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第二章 神殿の魔王、魔塔の賢者
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定例の部門長会議が開かれ、一通りの議題について議論が終わったあと、ロッテンについての報告が行われた。
「ロッテン君の属性やスキルについては大方の予想通り、どの文献にもないものでした。魔法の性質はかなり闇に近いので、光属性に聖属性が内包されるように、腐属性は闇属性に内包しても良いでしょう」
「ウチの生徒には鑑定スキル持ちが居るからなぁ。ソイツと関わったらロッテンがただの闇属性じゃないってのはバレる、それまでに立場を明確にしてやらんとな」
レガリアの報告を受け、神妙な面持ちでフレイルが腕を組む。
「そうじゃのぉ。称号についてはどう見るね?腐神の権化とはなんじゃ?」
ドルンストは片目を瞑って、試すようにレガリアを見る。
「まだ、断言は出来ませんが…彼はどうも腐がなんたるかを既に理解していて、その理を基にどんどん新スキルを生み出しているんです」
「腐の理を、のう?」
「ええ、理を理解し新たなスキルを生み出す…我々が、魔塔の者たちが何代も掛けて必死で追っている理を、彼は既に手にしている。そして、私達が成し得たいと切に願っている、"スキルの創造"を彼は既に成し得ている」
「ほっほっ、つまりは?」
「まさに、腐の神がこの世に降り立って新たなスキルをもたらしているみたいなんです。それが出来るものを魔塔ではこう呼びませんか?『賢者』と」
「賢者ぁ?!あんな、ちびっ子が?」
ドルンストの横から顔を覗かせ、アエラがレガリアを睨む。
しかし、レガリアはその視線を受け流して提唱した。
「彼の腐への理解は賞賛に値します。そして、作り上げられたスキルは本人に自覚はないかも知れませんが、とても緻密なもので、しかも世界の循環に反してはいません。オーレリア、そうですね?」
「そうねぇ、レガリアから依頼された例のヘドロの出どころだけれど、あれ、闇学部の噴水池の物だったわ」
「世界に無いものを無理に作り出しているのであれば歪みが出ます。でも、そこに存在するものを転移して使役するだけならば、歪みは生じません。6歳の子供が無意識でもこれだけ完璧なスキルを生み出したのですよ?」
「私もロッテンが賢者ということにするのは賛成ね。ガスボムを創造した時の話を聞いた時も思ったけど、ちゃんと自然に起こる事象を観察し、理解して自分のスキルに落とし込んでいるのよ?その発想力はまさに賢者じゃないかしら」
オーレリアの後押しを受けて、レガリアは更に強く訴えかける。
「ええ、その通りです!七芒星教の言うままに魔王にされれば、あの子は迫害されてしまう。あんなに才能溢れる子を失うのは世界の損失になります。かつて、そのイメージから迫害を受けてきた我々闇属性の者だからこそ、彼を守りたいのです」
「だからって、賢者は持ち上げすぎでしょ」
エンヤがどこか不機嫌そうに呟く。
「賢者は私が一番に名乗るのよって?そんなに一番乗りできなくて悔しい?」
アエラが図星をついたのか、エンヤにキッと睨まれて、「おー怖っ」と、首をすくめた。
「ほっほっ、腐神の権化とは、腐の賢者とするかね。ワシは気に入ったぞい?」
「私も、構わないわー」
「いいぞ、神殿側の意見を鵜呑みにするよりは良い」
ドルンスト、オーレリア、フレイルが賛同する。
レガリアの視線を受けて、アエラも頷いた。
「まあ、生徒に腐神の権化って何?って聞かれて、分かんねーって言うのもカッコ悪いもんな、とりあえずその案にノってもいい」
最後に、エンヤに視線が集まると、エンヤは慌てた様子で渋々結論を出した。
「ちょっと、私だけ悪者?分かったわよ、あくまで"腐"に関してのみの賢者って事なら、それでいいんじゃないの?!」
