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おばちゃん学園に通っちゃいます!【2年生】
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「話はまた脱線したな。どこまで話したかな。」
「カザリスアと双子の動向までです、陛下。」
「そうだった。で、対策としては今のところ出方がわからない以上対策のしようがない。ただ何かあった時の為に、アオイに影をつけることにした。」
「影って上の?」
アオイは天井を指差す。
「っ、わかるのか!?」
「魔力が感じられるから。3人?」
「そう、その3人が付く。」
「お風呂とか覗き放題?」
「「ぶっ!」」
今まで黙っていたジークハルト殿下とコンラッド殿下が吹いた。
仲の良い兄弟だ。
ガタッと天井からの音はスルーしてあげよう。
「アオイのことだから、そう言うと思って、女性3人だ。」
「来週ロイさんが来たら一緒に寝ると思うけど、その時も付くの?」
「~~っ、ロイと一緒なら付かん!」
「アオイ様、まだ未婚ですので、そういうことを口にするのは控えめに。」
「あっ、はい。すみません。」
ジークハルト殿下以下10代の若者には刺激が強すぎたようで、顔を真っ赤にして俯いてしまった。
「場合によっては追加で男性となるが、そっちは主に学園内だけだ。」
「紹介とかないんですか?」
「するわけがない。アオイはすぐに顔に出すだろ。」
「なるほど、流石陛下、私の性格を分かってらっしゃる。そうだ、陛下に伝えるを忘れてました。」
「なんだ?」
「神様から伝言で、『隣国には気をつけろ』『双子はまだマシ』『お前は神樹の愛し子である。即ち、私の愛し子でもあると言うこと』だそうです。」
「……最後のは。」
「私、【神様の愛し子】でもあるみたいです。」
てへっと言うアオイ。
今日一番の爆弾発言だったとは気がついていない。
ちなみに転移魔法は完全に伝え忘れていた。
この後すぐに、陛下と宰相は大臣達、神官達を召集をかけ、アオイの言葉を伝え、今後のアオイの対応についての会議した。
【アオイが嫌がること=神の怒りに触れること】と結論に達し、私欲の行動は慎むことにするように周知した。
もし頼み事があれば、先ずロイを通すこと、きちんと説明して、本人の納得を得るものとすることに決まった。
神官達、教会側は神の御意向ならとすんなりと納得してくれたが、大臣達の中には『王宮で保護するべきだ』と言う者もいた。
ジークハルト殿下が、
「アオイを囲ってみろ。すぐに神罰が降るぞ。それに叔父上の婚約者なんだ。保護するも何も必要ない。寧ろシュバルツバルトで、神樹の近くで生活させた方が国の為になるではないか。それに叔父上とアオイを引き離してみろ。叔父上かて何をするかわからんのだぞ。」
との言葉で、言い出した者は渋々引き下がった。
ロイがアオイを愛でているのは、王宮で働く者なら誰もが知っている。
それを引き離したら…なんて想像がつく。ただ被害の範囲がどこまで拡大するか計り知れない。
被害を考えれば、アオイを自由にさせていた方がまだ良いと、陛下、宰相、殿下は考えた。
元よりロイと敵対する気もない。
だから、要らぬちょっかいを出すなと言う会議であった。
発言した大臣は、ここで大臣の職を失うことになった。そしてこれが神罰と思い込み、神様に謝罪する為に足繁く教会に通う姿が見られるようになった。
帰りの馬車でアオイは寝ていた。
昨夜あまり寝ていないのもあり、馬車が動き出すと心地良い振動で寝てしまったのだ。
「コイツが豪胆なのか、考えなしなのか、呑気なのかわからん。」
前後にある座席の片方を陣取って寝てるアオイ。
男3人で狭い座席に座る羽目になった。
万が一寝てしまったアオイに肩や膝を貸した日には、魔王が降臨する。
その怖さは3人とも理解していた。
「殿下はいつの間に調べていたんですか?」
「昨年『コメ』について調べた時に、地図を見て気がついたんだ。カザリスアとリーデンベルクが隣同士なのに、何故か陸路でなく、海路でしか交易していないのか、と。」
「言われてみれば、そうですね。」
「その時にあの文献は、偶然に見つけたんだ。」
「アオイ様の言う『偶然は必然』ではないでしょうか?殿下が読むのが必然だったんでしょう。」
「必然か。なら俺がシュバルツバルトを継ぐことは神の意志か。」
「いえ、多分殿下が殿下だからですよ。」
「フィリクスの言葉は難しい。」
「ライズはもう少し勉強しないと、補佐官試験受かりませんよ。」
「俺が継ぐ意志を持ち、神樹を守る努力しているからこそ、なんだな。」
「ええ、多分ですが。」
「ああ、なるほど。そういうことか。」
「ライズは当分座学を頑張ろうか。」
「そんなぁ。」
情けない声を出すマクスウェル。
『偶然は必然』の言葉は、コンラッドの胸にストンと入っていった。
ーーーーーーーーーー
お読みいただきありがとうございます。
いつの間にか150話を超えていました。
