ!!」
真っ黒闇の木立の中にふいに声が響き渡った。
(え……? この声……)
はっと目を上げる。
ガサガサと茂みをかき分ける音が聞こえ、木々の間から何かが飛び出してきた。
灰色の毛に覆われた何か。
リオンは目を見開きながら、まるで時間が止まったかのような心地で目の前の光景を眺めた。
それは灰色の獣だった。馬よりは一回り小さいだろうか。犬とも狼とも見分けがつかないその獣は、艶やかな灰色の毛並みに月の光を弾かせながら地を蹴った。
ふわりと音もなく獣が跳躍する。
リオンが目で捕らえられたのはそこまでだった。
「ぎゃあっ」と背後から男の悲鳴が聞こえたかと思うと、後ろを振り返ったときには賊の男はまるで放り投げられた人形のように宙を舞っていた。
自分を羽交い絞めにしていた男か、とリオンが気づいたときには、男はすでに木立の間の暗闇の中へと消えていた。
すばやく身を翻した獣が、ナイフを持ったもう一人の賊の男へ飛びかかった。
「ひいっ」
怯える男の肩口に獣が噛みつく。頭を大きく一振りした。
大きな獣の口に咥えられた賊の男はいとも簡単に吹き飛び、木の幹に激突し動かなくなった。
それきり森の中は静まり返る。
「あ……」
まさに一瞬の出来事に、リオンは呆気にとられ口をぽかんと開けた。
(何? なにが起きたの? )
二人いた賊の男たちは、目の前の獣にあっという間に蹴散らされた。瞬きさえする間に。
(この……狼が助けてくれた? でも、まさかそんなことが)
混乱しながら、リオンは息を詰めて目の前の灰色の獣を見つめた。獣がゆっくりとこちらを振り返る。その口が開いた。
「リオン様、ご無事ですか?」
「――……え……?」
しゃべった。
人間の言葉だ。
(今、クレイドの声がした……よね?)
リオンは灰色の毛の獣とたっぷり数十秒間目を合わせ、ようやく理解した。
この灰色の瞳。クレイドと同じ色だ。
「まさか……クレイド……?」
恐る恐る問いかけると、獣は頷いた。
「クレイド……クレイドなの?」
「はい」
大きな狼が、もう一度大きく頷く。
「そうです。私はクレイドです」
狼の口から出た声は、やはりクレイドのものだった。
「クレイドっ!」
リオンは衝動のままクレイドに駆け寄り、灰色の毛並みの首に飛びついた。
「クレイド……クレイド……!」
良かった。クレイドが無事だった。帰ってきてくれた。
喜びの気持ちのままリオンはクレイドの身体にぎゅうぎゅうと抱きしめた。
首筋に鼻をうずめ呼吸すると、確かにクレイドの匂いがした。どういう現象かはわからないが、獣人であるクレイドは、四足の完全な獣の姿にもなれるということなのだろう。
「……リオン様、お怪我は、ありませんでしたか」
見上げたクレイドの顔はやはり、狼によく似ていた。尖った鼻先に、耳元まで裂けた大きな口。だが目を合わせると自然に心が落ち着いてくるような瞳の穏やかな色は変わらない。
リオンはうん、と頷いた。
「大丈夫。クレイドが助けてくれたから。ありがとう、クレイド」
「……良かった、です」
クレイドが頷き、はあと息を漏らした。その息が荒いような気がしてリオンは眉を寄せた。
「クレイド……? どうしたの!? もしかしてどこか怪我でもしてる?」
「少し……右腕を……」
慌ててクレイドの身体を見ると、右の前足に血が付いていた。
「大変! 血が出てる」
こうしている間にもどんどんクレイドの息は上がっていく。出血はすでに止まったように見えるが、見た目よりも怪我が酷いのかもしれない。
「どうしよう……!」
「……大丈夫、です」
「でもクレイド苦しそうだよ?」
「……違います。怪我のせいではなく……獣化してこの姿になると、いつもこうなってしまって」
苦しそうに顔を歪めたクレイドがふらりとよろめく。
「クレイド!?」
「すみませ――」
そしてそのまま、クレイドは地面に倒れた。
リオンがクレイドに追い縋ろうとしたとき、入れ替わるようにしてエルが天幕に飛び込んできた。天幕の外へと出て行こうとするリオンの肩を掴んで叫ぶ。
「リオン様、天幕の外には出ないでください!」
「でも……クレイドが」
「大丈夫です、クレイド隊長は獣人です。騎士団一お強いお方ですよ!」
知ってはいても、気が気ではなかった。
天幕の外ではしきりに人が動く気配がする。遠くでは叫び声と剣の打ち合う音が聞こえる。
「エル……」
見上げたエルの顔は蒼白だった。
「大丈夫です、リオン様」と言いながらも、護身用の短剣を構えた手が震えている。その様子を見るに、戦闘などに関わったことがないことはすぐにわかった。だがそれはリオンも同じだった。
二人で身を寄せ合い、息をひそめて周囲の様子をうかがうことしか出来ない。
突然頭上から天幕が落ちてきたのはそのときだ。
「あっ」
天幕の布で視界が遮られたと思った瞬間、怒号が聞こえ、たくさんの人間がなだれ込んでくる気配があった。エルが悲鳴を上げる。
「エルっ」
叫んだ瞬間、腕を強い力で掴まれた。横ざまや後ろから伸びてきた幾つもの手に、そのまま天幕の外に強い力で引っ張られる。
「リオン様っ? どこですか!?」
エルが叫んでいる。
「エルっ、助け――」
声をだそうとしたが、口を押えられた。そのまま羽交い絞めにされ、ずるずると後ろに引きずられる。ランプの灯りが消えた外は暗闇だ。月明りだけはろくに周囲が見えない。
エルの叫び声が遠くなっていく。
「――っ」
首元にひたりと冷たい感触のものが押し付けられる。
気が付くと、リオンは真っ暗な森の木立の中に連れ出されていた。後ろから身体を羽交い絞めにされ、もう一人の男がリオンの首元にナイフを突きつけている。ひっと悲鳴が喉の奥で漏れた。
身体ががたがたと震えだす。
「死にたくなければ動くな。いいか?」
顔を覗き込んでくる男に、リオンは必死に目線で頷き返した。耳のすぐ近くで、背後の男のねばついた声がした。
「こいつがオメガか?」
(……え?)