これにて、全員一致でのロッテンの扱いについて、方針が定まったのだった。
「ロッテン君の属性やスキルについては大方の予想通り、どの文献にもないものでした。魔法の性質はかなり闇に近いので、光属性に聖属性が内包されるように、腐属性は闇属性に内包しても良いでしょう」
「ウチの生徒には鑑定スキル持ちが居るからなぁ。ソイツと関わったらロッテンがただの闇属性じゃないってのはバレる、それまでに立場を明確にしてやらんとな」
レガリアの報告を受け、神妙な面持ちでフレイルが腕を組む。
「そうじゃのぉ。称号についてはどう見るね?腐神の権化とはなんじゃ?」
ドルンストは片目を瞑って、試すようにレガリアを見る。
「まだ、断言は出来ませんが…彼はどうも腐がなんたるかを既に理解していて、その理を基にどんどん新スキルを生み出しているんです」
「腐の理を、のう?」
「ええ、理を理解し新たなスキルを生み出す…我々が、魔塔の者たちが何代も掛けて必死で追っている理を、彼は既に手にしている。そして、私達が成し得たいと切に願っている、"スキルの創造"を彼は既に成し得ている」
「ほっほっ、つまりは?」
「まさに、腐の神がこの世に降り立って新たなスキルをもたらしているみたいなんです。それが出来るものを魔塔ではこう呼びませんか?『賢者』と」
「賢者ぁ?!あんな、ちびっ子が?」
ドルンストの横から顔を覗かせ、アエラがレガリアを睨む。
しかし、レガリアはその視線を受け流して提唱した。
「彼の腐への理解は賞賛に値します。そして、作り上げられたスキルは本人に自覚はないかも知れませんが、とても緻密なもので、しかも世界の循環に反してはいません。オーレリア、そうですね?」
「そうねぇ、レガリアから依頼された例のヘドロの出どころだけれど、あれ、闇学部の噴水池の物だったわ」
「世界に無いものを無理に作り出しているのであれば歪みが出ます。でも、そこに存在するものを転移して使役するだけならば、歪みは生じません。6歳の子供が無意識でもこれだけ完璧なスキルを生み出したのですよ?」
「私もロッテンが賢者ということにするのは賛成ね。ガスボムを創造した時の話を聞いた時も思ったけど、ちゃんと自然に起こる事象を観察し、理解して自分のスキルに落とし込んでいるのよ?その発想力はまさに賢者じゃないかしら」
オーレリアの後押しを受けて、レガリアは更に強く訴えかける。
「ええ、その通りです!七芒星教の言うままに魔王にされれば、あの子は迫害されてしまう。あんなに才能溢れる子を失うのは世界の損失になります。かつて、そのイメージから迫害を受けてきた我々闇属性の者だからこそ、彼を守りたいのです」
「だからって、賢者は持ち上げすぎでしょ」
エンヤがどこか不機嫌そうに呟く。
「賢者は私が一番に名乗るのよって?そんなに一番乗りできなくて悔しい?」
アエラが図星をついたのか、エンヤにキッと睨まれて、「おー怖っ」と、首をすくめた。
「ほっほっ、腐神の権化とは、腐の賢者とするかね。ワシは気に入ったぞい?」
「私も、構わないわー」
「いいぞ、神殿側の意見を鵜呑みにするよりは良い」
ドルンスト、オーレリア、フレイルが賛同する。
レガリアの視線を受けて、アエラも頷いた。
「まあ、生徒に腐神の権化って何?って聞かれて、分かんねーって言うのもカッコ悪いもんな、とりあえずその案にノってもいい」
最後に、エンヤに視線が集まると、エンヤは慌てた様子で渋々結論を出した。
「ちょっと、私だけ悪者?分かったわよ、あくまで"腐"に関してのみの賢者って事なら、それでいいんじゃないの?!」
これにて、全員一致でのロッテンの扱いについて、方針が定まったのだった。
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