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41~50話
49b、これは違うの!
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————————————
「———ヴ、———の?」
微かに聞こえるお母様の声に、ぼんやりと意識が覚醒していく。
なんでお母様が……?
あれ……そうか私、実家に帰ってきたんだっけ………。
むにゃむにゃと硬い胸に頬を擦り寄せ……………って!!!
「グレンっ! グレン起きて! お母様が来たわ!!」
小声で叫びながらべしべしとグレニスの胸を叩く。
抱き合って寝ている姿をお母様に見られでもしたら大変だ!
「ん……ああ、すまない……。すっかり熟睡してしまったようだな……」
「いいから早く起きてーっ!」
「リヴ? 入るわよ?」
グレニスがのっそりと身体を起こすと同時に、ガチャリと扉の開く音がした。
「あっ、おっ、お母様! ごめんなさい、話し込んでて声をかけられたのに気付かなかったみたい!」
居ずまいを正して扉の前に立つお母様を向く。
「……その様子だと、話し合いはうまく纏まったみたいね?」
「へっ?」
お母様の言葉に首を傾げて振り返れば、眼前に広がるグレニスの胸。
恐る恐る視線を下ろしていくと、その身体から伸びる脚は私のお尻の下へと続いて———
グレニスの膝に乗ってる!!
それもそうだ。私を抱えたまま寝そべっていたグレニスが、私を抱えたまま上体を起こしたのだから。
「あ、あのっ、お母様っ、これは違うの!」
自分でも何が違うんだかわからないけれど、とりあえず弁明を試みる。
このままでは普段からこんなことをしていると誤解されてしまう! …………ん? 誤解でもない?
お母様は慌てる私の目を見て、にっこりと優雅に微笑んだ。
「あなたたちが仲良くやっているのなら何よりよ。さ、お夕食の支度ができているから、二人とも顔を洗って下りてらっしゃい」
「———ヴ、———の?」
微かに聞こえるお母様の声に、ぼんやりと意識が覚醒していく。
なんでお母様が……?
あれ……そうか私、実家に帰ってきたんだっけ………。
むにゃむにゃと硬い胸に頬を擦り寄せ……………って!!!
「グレンっ! グレン起きて! お母様が来たわ!!」
小声で叫びながらべしべしとグレニスの胸を叩く。
抱き合って寝ている姿をお母様に見られでもしたら大変だ!
「ん……ああ、すまない……。すっかり熟睡してしまったようだな……」
「いいから早く起きてーっ!」
「リヴ? 入るわよ?」
グレニスがのっそりと身体を起こすと同時に、ガチャリと扉の開く音がした。
「あっ、おっ、お母様! ごめんなさい、話し込んでて声をかけられたのに気付かなかったみたい!」
居ずまいを正して扉の前に立つお母様を向く。
「……その様子だと、話し合いはうまく纏まったみたいね?」
「へっ?」
お母様の言葉に首を傾げて振り返れば、眼前に広がるグレニスの胸。
恐る恐る視線を下ろしていくと、その身体から伸びる脚は私のお尻の下へと続いて———
グレニスの膝に乗ってる!!
それもそうだ。私を抱えたまま寝そべっていたグレニスが、私を抱えたまま上体を起こしたのだから。
「あ、あのっ、お母様っ、これは違うの!」
自分でも何が違うんだかわからないけれど、とりあえず弁明を試みる。
このままでは普段からこんなことをしていると誤解されてしまう! …………ん? 誤解でもない?
お母様は慌てる私の目を見て、にっこりと優雅に微笑んだ。
「あなたたちが仲良くやっているのなら何よりよ。さ、お夕食の支度ができているから、二人とも顔を洗って下りてらっしゃい」
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