35 / 64
連載
29 デリク視点
しおりを挟む
※あのネズミに追い回されたパーティ後のデリクの行動になります。
୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧
俺は姉上の婚約前祝いパーティで手に火傷を負い、しばらく学園にも通えなかった。その間ずっと、あのネズミ達をフィントン男爵家に持ち込んだ招待客を突きとめることもできずにイライラしていた。
(姉上もネズミに追いかけ回されたショックで寝込んでいる。コンスタンティン様にお見舞いに来てもらうのと、犯人を捕まえるのに協力してもらおう)
俺はポールスランド伯爵領まで馬車を走らせ、伯爵邸を訪れた。しかし、門番に用件を告げてもなかなか取り次いでもらえない。
「俺はフィントン男爵家の嫡男だぞ。中に入れろよ。コンスタンティン様に会いに来たんだ」
門前でずっとわめいてやった。
「とりあえず中に入ってください。コンスタンティン様の専属執事がお話を聞くそうです」
「専属執事に会いにきたわけじゃないぞ。コンスタンティン様に会いに来たんだ! 早く取り次がなかったお前は絶対にコンスタンティン様からお仕置きされるからな! 覚えてろよ」
かなりの時間を門前で放置されて怒りも頂点に達していた。門番の男に思いっきり悪態をつくと唾をはきつけてやる。
(貴族を待たせるなんて間違っているよ! 俺は次期フィントン男爵なのに)
門からポールスランド伯爵邸はかなりの距離がありその一部しか見えない。途中には木々が生い茂り春めいた花が咲き乱れる森が広がり、屋敷に近づくと人工池や噴水が見えてきて、整備された庭園へと続いていた。
たいして距離は離れていないのに、ポールスランド伯爵領はフィントン男爵領よりも気候が穏やかで温かい。やっと着いた屋敷は国王陛下が住むお城のように立派だった。
(フィントン男爵家より数倍も広く立派でびっくりだよ。こんな所に住めたら最高だろうな)
玄関の呼び鈴を鳴らすと、なんとフィントン男爵家をクビになったランスロットが姿を現した。
「なんでお前がここにいるのだよ? コンスタンティン様に会わせてくれ」
「わたしが今ここにいるのはコンスタンティン様の専属執事だからです。ところで、コンスタンティン様とお約束はなさっているのですか?」
「約束? してないよ。でも姉上の婚約者だからいつでも会えるだろう?」
「コンスタンティン様の婚約者になるには、王家の承認が必要だという手紙は見ましたよね? 承認をもらっていないリネータ様は婚約者ではありません」
「姉上が王家の人達に会うには着飾る必要があるのだ。俺達の服も新調しているし、家族全員の納得できる服が仕上がった時点に、皆で王都に行こうと思っている」
「呆れた方々だ。とんだお金の無駄遣いですな。フィントン男爵家はそれほどお金に余裕があるわけではないでしょうに。破産するおつもりですか?」
主従関係にあった頃もはっきり物を言う奴だったが、それがなくなった今はもっとずけずけと批判してくる。
「うるさいよ! 王家からの手紙は、コンスタンティン様が姉上と結婚したいと王家に願い出たから、フィントン男爵家宛てに来たのだろう? だったらもう承認されるのは決まったことじゃないか。コンスタンティン様はアンドレアス王太子殿下の親友なのだろう? コンスタンティン様が本当に婚約したいと望む女性なら、絶対に反対なんてできないさ」
「コンスタンティン様と婚約したいと申し込んでくるご令嬢達の全てに、あの手紙を渡すようになっているそうですよ。あれは王家が何十通も書いたものの一通です。ちなみにあのお手紙を差し上げた令嬢はリネータ様で13人目だと聞きました。どなた様も王家のお眼鏡には叶わなかったようです」
「じゃぁ、その13人の女達は、コンスタンティン様が望んだ女性じゃなかっただけの話だよ」
「まぁ、そこだけは賛成しますがね」
「だろう? だから姉上は大丈夫だ」
「デリク様とお話していると頭痛がしてきて困ります。リネータ様は少しも好かれていませんよ。なぜお気づきになられないのか。わたしは不思議でなりませんね」
「コンスタンティン様は恥ずかしがり屋だと姉上は言っている。だから素直に好意を示すことができないのだよ。コンスタンティン様に会わせてくれよ。ネズミを我が家に持ち込んだ犯人を罰するのを手伝ってほしいのだ」
「いい加減姉弟そろっての妄想癖は卒業してくださいね。フィントン男爵家も終わりだな。コンスタンティン様は外出中です。お会いすることはできませんよ。話は終わりです。これ以上騒いだらポールスランド伯爵家のお抱え騎士達につまみ出させますよ」
首を振りながらため息をついて、ランスロットはポールスランド伯爵家の重厚な扉を閉めてしまった。
「おい、待て! ランスロット! ここを開けろよっ!」
俺がポールスランド伯爵邸から閉め出されたすぐ後にきた馬車は、ポールスランド伯爵家の紋章がついていた。
(コンスタンティン様が乗っているかもしれない)
しばらく様子をうかがっていると、馬車から二人の少女が現れた。一人はコンスタンティン様そっくりの女の子で金髪に黄金の瞳のとても美しい子だけれど、まだ学園に通い始めた頃の年齢だと思う。
そしてもう一人は俺と同じぐらいの歳かもしれない。真っ直ぐな髪は少し黄みがかったブラウンで艶やかだ。同じブラウンの瞳は切れ長で、長い睫が頬に影を落とす。目尻がほんの少しあがっているのは、身分の高い貴族の令嬢にありがちなプライドの高さを感じた。肌はなめらかな陶器のように白い。
「こっ、こんにちは。俺はデリク・フィントンで男爵家の嫡男です。貴女達のお兄様とは友人なのに、ランスロットに取り次いでもらえなかった。せっかくポールスランド伯爵家まで来たのだから、お茶ぐらい飲ませてくれてもいいでしょう? ポールスランド伯爵家ってずいぶんケチで威張っているのだね?」
「フィントン男爵家? 男爵家の方が伯爵家を批判するとは身の程知らずですのね。お姉様、こんな方は無視して行きましょう」
チビの方はえらく気が強い。
(伯爵家の娘だからって、やたら偉そうにするなよ。お前はたまたまこの家に生まれただけじゃないか!)
