ただ、好きなことをしたいだけ

ゆい

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おばちゃん学園に通っちゃいます!【1年生】

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1日半の日程で、何事もなくお城に着いた。馬車の乗り心地が良くないから、お尻が痛い。
まだまだ、社交界も忙しいらしく、到着して会えたのは、リー様だけだった。陛下には、事前に謁見の申し込みをしたが、当分先になるらしい。

リー様と久しぶりにサロンでお茶をする。
リー様の話だと、陛下は日中書類の山に埋もれて、夜はヴィー様と夜会へ行き、ヴィー様は日中はお茶会で、殿下2人も地方に視察に行っているらしい。
リー様は、補佐候補は何人か紹介されたが、いまいち気が合わないようで、会うのに気乗りしないと言っていた。だから、最近はずっと一人だったと言っていた。

「アオイが戻ってきて嬉しいの。叔父様のところから戻らないかもって、聞いたから。」

「もう、誰がそんなこと言ったんですか?!」

「お父様や、お兄様が言っていたの。アオイは叔父様のお嫁さんになると、領地から出てこなくなるかも、って。」

お付き合いが筒抜けで恥ずかしい!

「え、ええ、リー様。学園に通っている間は、お嫁さんになる予定はございません。それに、リー様に会えなくなるなら、お嫁さんになりません。人権を無視して、監禁をするような男とは、結婚なんてしませんから。」

「本当?!学園行くまで、リーと遊んでくれる?」

「はい、遊びましょう!」

と、談話室に移動して、リバーシをすることになった。手を繋いで歩く。リー様は会わない内にまた身長が伸びたようだ。顔立ちもヴィー様に似て綺麗だから、将来は絶世の美女になるだろうと、親戚のおばちゃん目線で見てしまう。

廊下の向こう側から、リー様ぐらいの女の子3人くらいが近づいてきた。

「ロクサリーヌ様!私達とのお茶会は断ったのは、どういうことですか?!」

と、いきなり怒鳴ってきた。あれ?身分低いものが、許しもなく身分高いものに話しかけても良かったっけ?と思い、マリアさんや、リー様のお付きの侍女を見ると、マリアさんは『ありえない』って顔だし、侍女はげんなりとした顔をしていた。
これって、この子、結構やらかしているんだな、とすぐに分かった。

侍女がすかさず、

「モリー様、そちらの件は、姫様はもうすでに予定が入っていまして、お断りした次第でございます。そのように、お返ししたはずですが?」

「な、なによ!召使いに聞いているんじゃないの!ロクサリーヌ様に私が直々聞いているのよ!」

おまえこそ、何様だよってツッコみたくなるね。
マリアさんからそっと『フィリクス=モリー様の末の妹にございます。』と耳打ちされた。
リー様のつないだ手が少し震えだした。
ああ、リー様は性格が大人しいから、こんなに大声を出されることに慣れていなくて怖いんだと、思った。
手をぎゅっと手を握る。私がついているよと、教える。リー様は、決心したようで、

「モリー様、私はきちんとお断りしましたわ。それに、私は、第一王女です。あなたは、私を愚弄しているのですか?」

「えっ、あっ、そんなことはなくて、……。」

今まで、リー様が言い返さなかったから、調子に乗っていたようだ。同じ末っ子でも、こんなに違うものかと思う。
うちの末っ子は、甘えただったけど、ワガママらしいことはあまり言わなかったな。なんて、思い出す。

「さあ、リー様、参りましょうか。」

と、談話室に向かおうと促す。

「ちょっ、ちょっと待ちなさいよ!あなた、召使いのくせに、勝手に話を終わらせないでよ!」

あらやだ、この子、話が通じないし、空気読めないわ。後ろに控えているマリアさんのお怒りオーラが怖い。

私は、コホンと咳払いしてから、

「モリー様?と仰いましたか?少し、おいたが過ぎますねぇ。人を見た目で判断してはいけませんよ?ということで、お家の方に抗議させていただきます。えぇ、もちろん宰相様にもご報告しなくてはいけません。マリア、至急ご報告を。」

「かしこまりました。」

と、その場からマリアさんは離れた。
彼女と他2人は青い顔をしているが気にせず、

「さあ、参りましょう。」

と今度こそ、その場を離れた。


後から聞いた話だけど、あの子たちはこってりと絞られ、各家で再教育がされたという。もちろん、補佐候補からも外された。もう少し厳しくしてもと思ったけど、まだ年齢的に小学生なんだよなぁ。私より胸あるくせに!!


今度の補佐候補は、リー様のお心に寄り添ってくれる方がいいなと願う。



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