憂鬱

コンビニの前に、
おじさんなのか、おじいさんなのか
わからないけど
周りの人からは ジムさん
と呼ばれている人がいる。

今日もまたいる。昨日もいた。
毎日、何をするでもなく
ただ、頭をうなだれながら
そこにじっと座っている。

珍しく、サラリーマン風の紳士が
ジムさんに話しかけていた。

内容は聞こえない。

紳士は、コンビニのビニール袋から
パンと水を出して
ジムさんに渡したのだ!

びっくりしたのは
ジムさんが にやりとして
片目を瞑って親指を立てた顔。

歯が所々無いが、すごくその笑顔が
キュートだった事だ。

紳士は、当たり前のように
ニヤリとして、親指を立て去っていった。

なんだか心同士の、同じ人間同士の
繋がりを間近で見て
わたしに、それができるのか
しばし、考えさせられた。

そんな出来事が普通の日常にあった
というお話です。
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