可愛くない私に価値はないのでしょう?

青空一夏

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21 リネータ視点

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※(リネータ視点)リネータsideのお話になります。


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「ちゃんとコンスタンティン様に渡せたでしょうね?」
 私はメイド見習いのアナリーに尋ねた。

「はい、しっかりとお渡ししました」

「で、喜んでいただけたかしら?」

「は、はい」
 微妙な間があってアナリーが目を逸らせた。

「まぁ、あの方はシャイだから、きっと喜びを心の奥に閉じ込めたのよ。わかるでしょう? とても純粋な方なのよ」

「は、はい」

「はい、しか言えないの? もっとましな受け答えをしないと、あんたの母親を定規で叩くわよ。使い物にならないメイドなんてフィントン男爵家には要らないのよ!」

「すみません。コンスタンティン様はとても良い方だと思います。お優しくて美しくて・・・・・・」

「ちょっと、メイドのくせに私のダーリンに色目を使わないで。油断も隙もないわね。ほんとに育ちが悪いって汚らわしいことしか考えないのね?」

「色目? そっ、そのようなことは全く考えていません。だって身分が違いすぎます。憧れるのも恐れ多いです」

「そうよ、当然じゃないの? 私達とメイドになるようなあんた達とは血管に流れている血が違うのよ。わかる?」

 身分の高い貴族には青い血が流れているという。だったら私にこそ流れているはず。だって、私の美貌は男爵令嬢の身分では不釣り合いなほど秀でているのだから。

(公爵令嬢に生まれたかった。いいえ、もっと言うなら王女様に生まれるべきだったのに)


 私の髪はストロベリーブロンドで瞳の色はオレンジだ。くっきりとした二重のぱっちりとした目に、ふっくらとした唇がチャームポイントよ。フィントン男爵領での美の基準はズバリ可愛いことだ。これって世界共通だと思っている。

 鼻は小さくてちょっと低めの方が好まれるから、幼いころからこれ以上高くならないように暇さえあれば鼻を押しつぶした。

「寝る時にはこれでお鼻の成長をおさえましょうね」
と言われ、就寝時には小さめのきついマスクをした。その甲斐あって理想通りの鼻を手に入れた。


 小柄でバストが大きく、ウエストはくびれているのが良い。私はその可愛いと言われる要件を全てクリアしていた。だから私はどんな男性にも好かれるはずよ。だって男性の理想型だもの。

 だからコンスタンティン様も私が好きなはずだ。でもあの方はシャイだから私からいろいろとしてあげないとダメみたい。

 花言葉の本で私の心を表すひまわりを見つけた。この花を贈ればあの方も同じように積極的に本心を表してくれるはず。そう、私への愛を恥ずかしがらずに伝えてくれるはずなのよ。

 でも、コンスタンティン様に贈ったひまわりのお返しにきたのは、ひまわりの代金支払い証明書とお金だった。

(代金支払い証明書ってなに? お金をなんで送ってくるの?)



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※支払い証明書:支払い証明書とは「支払いを証明する書類」であり、領収書をはじめレシート、請求明細書なども含まれます。

また領収書等の交付されていない支払いに関しては、出金伝票などを使って自身で「支払い証明書」を発行することになります。

この場合は当然領収書をリネータからはもらえていないので、出金伝票などを使って自身で「支払い証明書」を発行し、その写しをリネータに送ったことになります。つまり、プレゼントは受け取ったのではなく買ったこととして処理しましたよ、という意志表示のつもりで送っています。
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