だが、もう一人の少女は何も言わずにただじっとこちらを見ていた。
(もしかして俺に惚れたか? ふふん、俺ほど格好いい男は珍しいからなぁ)
「そこの君、俺に一目惚れしても残念、すでに俺にはベリンダという婚約者がいるのですよ。でも、・・・・・・そうだな。貴女のような美人な伯爵令嬢の為なら、婚約破棄しても良いかもしれないです」
その少女は目を見開いて固まっている。嬉しいのはわかるけど、なんとか言えよ! この俺がこんなに譲歩してやっているのに。
「おい、なんとか言えよ!」
「あら、ごめんあそばせぇーー! そのようなところに人がいるとは思いませんでしたわぁーー」
玄関のちょうど真上にある小窓から女の声がして、汚水が勢いよく俺を狙ってぶちまけられた。
୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧
俺は姉上の婚約前祝いパーティで手に火傷を負い、しばらく学園にも通えなかった。その間ずっと、あのネズミ達をフィントン男爵家に持ち込んだ招待客を突きとめることもできずにイライラしていた。
(姉上もネズミに追いかけ回されたショックで寝込んでいる。コンスタンティン様にお見舞いに来てもらうのと、犯人を捕まえるのに協力してもらおう)
俺はポールスランド伯爵領まで馬車を走らせ、伯爵邸を訪れた。しかし、門番に用件を告げてもなかなか取り次いでもらえない。
「俺はフィントン男爵家の嫡男だぞ。中に入れろよ。コンスタンティン様に会いに来たんだ」
門前でずっとわめいてやった。
「とりあえず中に入ってください。コンスタンティン様の専属執事がお話を聞くそうです」
「専属執事に会いにきたわけじゃないぞ。コンスタンティン様に会いに来たんだ! 早く取り次がなかったお前は絶対にコンスタンティン様からお仕置きされるからな! 覚えてろよ」
かなりの時間を門前で放置されて怒りも頂点に達していた。門番の男に思いっきり悪態をつくと唾をはきつけてやる。
(貴族を待たせるなんて間違っているよ! 俺は次期フィントン男爵なのに)
門からポールスランド伯爵邸はかなりの距離がありその一部しか見えない。途中には木々が生い茂り春めいた花が咲き乱れる森が広がり、屋敷に近づくと人工池や噴水が見えてきて、整備された庭園へと続いていた。
たいして距離は離れていないのに、ポールスランド伯爵領はフィントン男爵領よりも気候が穏やかで温かい。やっと着いた屋敷は国王陛下が住むお城のように立派だった。
(フィントン男爵家より数倍も広く立派でびっくりだよ。こんな所に住めたら最高だろうな)
玄関の呼び鈴を鳴らすと、なんとフィントン男爵家をクビになったランスロットが姿を現した。
「なんでお前がここにいるのだよ? コンスタンティン様に会わせてくれ」
「わたしが今ここにいるのはコンスタンティン様の専属執事だからです。ところで、コンスタンティン様とお約束はなさっているのですか?」
「約束? してないよ。でも姉上の婚約者だからいつでも会えるだろう?」
「コンスタンティン様の婚約者になるには、王家の承認が必要だという手紙は見ましたよね? 承認をもらっていないリネータ様は婚約者ではありません」
「姉上が王家の人達に会うには着飾る必要があるのだ。俺達の服も新調しているし、家族全員の納得できる服が仕上がった時点に、皆で王都に行こうと思っている」
「呆れた方々だ。とんだお金の無駄遣いですな。フィントン男爵家はそれほどお金に余裕があるわけではないでしょうに。破産するおつもりですか?」
主従関係にあった頃もはっきり物を言う奴だったが、それがなくなった今はもっとずけずけと批判してくる。
「うるさいよ! 王家からの手紙は、コンスタンティン様が姉上と結婚したいと王家に願い出たから、フィントン男爵家宛てに来たのだろう? だったらもう承認されるのは決まったことじゃないか。コンスタンティン様はアンドレアス王太子殿下の親友なのだろう? コンスタンティン様が本当に婚約したいと望む女性なら、絶対に反対なんてできないさ」
「コンスタンティン様と婚約したいと申し込んでくるご令嬢達の全てに、あの手紙を渡すようになっているそうですよ。あれは王家が何十通も書いたものの一通です。ちなみにあのお手紙を差し上げた令嬢はリネータ様で13人目だと聞きました。どなた様も王家のお眼鏡には叶わなかったようです」
「じゃぁ、その13人の女達は、コンスタンティン様が望んだ女性じゃなかっただけの話だよ」
「まぁ、そこだけは賛成しますがね」
「だろう? だから姉上は大丈夫だ」
「デリク様とお話していると頭痛がしてきて困ります。リネータ様は少しも好かれていませんよ。なぜお気づきになられないのか。わたしは不思議でなりませんね」
「コンスタンティン様は恥ずかしがり屋だと姉上は言っている。だから素直に好意を示すことができないのだよ。コンスタンティン様に会わせてくれよ。ネズミを我が家に持ち込んだ犯人を罰するのを手伝ってほしいのだ」
「いい加減姉弟そろっての妄想癖は卒業してくださいね。フィントン男爵家も終わりだな。コンスタンティン様は外出中です。お会いすることはできませんよ。話は終わりです。これ以上騒いだらポールスランド伯爵家のお抱え騎士達につまみ出させますよ」
首を振りながらため息をついて、ランスロットはポールスランド伯爵家の重厚な扉を閉めてしまった。
「おい、待て! ランスロット! ここを開けろよっ!」
俺がポールスランド伯爵邸から閉め出されたすぐ後にきた馬車は、ポールスランド伯爵家の紋章がついていた。
(コンスタンティン様が乗っているかもしれない)
しばらく様子をうかがっていると、馬車から二人の少女が現れた。一人はコンスタンティン様そっくりの女の子で金髪に黄金の瞳のとても美しい子だけれど、まだ学園に通い始めた頃の年齢だと思う。
そしてもう一人は俺と同じぐらいの歳かもしれない。真っ直ぐな髪は少し黄みがかったブラウンで艶やかだ。同じブラウンの瞳は切れ長で、長い睫が頬に影を落とす。目尻がほんの少しあがっているのは、身分の高い貴族の令嬢にありがちなプライドの高さを感じた。肌はなめらかな陶器のように白い。
「こっ、こんにちは。俺はデリク・フィントンで男爵家の嫡男です。貴女達のお兄様とは友人なのに、ランスロットに取り次いでもらえなかった。せっかくポールスランド伯爵家まで来たのだから、お茶ぐらい飲ませてくれてもいいでしょう? ポールスランド伯爵家ってずいぶんケチで威張っているのだね?」
「フィントン男爵家? 男爵家の方が伯爵家を批判するとは身の程知らずですのね。お姉様、こんな方は無視して行きましょう」
チビの方はえらく気が強い。
(伯爵家の娘だからって、やたら偉そうにするなよ。お前はたまたまこの家に生まれただけじゃないか!)
だが、もう一人の少女は何も言わずにただじっとこちらを見ていた。
(もしかして俺に惚れたか? ふふん、俺ほど格好いい男は珍しいからなぁ)
「そこの君、俺に一目惚れしても残念、すでに俺にはベリンダという婚約者がいるのですよ。でも、・・・・・・そうだな。貴女のような美人な伯爵令嬢の為なら、婚約破棄しても良いかもしれないです」
その少女は目を見開いて固まっている。嬉しいのはわかるけど、なんとか言えよ! この俺がこんなに譲歩してやっているのに。
「おい、なんとか言えよ!」
「あら、ごめんあそばせぇーー! そのようなところに人がいるとは思いませんでしたわぁーー」
玄関のちょうど真上にある小窓から女の声がして、汚水が勢いよく俺を狙ってぶちまけられた。
12
あなたにおすすめの小説
もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつもりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。
本物の夫は愛人に夢中なので、影武者とだけ愛し合います
こじまき
恋愛
幼い頃から許嫁だった王太子ヴァレリアンと結婚した公爵令嬢ディアーヌ。しかしヴァレリアンは身分の低い男爵令嬢に夢中で、初夜をすっぽかしてしまう。代わりに寝室にいたのは、彼そっくりの影武者…生まれたときに存在を消された双子の弟ルイだった。
※「小説家になろう」にも投稿しています
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。