156 / 277
31~40話
38a、すんすんすんすん ※
しおりを挟む
すんすんすんすん
こうして背の高いグレニスの頭を嗅ぐのは初めてだ。
髪に内包された空気からは、汗と、お日様と、ほのかに整髪料の香りがする。
この香りも、好き。
たっぷりと吸い込んだら、少し下りて耳の後ろ。
何度か首筋に抱きついて嗅いだことがある、身体の奥がじわりと熱くなるような香り。
すんすんすんすん
私が夢中で嗅いでいる間にも、ネグリジェの裾から忍び込んだ両手が私の素肌を撫でる。
手探りの指先が胸の先端すれすれを掠めた。
「んゃっ」
「……耳元で啼かれるというのもなかなかクるな」
グレニスはそう言うと、わざとらしく触れるか触れないかの距離で先端をくすぐる。
「やっ……んっ、んんっ……グレン……っ!」
「俺のことは気にせず嗅いでいるといい」
抗議するように名を呼べば、楽しそうな声が答えた。
気にするなと言われたってそんなの不可能だ。
もどかしい指の動きに気をやって緩んだ腕の中、グレニスが顔を上げる。
「リヴ、腕を上げて」
「……?」
言われた通りに両手を上げると、すぽんと一瞬でネグリジェを剥ぎ取られた。
「っ!! グ、グレンもっ」
ドロワース一枚の姿に剥かれ、慌てて胸を隠しながらグレニスのシャツの裾をくんと引っ張る。
先ほどすでに見られているとはいえ、自分だけ裸なのは恥ずかしい。
それに、グレニスの全身を嗅ぐにしたって服は邪魔だ。
こうして背の高いグレニスの頭を嗅ぐのは初めてだ。
髪に内包された空気からは、汗と、お日様と、ほのかに整髪料の香りがする。
この香りも、好き。
たっぷりと吸い込んだら、少し下りて耳の後ろ。
何度か首筋に抱きついて嗅いだことがある、身体の奥がじわりと熱くなるような香り。
すんすんすんすん
私が夢中で嗅いでいる間にも、ネグリジェの裾から忍び込んだ両手が私の素肌を撫でる。
手探りの指先が胸の先端すれすれを掠めた。
「んゃっ」
「……耳元で啼かれるというのもなかなかクるな」
グレニスはそう言うと、わざとらしく触れるか触れないかの距離で先端をくすぐる。
「やっ……んっ、んんっ……グレン……っ!」
「俺のことは気にせず嗅いでいるといい」
抗議するように名を呼べば、楽しそうな声が答えた。
気にするなと言われたってそんなの不可能だ。
もどかしい指の動きに気をやって緩んだ腕の中、グレニスが顔を上げる。
「リヴ、腕を上げて」
「……?」
言われた通りに両手を上げると、すぽんと一瞬でネグリジェを剥ぎ取られた。
「っ!! グ、グレンもっ」
ドロワース一枚の姿に剥かれ、慌てて胸を隠しながらグレニスのシャツの裾をくんと引っ張る。
先ほどすでに見られているとはいえ、自分だけ裸なのは恥ずかしい。
それに、グレニスの全身を嗅ぐにしたって服は邪魔だ。
応援ありがとうございます!
14
お気に入りに追加
1,243
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる