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11~20話
14a、何よりも一番グレニス様が好きです!
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「い、いえ……私の方こそありがとうございます。グレニス様のおかげで今日の目的を果たすことができました」
お目当ての兜も嗅がせてもらえたし、はちみつレモン水も差し入れられた。
そもそもこうして城に入れたのだってグレニスのおかげだ。
「……俺でなくとも構わなかったんじゃないか?」
「え?」
水差しから二杯目のはちみつレモン水を注ぎながら、グレニスが低い声で呟く。
あれ? グレニスの機嫌がまた悪化しているような??
「兜を匂えるなら、誰でもよかったんだろう」
妙に棘のある言い方だ。
まるで何か、具体的な出来事でも指しているみたいに———
「あっ! さっきの騎士様たちのことですか!?」
「……兜を被っていただろう」
「なっ、あれはまだ被ってません! そりゃ、嗅がせてもらおうと思って借りはしましたけど……。でも、漂ってきた香りがちょっと、思っていたものと違ったというか……」
「嫌な匂いだったのか?」
「いえ、どちらかと言えば好きな香りでした」
うぅ……。
グレニスが『そら見たことか』と言わんばかりに白い目で見てくる。
お目当ての兜も嗅がせてもらえたし、はちみつレモン水も差し入れられた。
そもそもこうして城に入れたのだってグレニスのおかげだ。
「……俺でなくとも構わなかったんじゃないか?」
「え?」
水差しから二杯目のはちみつレモン水を注ぎながら、グレニスが低い声で呟く。
あれ? グレニスの機嫌がまた悪化しているような??
「兜を匂えるなら、誰でもよかったんだろう」
妙に棘のある言い方だ。
まるで何か、具体的な出来事でも指しているみたいに———
「あっ! さっきの騎士様たちのことですか!?」
「……兜を被っていただろう」
「なっ、あれはまだ被ってません! そりゃ、嗅がせてもらおうと思って借りはしましたけど……。でも、漂ってきた香りがちょっと、思っていたものと違ったというか……」
「嫌な匂いだったのか?」
「いえ、どちらかと言えば好きな香りでした」
うぅ……。
グレニスが『そら見たことか』と言わんばかりに白い目で見てくる。
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