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31~40話
39a、なかなかどうして癖になる ※
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ブルンッ
窮屈な下穿きから解放感たっぷりに飛び出したそれを凝視する。
ちゃーんと知っている。
これは陰茎、……のはずだ。
しかし昔家庭教師に習った教本の図説では、もっと無害そうなのっぺりとした形状で描かれていたような……。
今目の前に対峙しているこれは赤黒くビキビキと筋張って、無害とは程遠いなんとも狂暴そうな見た目をしている。
拷問器具の一種だと言われても納得してしまいそうだ。
これを私に挿入するはずだけれど、こんなに太く大きなものが入る穴なんて私には開いている気がしないし、一体どうしたものか。
熱気と共にむわっと漂ってきた香りに惹かれ、恐る恐るそこに鼻を寄せる。
すん……
ちょっと青くさいような……ひどく雄めいた、嗅いだことのない香り。
嗅ぎやすい体勢を求め、おっかなびっくり陰茎に手を添える。
そっと包み込んだそれは熱を孕んでどくどくと脈打ち、まるで一つの生き物のようだ。
根元に鼻を埋めれば、少し硬いアッシュブロンドの毛が鼻面をくすぐった。
すんすん……
なんだろう。
他のどの部分の香りとも違っているのに、やっぱりこれも大好きなグレニスの香りなのだと、肌で———鼻で感じる。
いい香りかと聞かれれば返事に窮するものだけれど、それでもお腹の奥がぎゅーっと熱くなるような、不思議な魅力が私の鼻を捕らえてやまない。
すんすんすん………………ペロッ
巨木のようなその幹をひと舐めすれば、濃い香りが鼻腔へと抜けた。
やはり舐めることで、より一層深く香りを味わえる気がする。
窮屈な下穿きから解放感たっぷりに飛び出したそれを凝視する。
ちゃーんと知っている。
これは陰茎、……のはずだ。
しかし昔家庭教師に習った教本の図説では、もっと無害そうなのっぺりとした形状で描かれていたような……。
今目の前に対峙しているこれは赤黒くビキビキと筋張って、無害とは程遠いなんとも狂暴そうな見た目をしている。
拷問器具の一種だと言われても納得してしまいそうだ。
これを私に挿入するはずだけれど、こんなに太く大きなものが入る穴なんて私には開いている気がしないし、一体どうしたものか。
熱気と共にむわっと漂ってきた香りに惹かれ、恐る恐るそこに鼻を寄せる。
すん……
ちょっと青くさいような……ひどく雄めいた、嗅いだことのない香り。
嗅ぎやすい体勢を求め、おっかなびっくり陰茎に手を添える。
そっと包み込んだそれは熱を孕んでどくどくと脈打ち、まるで一つの生き物のようだ。
根元に鼻を埋めれば、少し硬いアッシュブロンドの毛が鼻面をくすぐった。
すんすん……
なんだろう。
他のどの部分の香りとも違っているのに、やっぱりこれも大好きなグレニスの香りなのだと、肌で———鼻で感じる。
いい香りかと聞かれれば返事に窮するものだけれど、それでもお腹の奥がぎゅーっと熱くなるような、不思議な魅力が私の鼻を捕らえてやまない。
すんすんすん………………ペロッ
巨木のようなその幹をひと舐めすれば、濃い香りが鼻腔へと抜けた。
やはり舐めることで、より一層深く香りを味わえる気がする。
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