「ああ、たぶんそうだろう。天幕の中にいたもう一人は従者だ。格好が違う。こいつがオメガだろう」
男がしゃべるたびに生臭い息が頬に掛かる。
「まさか本当にオメガがいるとはな……。生まれて初めて見るぜ。ガセネタだと思ったが、信じて来てみてラッキーだぜ」
「だろ? だから言ったじゃねえか」
「ああ、そうだな。超貴重種のこいつを売れば大金が手に入る」
「早く連れて行くぞ」
(何……? なんで僕がオメガだって知ってるの……? 売るって何? 怖い……!)
息苦しいほどに口元を抑えられたまま、リオンは恐怖に悲鳴を上げた。暴れる身体をほどなく押さえつけられる。
怖い
怖い
誰か助けて
誰か、
(――――クレイド!)
心の中でリオンが叫んだとき。
「リオン様っ!!」
真っ黒闇の木立の中にふいに声が響き渡った。
(え……? この声……)
はっと目を上げる。
ガサガサと茂みをかき分ける音が聞こえ、木々の間から何かが飛び出してきた。
灰色の毛に覆われた何か。
リオンは目を見開きながら、まるで時間が止まったかのような心地で目の前の光景を眺めた。
それは灰色の獣だった。馬よりは一回り小さいだろうか。犬とも狼とも見分けがつかないその獣は、艶やかな灰色の毛並みに月の光を弾かせながら地を蹴った。
ふわりと音もなく獣が跳躍する。
リオンが目で捕らえられたのはそこまでだった。
「ぎゃあっ」と背後から男の悲鳴が聞こえたかと思うと、後ろを振り返ったときには賊の男はまるで放り投げられた人形のように宙を舞っていた。
自分を羽交い絞めにしていた男か、とリオンが気づいたときには、男はすでに木立の間の暗闇の中へと消えていた。
すばやく身を翻した獣が、ナイフを持ったもう一人の賊の男へ飛びかかった。
「ひいっ」
怯える男の肩口に獣が噛みつく。頭を大きく一振りした。
大きな獣の口に咥えられた賊の男はいとも簡単に吹き飛び、木の幹に激突し動かなくなった。
それきり森の中は静まり返る。
「あ……」
まさに一瞬の出来事に、リオンは呆気にとられ口をぽかんと開けた。
(何? なにが起きたの? )
二人いた賊の男たちは、目の前の獣にあっという間に蹴散らされた。瞬きさえする間に。
(この……狼が助けてくれた? でも、まさかそんなことが)
混乱しながら、リオンは息を詰めて目の前の灰色の獣を見つめた。獣がゆっくりとこちらを振り返る。その口が開いた。
「リオン様、ご無事ですか?」
「――……え……?」
しゃべった。
人間の言葉だ。
(今、クレイドの声がした……よね?)
リオンは灰色の毛の獣とたっぷり数十秒間目を合わせ、ようやく理解した。
この灰色の瞳。クレイドと同じ色だ。
「まさか……クレイド……?」
恐る恐る問いかけると、獣は頷いた。
「クレイド……クレイドなの?」
「はい」
大きな狼が、もう一度大きく頷く。
「そうです。私はクレイドです」
狼の口から出た声は、やはりクレイドのものだった。
「クレイドっ!」
リオンは衝動のままクレイドに駆け寄り、灰色の毛並みの首に飛びついた。
「クレイド……クレイド……!」
良かった。クレイドが無事だった。帰ってきてくれた。
喜びの気持ちのままリオンはクレイドの身体にぎゅうぎゅうと抱きしめた。
首筋に鼻をうずめ呼吸すると、確かにクレイドの匂いがした。どういう現象かはわからないが、獣人であるクレイドは、四足の完全な獣の姿にもなれるということなのだろう。
「……リオン様、お怪我は、ありませんでしたか」
見上げたクレイドの顔はやはり、狼によく似ていた。尖った鼻先に、耳元まで裂けた大きな口。だが目を合わせると自然に心が落ち着いてくるような瞳の穏やかな色は変わらない。
リオンはうん、と頷いた。
「大丈夫。クレイドが助けてくれたから。ありがとう、クレイド」
「……良かった、です」
クレイドが頷き、はあと息を漏らした。その息が荒いような気がしてリオンは眉を寄せた。
「クレイド……? どうしたの!? もしかしてどこか怪我でもしてる?」
「少し……右腕を……」
慌ててクレイドの身体を見ると、右の前足に血が付いていた。
「大変! 血が出てる」
こうしている間にもどんどんクレイドの息は上がっていく。出血はすでに止まったように見えるが、見た目よりも怪我が酷いのかもしれない。
「どうしよう……!」
「……大丈夫、です」
「でもクレイド苦しそうだよ?」
「……違います。怪我のせいではなく……獣化してこの姿になると、いつもこうなってしまって」
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「すみませ――」
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