ただ、好きなことをしたいだけ

ゆい

文字の大きさ
143 / 161
おばちゃん学園に通っちゃいます!【1年生】

90

しおりを挟む
試験も無事に終わり、成績も悪くなかった。
なんだかんだで無事1年生を修了することができた。
魔法士科と商業科を悩んでいた私は魔法士科に進学にすることにした。
お金は好きだけど、折角魔法が使えて習うことができるなら、習おうということに決まった。

コンラッド殿下とマクスウェル様は騎士科、モリー様とミリアンナ様、オリヴィア様は貴族科に進む。うちのクラスで魔法士科に進むのは私とルーベルト伯爵子息リュシエル様の2人だけだった。
彼の家は、魔法士団長も輩出している家柄で、王家の信任も厚い家だ。
コンラッド殿下がリュシエル様に私の面倒をよくよく頼んでいた。
そこまでする?って思ったけど、ミリアンナ様達もリュシエル様にお願いをしていた。
色々言いたい。でも、大人な私は黙っておいたよ。


修了式にグランダル先輩に挨拶もした。
ロイさんと一緒に大樹とフェンリルに会いに行くと約束した。
グランダル先輩は楽しみにしているって言ってくれた。
次は領都を案内してもらいたい。今度こそおにぎりの具材を探したかったから。





新学期が始まるまでの長期休暇にシュバルツバルト領で過ごすことにした。
神樹にはすぐに行けるが、帰りは徒歩になるし、突然私がいなくなったら心配する人もいる訳で、結局はロイさん達と一緒に行った方が安心安全ということで、神樹にはロイさん達と行くことにした。いやただ歩きたくないだけだけどね。



「アオイは魔力量調べたの?」

シュバルツバルトの屋敷に着き、ロイさんと夕食をいただいてから、サロンでのんびり過ごしている時に聞かれた。

「調べましたよ。魔法士科に進むにあたりきちんとした数値を調べました。大体10万ちょいですね。」

「やっぱり多いですね。」

「ダンさん、普通ってどれくらいですか?」

「魔法を使える貴族で1万前後、魔法士は3~4万位、ロイ様は8万位です。」

「多いとは思っていたけど、2桁いったか。学園で騒ぎにはならなかったか?」

「いえ、コンラッド殿下と担当教員の2人だけで測りました。コンラッド殿下が先回りして、事前に機密情報としてくれましたから。」

「ああ、コンラッドに感謝だな。多分兄上と学園長には伝わっているけど、そこから漏れることはないな。」

「そんなにマズイんですか?」

「マズイですよ。下手したら、人間兵器として他国から誘拐の可能性がありますよ。」

「ゲッ!」

「まして神樹に力を与えられる人間なんて、どこも欲しがる。神樹が力を持てば、より多くの恩恵が受けられるんだから。」

「…異世界怖い。目立たないように生きていこう。」

「「無理」でしょ。」

「えっ、即答?!ロイさんもダンさんも酷い。」

「アオイはやらかしの達人なんだから。」

「そうですよ。」

何処にいても私の信用度は低いようだ。解せぬ。しかもやらかしの達人てなんですか?やらかした覚えは全くないんですけど。

「アオイがわかっていない顔をして、悩み出したよ。」

「わからないんでしょうね。」

「リバーシや双六で平民でも気軽な娯楽を楽しめるようにして、米で小麦以外の穀物を食せるようにできた。これだけでも功績があるのに。」

「神樹に選ばれた時点で凄いことなんですけどね。」

「騎士団でもストレッチを取り入れてから、訓練中の些細な怪我も減ってきたって報告もあるし。本人だけ知らないんだろうな。」

「まぁそれがアオイ様ですから。」

「だな。」

ロイさんとダンさんの会話も頭に入ってないくらいに考えたけど、やっぱりアオイはわからなかった。
アオイのもたらした経済効果は、誰もアオイ本人に教えてくれないままだった。


アオイがこの世界に来て一年が経つ。
アオイはそんなことにも気がつかないくらいにこの世界に馴染んでいた。











ーーーーーーーーーー

【1年生】はここで完結です。















しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

【完結】妻の日記を読んでしまった結果

たちばな立花
恋愛
政略結婚で美しい妻を貰って一年。二人の距離は縮まらない。 そんなとき、アレクトは妻の日記を読んでしまう。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話

よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。 「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。

みんながみんな「あの子の方がお似合いだ」というので、婚約の白紙化を提案してみようと思います

下菊みこと
恋愛
ちょっとどころかだいぶ天然の入ったお嬢さんが、なんとか頑張って婚約の白紙化を狙った結果のお話。 御都合主義のハッピーエンドです。 元鞘に戻ります。 ざまぁはうるさい外野に添えるだけ。 小説家になろう様でも投稿しています。

女騎士と文官男子は婚約して10年の月日が流れた

宮野 楓
恋愛
幼馴染のエリック・リウェンとの婚約が家同士に整えられて早10年。 リサは25の誕生日である日に誕生日プレゼントも届かず、婚約に終わりを告げる事決める。 だがエリックはリサの事を……

【完結】僻地の修道院に入りたいので、断罪の場にしれーっと混ざってみました。

櫻野くるみ
恋愛
王太子による独裁で、貴族が息を潜めながら生きているある日。 夜会で王太子が勝手な言いがかりだけで3人の令嬢達に断罪を始めた。 ひっそりと空気になっていたテレサだったが、ふと気付く。 あれ?これって修道院に入れるチャンスなんじゃ? 子爵令嬢のテレサは、神父をしている初恋の相手の元へ行ける絶好の機会だととっさに考え、しれーっと断罪の列に加わり叫んだ。 「わたくしが代表して修道院へ参ります!」 野次馬から急に現れたテレサに、その場の全員が思った。 この娘、誰!? 王太子による恐怖政治の中、地味に生きてきた子爵令嬢のテレサが、初恋の元伯爵令息に会いたい一心で断罪劇に飛び込むお話。 主人公は猫を被っているだけでお転婆です。 完結しました。 小説家になろう様にも投稿しています。

夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。

Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。 そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。 そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。 これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。 (1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)

処理中です...