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2章
2‐23 ダンジョンへの道筋
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それから数日、戦闘と休息を繰り返しでダンジョンの手前を騎士団が確保し野営を始めた。
周囲を木の防護柵で覆っただけの野営地だが、ダンジョンまで半日かからないこの場所は重要な役割を果たすだろう。
道が通ったことで「村」との行き来は大分楽になっている。
俺たちの拠点もそのすぐ近く移動し、周囲には防護柵、木で作った簡易家屋。
俺たち専用の別荘みたいだ。
広さはかなりあるが、リビングとその奥に寝室が二つ。
俺とナツキ、ミーシャとアンナの部屋だ。
リーズは隣に立てたシルフィ専用の小屋で寝るらしい。
一応各部屋広く作ってるので、4人一気に一部屋で寝ても問題ない。
「すごいわね、たった数日でコレが出来るなんて…」
「正直自分でも驚いてます。」
俺たちの拠点を見に来たカリーナは、その出来に驚く。
作った本人も驚いてるのだから当然だろう。
レベルが上がって以前より体の動きが軽くなったと喜んでいたアンナだったが、それが建築作業にも直結するとは考えていなかったようだ。
「何はともあれ、これでダンジョンに潜る準備も整った。」
近くに騎士団もいるし、シルフィを連れていけないときは預けていいと許可も貰った。
ここ数日シルフィのレベル上げに専念したかいもあって、すぐにレベル20に到達していた。
リーズが言うにはそれにしても早すぎる為、「聖水」の効果が大きかったのだろうとの事だ。
シルフィは「聖水」を飲むのを嫌がらなかった。
人も魔物もレベル20までは比較的上がりやすいらしいが、そこから先は一気に鈍化するらしい。
現に俺のレベルは未だ22で止まっている…
俺よりレベルの高かったミーシャが4つ、アンナも3つ上がってるのに…
その代わりスキルのレベルは結構上がっている。
強化感覚はレベル3に、それ以外も1つずつ上昇していた。
『把握』に関しても少しずつ把握してきた。
大きく役割が2つ
〇現在把握している事の整理
脳内秘書みたいに、情報をまとめてくれる。
とても便利な能力だが、一番の利点は魔力を消費しないこと。
〇観察・探知を含む、新しい情報の把握
これはかなりの集中力を有する。
今の俺の魔力だと、周囲の「現状把握」は半径1m以下しかできない。
だがレベル・スキルなど、個人の現状も把握できる。
それによって俺のリーダーとしての仕事は格段にやりやすくなった。
「スキル」は本来、素質が無ければ取得することが出来ない。
もしくは取得しても意味をなさない為、無意識で排除されていると考えられている。
俺の『把握』スキルはその適正を確認することが出来た。
それによって仲間、特にアンナとミーシャがこれから取得するスキルのアドバイスが出来る。
現にアンナは新しく「修繕」と「加工(革)」スキルを取得した。
これで武器や防具の手入れもパーティで出来るようになる。
職人気質のアンナはとても喜んでくれてこっちもかなり嬉しかった。
生産系のスキルは知識を元に作業効率を上げるものだ。
スキルが無くても出来るが、スキルがあるとその効率・効果は上昇する。
大蛇の皮はかなり高額で引き取ってもらえた。
そのお金で武器の手入れに必要な道具をギルドに注文しているところだ。
さあ、いよいよ出陣だ。
周囲を木の防護柵で覆っただけの野営地だが、ダンジョンまで半日かからないこの場所は重要な役割を果たすだろう。
道が通ったことで「村」との行き来は大分楽になっている。
俺たちの拠点もそのすぐ近く移動し、周囲には防護柵、木で作った簡易家屋。
俺たち専用の別荘みたいだ。
広さはかなりあるが、リビングとその奥に寝室が二つ。
俺とナツキ、ミーシャとアンナの部屋だ。
リーズは隣に立てたシルフィ専用の小屋で寝るらしい。
一応各部屋広く作ってるので、4人一気に一部屋で寝ても問題ない。
「すごいわね、たった数日でコレが出来るなんて…」
「正直自分でも驚いてます。」
俺たちの拠点を見に来たカリーナは、その出来に驚く。
作った本人も驚いてるのだから当然だろう。
レベルが上がって以前より体の動きが軽くなったと喜んでいたアンナだったが、それが建築作業にも直結するとは考えていなかったようだ。
「何はともあれ、これでダンジョンに潜る準備も整った。」
近くに騎士団もいるし、シルフィを連れていけないときは預けていいと許可も貰った。
ここ数日シルフィのレベル上げに専念したかいもあって、すぐにレベル20に到達していた。
リーズが言うにはそれにしても早すぎる為、「聖水」の効果が大きかったのだろうとの事だ。
シルフィは「聖水」を飲むのを嫌がらなかった。
人も魔物もレベル20までは比較的上がりやすいらしいが、そこから先は一気に鈍化するらしい。
現に俺のレベルは未だ22で止まっている…
俺よりレベルの高かったミーシャが4つ、アンナも3つ上がってるのに…
その代わりスキルのレベルは結構上がっている。
強化感覚はレベル3に、それ以外も1つずつ上昇していた。
『把握』に関しても少しずつ把握してきた。
大きく役割が2つ
〇現在把握している事の整理
脳内秘書みたいに、情報をまとめてくれる。
とても便利な能力だが、一番の利点は魔力を消費しないこと。
〇観察・探知を含む、新しい情報の把握
これはかなりの集中力を有する。
今の俺の魔力だと、周囲の「現状把握」は半径1m以下しかできない。
だがレベル・スキルなど、個人の現状も把握できる。
それによって俺のリーダーとしての仕事は格段にやりやすくなった。
「スキル」は本来、素質が無ければ取得することが出来ない。
もしくは取得しても意味をなさない為、無意識で排除されていると考えられている。
俺の『把握』スキルはその適正を確認することが出来た。
それによって仲間、特にアンナとミーシャがこれから取得するスキルのアドバイスが出来る。
現にアンナは新しく「修繕」と「加工(革)」スキルを取得した。
これで武器や防具の手入れもパーティで出来るようになる。
職人気質のアンナはとても喜んでくれてこっちもかなり嬉しかった。
生産系のスキルは知識を元に作業効率を上げるものだ。
スキルが無くても出来るが、スキルがあるとその効率・効果は上昇する。
大蛇の皮はかなり高額で引き取ってもらえた。
そのお金で武器の手入れに必要な道具をギルドに注文しているところだ。
さあ、いよいよ出陣だ。
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