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第211話
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◆神坂冬樹 視点◆
テスト明けからずっと新居についてのあれこれが思いのほか詰まっていて美晴さんと約束していたイルミネーションを見に行く約束が行えないままクリスマス目前なっていた。
さすがに週末の金曜日からイブの土曜日、当日の日曜日は避けるべきと考えた時のリミットとなる木曜日の今日、暗くなってからイルミネーションが評判のスポットへやってきた。
「イルミネーション、きれいだねぇ」
「そうですね。
そして、思っていたより明るくてびっくりしてます」
「寒いけど、思い切って来て良かったよ。冬樹くん、ありがとう」
「僕もきれいな景色を見られて良かったですよ。そして、なにより美晴さんが喜んでくれて良かったです」
ふたりでしばらくイルミネーションで彩られた街区を見物し、いよいよ社会人が仕事を終えて集まってくるかなというタイミングを見計らって事前にチェックし候補にしていたレストランへ入った。
外が暗くなっているとは言え、社会人が食事に来るにはまだ早い時間で窓際のイルミネーションがよく見えるテーブルに案内してもらえた。
「予約をしてなかったので、他にもお店の候補を用意はしていましたけど、一番良さそうだったこのレストランに入れてよかったです」
「私は冬樹くんと一緒だったらどこのお店でも良いんだけど、冬樹くんがわざわざ調べておいてくれたお店なら期待しちゃうね」
「ネットで調べただけの情報ですから過度に期待されちゃうと困りますよ。
むしろ、家に帰って僕の手料理で持て成した方が良いかなって思ったりもしたんですけど、それだと風情がないかなぁって思って見送りました」
「冬樹くんは料理が美味しいし、私はそれが良かったかも?」
「まぁ、そんな事を言わずに今日はここの料理を楽しみましょう。
僕もたまには料理のインプットが欲しいですし・・・週末にはちゃんとご馳走を作りますから、期待しててください」
「うん、そうさせてもらうね」
「料理といえば、今のマンションはせっかく新型の良いキッチンなのに使わないままの機能が結構あるんですよね」
「そうなんだ。たしかに色々な機能が付いているよね。オーブンだけでもたくさんあって使い分けできるのかなぁって思って見てたよ」
「まぁ、使ってない機能は那奈さん達に使ってもらうと言うことで、僕らは新居のキッチンを使いこなしましょう」
「そう言えば、那奈さん達っていつ越してくるの?」
「来週の火曜日に入ってくるそうです。僕らが月曜日に出て行ってそのまま入れ替わりになります。
年末ですし、早い方が良かったのかなと思います」
「たしかに、もうクリスマス過ぎたら今年も終わりだもんね。早い方がいいか」
その後も他愛のない話を交わして美味しい料理を堪能し、美晴さんにも喜んでもらえ、内心でホッとしてから帰宅した。
◆津島玲香 視点◆
「玲香のお陰で明後日着る良い服が選べて良かったよ」
「時期が時期だし目ぼしいものは無くなっているかなぁって思っていたから掘り出し物があって良かったよ。
でもさ、こんな切羽詰まった時期に動き出すなんてアキラくんらしくないよね」
「今までクリスマスデートなんて縁がなかったから雷斗さんに誘われるまでずっと誘おうかと迷っていたんだよ」
「ふーん、雷斗さんね。思ったよりいい関係を築いてるみたいじゃん」
「茶化すなよぉ。でも、前までの印象と違って紳士的だし、真剣に交際を考えてくれているんだなって実感してるよ」
「そっか。アキラくんにとって良い話だったならよかったよ」
実は昨日、佐々木先輩から呼び出されていて、アキラくんをクリスマスに誘って良いかと相談されていた。
そもそもクリスマスを視野に入れて紹介して欲しいと言っていたのに、数日後には本番だと言うのにまだ約束を取り付けていなかった先輩には呆れもしたけど『仮交際を始めたばかりでクリスマスデートに誘うのは下心が見え見え過ぎて引かれやしないかと悩んでいる』などと真面目な顔で言われたら揚げ足取りをする気にもならず、アキラくんの予定はアタシが把握している限り空いていたので誘う様に勧めていた。
実際に約束を取り付けて、今こうして着ていく服を新調し楽しそうにしているアキラくんの姿を見ていると後押しした甲斐があったと思う。
あとは当日がふたりにとって良い日になればと思う・・・
・・・アキラくんの事を真剣に考えている佐々木先輩をカッコイイと思ったけど、みはるんのカレシの冬樹君にカッコイイと思ったばかりだし『アタシってもしかして惚れっぽいオンナ?』という自分への疑念が湧いている。
「うん、本当に良かった・・・さっきも言ったけど、ぼくから誘おうかとも思っていたけど、あからさま過ぎて・・・その、まだ怖いし」
「なになになに?
