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第一章 聖女の誕生と異端審問
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神父さまの部屋の扉を開くと、神父さまの横に見知らぬ大人が二人立っていた。
最初に話し始めたのは女の人の方だった。
「初めまして、私はカメリアよ。セブ聖国にある七芒星教の本部から来たわ、よろしくね」
「私は、アドリアノという。同じく本部より遣わされた」
続いて自己紹介をした男の人の方は、あまり会話が得意ではないのか、ぶっきらぼうにそれだけを言うと、黙り込んでしまった。
「「よろしく」お願いします」
ロッテンとマリアがハモると、楽しそうにカメリアは笑った。
「さすが双子!息ぴったりね!!」
カメリアは興味深げに目を見開くと、にこやかに微笑んだ。
「それでね、私たちがなぜここに来たかというと、君たち二人を本部に招待しに来たのよ」
腰を落とし、目線を合わせるようにしてカメリアは「来てくれる?」と、尋ねてきた。
どう返答したものか、二人の視線は自然と神父さまに向かった。
神父さまはその視線に気付いて、ひとつ咳払いをする。
「ん、オホン。幼い2人に旅をさせるのは心配だが、本部を訪れる機会などなかなか無いことだ」
まず、不安そうなマリアの方を見て神父さまは彼女の頭を撫でながら諭す。
「マリア、本部には聖属性の魔術師が集まっている、自分の魔法の使い方を知る良い機会だと思われる。予知夢についても誰かに相談できるかもしれんな」
それから、今度はロッテンの肩に手を当てて、神父さまは語りかける。
「ロッテンも、未知の属性…腐属性について、何か情報が得られるかもしれん。七芒星教を掲げる全ての教会での出来事は、本部に報告される。過去、同じように未知の力を発現させた者が居ないか調べる事もできるかもしれん」
マリアは二人が離れ離れになる夢を見たという、大人は誰も庇ってくれなかったと…
本部へと誘うこの流れは何だか嫌な予感がした。
「ねえ、聞くけどさ、行きたくないって言ったら行かなくて済むの?」
「うーん、ロッテンくんは鋭いね」
カメリアは痛いところを突かれたと、腹を押さえて片目を瞑って見せた。
「孤児院の子どもたちは、自動的に信徒扱いなんだ。ご飯もお布団も教会から貰ってるでしょう?だから教会の言うことには従う義務があるのね」
「食わせてもらってる代わりに従えってことか」
「そうなるわね」
ロッテンとマリアは見つめ合い、そしてお互いに頷いた。
「どの道行かないといけないなら、ゴネるのは得じゃないよな」
「マリア、行くよ…」
「本当?良かった」
カメリアのホッとした声に被せるように、ロッテンは条件を申し入れる。
「ただし、オレたち兄妹は必ず一緒に居させるって、主神様に誓って!」
「お願い、誓って?」
マリアも追随してカメリアを見上げる。
「何だと?子供の分際で!大人に宣誓をさせようなど…!」
これまで無言でやり取りを見守っていたアドリアノが怒りの表情で詰め寄って来る。
「ひっ!」
マリアは息を詰めて、ロッテンの背中に隠れた。
「アドリアノ、怖がってるわーー」
カメリアがアドリアノの前に手を差し出すと、憤ったままの表情はそのままに、アドリアノはまた後ろに控える。
「良いわ…聖神に誓います。私、カメリアはこの2人を分かつことなく、無事に本部に送り届けます!これで良いかしら?」
ロッテンは、カメリアの言葉を受けて視線をアドリアノに移す。
それに気付いたカメリアは、苦笑いしながらアドリアノの脇腹を肘で突いた。
舌打ちこそしなかったものの、苦い表情で、アドリアノは渋々宣誓をする。
「私も誓おう。二人を分かたない」
こうして、教会本部へと双子の兄妹は、旅立つことが決まったのであった。
最初に話し始めたのは女の人の方だった。
「初めまして、私はカメリアよ。セブ聖国にある七芒星教の本部から来たわ、よろしくね」
「私は、アドリアノという。同じく本部より遣わされた」
続いて自己紹介をした男の人の方は、あまり会話が得意ではないのか、ぶっきらぼうにそれだけを言うと、黙り込んでしまった。
「「よろしく」お願いします」
ロッテンとマリアがハモると、楽しそうにカメリアは笑った。
「さすが双子!息ぴったりね!!」
カメリアは興味深げに目を見開くと、にこやかに微笑んだ。
「それでね、私たちがなぜここに来たかというと、君たち二人を本部に招待しに来たのよ」
腰を落とし、目線を合わせるようにしてカメリアは「来てくれる?」と、尋ねてきた。
どう返答したものか、二人の視線は自然と神父さまに向かった。
神父さまはその視線に気付いて、ひとつ咳払いをする。
「ん、オホン。幼い2人に旅をさせるのは心配だが、本部を訪れる機会などなかなか無いことだ」
まず、不安そうなマリアの方を見て神父さまは彼女の頭を撫でながら諭す。
「マリア、本部には聖属性の魔術師が集まっている、自分の魔法の使い方を知る良い機会だと思われる。予知夢についても誰かに相談できるかもしれんな」
それから、今度はロッテンの肩に手を当てて、神父さまは語りかける。
「ロッテンも、未知の属性…腐属性について、何か情報が得られるかもしれん。七芒星教を掲げる全ての教会での出来事は、本部に報告される。過去、同じように未知の力を発現させた者が居ないか調べる事もできるかもしれん」
マリアは二人が離れ離れになる夢を見たという、大人は誰も庇ってくれなかったと…
本部へと誘うこの流れは何だか嫌な予感がした。
「ねえ、聞くけどさ、行きたくないって言ったら行かなくて済むの?」
「うーん、ロッテンくんは鋭いね」
カメリアは痛いところを突かれたと、腹を押さえて片目を瞑って見せた。
「孤児院の子どもたちは、自動的に信徒扱いなんだ。ご飯もお布団も教会から貰ってるでしょう?だから教会の言うことには従う義務があるのね」
「食わせてもらってる代わりに従えってことか」
「そうなるわね」
ロッテンとマリアは見つめ合い、そしてお互いに頷いた。
「どの道行かないといけないなら、ゴネるのは得じゃないよな」
「マリア、行くよ…」
「本当?良かった」
カメリアのホッとした声に被せるように、ロッテンは条件を申し入れる。
「ただし、オレたち兄妹は必ず一緒に居させるって、主神様に誓って!」
「お願い、誓って?」
マリアも追随してカメリアを見上げる。
「何だと?子供の分際で!大人に宣誓をさせようなど…!」
これまで無言でやり取りを見守っていたアドリアノが怒りの表情で詰め寄って来る。
「ひっ!」
マリアは息を詰めて、ロッテンの背中に隠れた。
「アドリアノ、怖がってるわーー」
カメリアがアドリアノの前に手を差し出すと、憤ったままの表情はそのままに、アドリアノはまた後ろに控える。
「良いわ…聖神に誓います。私、カメリアはこの2人を分かつことなく、無事に本部に送り届けます!これで良いかしら?」
ロッテンは、カメリアの言葉を受けて視線をアドリアノに移す。
それに気付いたカメリアは、苦笑いしながらアドリアノの脇腹を肘で突いた。
舌打ちこそしなかったものの、苦い表情で、アドリアノは渋々宣誓をする。
「私も誓おう。二人を分かたない」
こうして、教会本部へと双子の兄妹は、旅立つことが決まったのであった。
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