100話超えていたことにも気付いていませんでしたが。
いいねやお気に入りが励みになります。
本当にありがとうございます。
「カザリスアと双子の動向までです、陛下。」
「そうだった。で、対策としては今のところ出方がわからない以上対策のしようがない。ただ何かあった時の為に、アオイに影をつけることにした。」
「影って上の?」
アオイは天井を指差す。
「っ、わかるのか!?」
「魔力が感じられるから。3人?」
「そう、その3人が付く。」
「お風呂とか覗き放題?」
「「ぶっ!」」
今まで黙っていたジークハルト殿下とコンラッド殿下が吹いた。
仲の良い兄弟だ。
ガタッと天井からの音はスルーしてあげよう。
「アオイのことだから、そう言うと思って、女性3人だ。」
「来週ロイさんが来たら一緒に寝ると思うけど、その時も付くの?」
「~~っ、ロイと一緒なら付かん!」
「アオイ様、まだ未婚ですので、そういうことを口にするのは控えめに。」
「あっ、はい。すみません。」
ジークハルト殿下以下10代の若者には刺激が強すぎたようで、顔を真っ赤にして俯いてしまった。
「場合によっては追加で男性となるが、そっちは主に学園内だけだ。」
「紹介とかないんですか?」
「するわけがない。アオイはすぐに顔に出すだろ。」
「なるほど、流石陛下、私の性格を分かってらっしゃる。そうだ、陛下に伝えるを忘れてました。」
「なんだ?」
「神様から伝言で、『隣国には気をつけろ』『双子はまだマシ』『お前は神樹の愛し子である。即ち、私の愛し子でもあると言うこと』だそうです。」
「……最後のは。」
「私、【神様の愛し子】でもあるみたいです。」
てへっと言うアオイ。
今日一番の爆弾発言だったとは気がついていない。
ちなみに転移魔法は完全に伝え忘れていた。
この後すぐに、陛下と宰相は大臣達、神官達を召集をかけ、アオイの言葉を伝え、今後のアオイの対応についての会議した。
【アオイが嫌がること=神の怒りに触れること】と結論に達し、私欲の行動は慎むことにするように周知した。
もし頼み事があれば、先ずロイを通すこと、きちんと説明して、本人の納得を得るものとすることに決まった。
神官達、教会側は神の御意向ならとすんなりと納得してくれたが、大臣達の中には『王宮で保護するべきだ』と言う者もいた。
ジークハルト殿下が、
「アオイを囲ってみろ。すぐに神罰が降るぞ。それに叔父上の婚約者なんだ。保護するも何も必要ない。寧ろシュバルツバルトで、神樹の近くで生活させた方が国の為になるではないか。それに叔父上とアオイを引き離してみろ。叔父上かて何をするかわからんのだぞ。」
との言葉で、言い出した者は渋々引き下がった。
ロイがアオイを愛でているのは、王宮で働く者なら誰もが知っている。
それを引き離したら…なんて想像がつく。ただ被害の範囲がどこまで拡大するか計り知れない。
被害を考えれば、アオイを自由にさせていた方がまだ良いと、陛下、宰相、殿下は考えた。
元よりロイと敵対する気もない。
だから、要らぬちょっかいを出すなと言う会議であった。
発言した大臣は、ここで大臣の職を失うことになった。そしてこれが神罰と思い込み、神様に謝罪する為に足繁く教会に通う姿が見られるようになった。
帰りの馬車でアオイは寝ていた。
昨夜あまり寝ていないのもあり、馬車が動き出すと心地良い振動で寝てしまったのだ。
「コイツが豪胆なのか、考えなしなのか、呑気なのかわからん。」
前後にある座席の片方を陣取って寝てるアオイ。
男3人で狭い座席に座る羽目になった。
万が一寝てしまったアオイに肩や膝を貸した日には、魔王が降臨する。
その怖さは3人とも理解していた。
「殿下はいつの間に調べていたんですか?」
「昨年『コメ』について調べた時に、地図を見て気がついたんだ。カザリスアとリーデンベルクが隣同士なのに、何故か陸路でなく、海路でしか交易していないのか、と。」
「言われてみれば、そうですね。」
「その時にあの文献は、偶然に見つけたんだ。」
「アオイ様の言う『偶然は必然』ではないでしょうか?殿下が読むのが必然だったんでしょう。」
「必然か。なら俺がシュバルツバルトを継ぐことは神の意志か。」
「いえ、多分殿下が殿下だからですよ。」
「フィリクスの言葉は難しい。」
「ライズはもう少し勉強しないと、補佐官試験受かりませんよ。」
「俺が継ぐ意志を持ち、神樹を守る努力しているからこそ、なんだな。」
「ええ、多分ですが。」
「ああ、なるほど。そういうことか。」
「ライズは当分座学を頑張ろうか。」
「そんなぁ。」
情けない声を出すマクスウェル。
『偶然は必然』の言葉は、コンラッドの胸にストンと入っていった。
ーーーーーーーーーー
お読みいただきありがとうございます。
いつの間にか150話を超えていました。
100話超えていたことにも気付いていませんでしたが。
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