アキラくん、何が怖いのかな?」
「その、玲香だってわかるだろ?
クリスマスに恋人同士がすることなんて・・・ぼくらはまだ恋人じゃないけど、こどもじゃないんだし、自分からデートに誘っておいて嫌とは・・・言いにくいかなって」
「えー、じゃあ先輩に誘われても断っちゃうの?」
「いや、断わ・・・っちゃうかもしれないけど、嫌ではないんだ・・・怖いだけで・・・」
「まぁ、アタシもバージンだしわかるよ。
初めては怖いよね・・・痛いって言うし、とにかく言葉にできないたくさんの不安が湧いてくるよね」
「うん・・・たぶん、雷斗さんはぼくが本当に嫌がったら斟酌してくれるとは思うんだ・・・でも、そんなことしたら雷斗さんを傷付けちゃうだろうし、それがきっかけでせっかくの関係が壊れちゃうかもしれないし・・・そういうのも怖い」
「そっか・・・そうだよね。
それこそみはるんみたいに赤ちゃんができるのかもしれないわけだし」
「そう言えば、美晴さんは妊娠してたんだよね・・・当然、冬樹君と・・・」
アキラくんはそこまで口にすると顔を真っ赤にしてそれ以上言葉を続けず目が泳ぎ始めた。
「でもさ、せっかくのクリスマスデートなんだし、やっぱりロマンティックな夜にっていうのも良くない?」
「・・・うん、それは悪くないと思う・・・」
「じゃあ、みはるんにその辺の具体的な話を聞いてみようか?」
「え?さすがに悪いと思うよ・・・」
「まぁ、悪いと思うけど、今までアタシ達がかけた迷惑に比べたら・・・聞くだけ聞いて、みはるんが話すのを嫌がったらゴメンナサイすれば済む話じゃん。
第一アタシがみはるんの恋バナを聞きたいし、それに尋ねたら惚気けて話してくれるかもよ?」
「また、そういうことを・・・まぁ、勝手に迷惑と決めつけるより、そういう事を聞いて良いかを尋ねて、それで話してくれるならその方が良いのかもしれないね」
「そういう事!
ってことで、念のため勝負下着も用意しておかないとね!」
その後選んだアキラくんの勝負下着姿が最高にエッチで、その姿を佐々木先輩に見せるのは勿体ないと思った。
あと、みはるんにアキラくんと3人で話をしたいとメッセージを送ったら、有名なイルミネーションを背景に最高の笑顔で写っている写真とともに了承の返事をもらえた。
テスト明けからずっと新居についてのあれこれが思いのほか詰まっていて美晴さんと約束していたイルミネーションを見に行く約束が行えないままクリスマス目前なっていた。
さすがに週末の金曜日からイブの土曜日、当日の日曜日は避けるべきと考えた時のリミットとなる木曜日の今日、暗くなってからイルミネーションが評判のスポットへやってきた。
「イルミネーション、きれいだねぇ」
「そうですね。
そして、思っていたより明るくてびっくりしてます」
「寒いけど、思い切って来て良かったよ。冬樹くん、ありがとう」
「僕もきれいな景色を見られて良かったですよ。そして、なにより美晴さんが喜んでくれて良かったです」
ふたりでしばらくイルミネーションで彩られた街区を見物し、いよいよ社会人が仕事を終えて集まってくるかなというタイミングを見計らって事前にチェックし候補にしていたレストランへ入った。
外が暗くなっているとは言え、社会人が食事に来るにはまだ早い時間で窓際のイルミネーションがよく見えるテーブルに案内してもらえた。
「予約をしてなかったので、他にもお店の候補を用意はしていましたけど、一番良さそうだったこのレストランに入れてよかったです」
「私は冬樹くんと一緒だったらどこのお店でも良いんだけど、冬樹くんがわざわざ調べておいてくれたお店なら期待しちゃうね」
「ネットで調べただけの情報ですから過度に期待されちゃうと困りますよ。
むしろ、家に帰って僕の手料理で持て成した方が良いかなって思ったりもしたんですけど、それだと風情がないかなぁって思って見送りました」
「冬樹くんは料理が美味しいし、私はそれが良かったかも?」
「まぁ、そんな事を言わずに今日はここの料理を楽しみましょう。
僕もたまには料理のインプットが欲しいですし・・・週末にはちゃんとご馳走を作りますから、期待しててください」
「うん、そうさせてもらうね」
「料理といえば、今のマンションはせっかく新型の良いキッチンなのに使わないままの機能が結構あるんですよね」
「そうなんだ。たしかに色々な機能が付いているよね。オーブンだけでもたくさんあって使い分けできるのかなぁって思って見てたよ」
「まぁ、使ってない機能は那奈さん達に使ってもらうと言うことで、僕らは新居のキッチンを使いこなしましょう」
「そう言えば、那奈さん達っていつ越してくるの?」
「来週の火曜日に入ってくるそうです。僕らが月曜日に出て行ってそのまま入れ替わりになります。
年末ですし、早い方が良かったのかなと思います」
「たしかに、もうクリスマス過ぎたら今年も終わりだもんね。早い方がいいか」
その後も他愛のない話を交わして美味しい料理を堪能し、美晴さんにも喜んでもらえ、内心でホッとしてから帰宅した。
◆津島玲香 視点◆
「玲香のお陰で明後日着る良い服が選べて良かったよ」
「時期が時期だし目ぼしいものは無くなっているかなぁって思っていたから掘り出し物があって良かったよ。
でもさ、こんな切羽詰まった時期に動き出すなんてアキラくんらしくないよね」
「今までクリスマスデートなんて縁がなかったから雷斗さんに誘われるまでずっと誘おうかと迷っていたんだよ」
「ふーん、雷斗さんね。思ったよりいい関係を築いてるみたいじゃん」
「茶化すなよぉ。でも、前までの印象と違って紳士的だし、真剣に交際を考えてくれているんだなって実感してるよ」
「そっか。アキラくんにとって良い話だったならよかったよ」
実は昨日、佐々木先輩から呼び出されていて、アキラくんをクリスマスに誘って良いかと相談されていた。
そもそもクリスマスを視野に入れて紹介して欲しいと言っていたのに、数日後には本番だと言うのにまだ約束を取り付けていなかった先輩には呆れもしたけど『仮交際を始めたばかりでクリスマスデートに誘うのは下心が見え見え過ぎて引かれやしないかと悩んでいる』などと真面目な顔で言われたら揚げ足取りをする気にもならず、アキラくんの予定はアタシが把握している限り空いていたので誘う様に勧めていた。
実際に約束を取り付けて、今こうして着ていく服を新調し楽しそうにしているアキラくんの姿を見ていると後押しした甲斐があったと思う。
あとは当日がふたりにとって良い日になればと思う・・・
・・・アキラくんの事を真剣に考えている佐々木先輩をカッコイイと思ったけど、みはるんのカレシの冬樹君にカッコイイと思ったばかりだし『アタシってもしかして惚れっぽいオンナ?』という自分への疑念が湧いている。
「うん、本当に良かった・・・さっきも言ったけど、ぼくから誘おうかとも思っていたけど、あからさま過ぎて・・・その、まだ怖いし」
「なになになに?
アキラくん、何が怖いのかな?」
「その、玲香だってわかるだろ?
クリスマスに恋人同士がすることなんて・・・ぼくらはまだ恋人じゃないけど、こどもじゃないんだし、自分からデートに誘っておいて嫌とは・・・言いにくいかなって」
「えー、じゃあ先輩に誘われても断っちゃうの?」
「いや、断わ・・・っちゃうかもしれないけど、嫌ではないんだ・・・怖いだけで・・・」
「まぁ、アタシもバージンだしわかるよ。
初めては怖いよね・・・痛いって言うし、とにかく言葉にできないたくさんの不安が湧いてくるよね」
「うん・・・たぶん、雷斗さんはぼくが本当に嫌がったら斟酌してくれるとは思うんだ・・・でも、そんなことしたら雷斗さんを傷付けちゃうだろうし、それがきっかけでせっかくの関係が壊れちゃうかもしれないし・・・そういうのも怖い」
「そっか・・・そうだよね。
それこそみはるんみたいに赤ちゃんができるのかもしれないわけだし」
「そう言えば、美晴さんは妊娠してたんだよね・・・当然、冬樹君と・・・」
アキラくんはそこまで口にすると顔を真っ赤にしてそれ以上言葉を続けず目が泳ぎ始めた。
「でもさ、せっかくのクリスマスデートなんだし、やっぱりロマンティックな夜にっていうのも良くない?」
「・・・うん、それは悪くないと思う・・・」
「じゃあ、みはるんにその辺の具体的な話を聞いてみようか?」
「え?さすがに悪いと思うよ・・・」
「まぁ、悪いと思うけど、今までアタシ達がかけた迷惑に比べたら・・・聞くだけ聞いて、みはるんが話すのを嫌がったらゴメンナサイすれば済む話じゃん。
第一アタシがみはるんの恋バナを聞きたいし、それに尋ねたら惚気けて話してくれるかもよ?」
「また、そういうことを・・・まぁ、勝手に迷惑と決めつけるより、そういう事を聞いて良いかを尋ねて、それで話してくれるならその方が良いのかもしれないね」
「そういう事!
ってことで、念のため勝負下着も用意しておかないとね!」
その後選んだアキラくんの勝負下着姿が最高にエッチで、その姿を佐々木先輩に見せるのは勿体ないと思った。
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