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本編
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デュナスは熱くなりやすく、冷めやすい男だ。今まで何人もの女に手を掛けては飽きて捨ててきた。その数110人、彼の女癖の悪さには国王もほとほと呆れるばかり、息子も娘もどこでどう育て間違えたのか?親として疑心暗鬼に陥る。
デュナスはラルクとリーネを部屋から連れ出した。リーネは彼の後を追いながらまさかと思いつつ尋ねてみる。
「あの、デュナス王子、先ほどのお言葉は場を宥めるための嘘でございますよね?」
「嘘はついていない、私は本気だよ」
ラルクの顔が湯を沸かしたように沸騰する。そりゃ庶民が王子にそんなこと言われたら誰でもそうなってしまう。だけど妹の友達に手を出すって人としてどうなの?いや、本気なら構わないのだが、またいつものように産ませるだけ産ませてあとはポイなんてことになったら大変だ。リーネはスティアーナの理解者として彼を止めるかどうかの判断を迫られる。
ラルクは顔を真っ赤にしながら言った。
「ちょっと待て!あたしがいつあんたの女になるって言った!?」
デュナスは振り返り、ラルクを壁際に追いやる。そして壁に手を突き、ラルクの目をじっと見つめた。
「オレの女になるのは嫌か?」
王子大胆!リーネは手で顔を隠しながら指の隙間から二人の様子を覗く。止めないと、だけどどうやって?
デュナスはラルクの両腕を掴んで強引に迫る。ラルクは抵抗するが傷ついた体で男の力には敵わない。
あ~ダメ!このままだとキスしちゃう。どうすればいいか分からずリーネがあたふたしているとズカズカと大きな足音が近づいてくる。
「お前、うちのパーティに何してんだ!」
そう怒鳴り散らし、一振り、スキンヘッドのおじさんがデュナスに強烈なパンチを浴びせた。デュナスが殴り倒される。
王子ぃ~!これはこれで大問題、知らないおじさんに王子が殴られた。呼ぶ?衛兵呼んじゃう?
突然現れた不審者にリーネが困惑しているとラルクがそのおじさんに抱き着く。
「ノブ!」
そしてデュナスも殴られた頬を摩りながら、「つっ!・・・いきなりやってくれたなノブリス、今のは効いたぞ」と言った。
「うちのアサシンにちょっかい出した報いだ、なんならもう2、3発お見舞いしてやろうか?」
ノブリスの拳が鳴る。
「ちょっと落ち着け!とんだ坊さんだな、遠慮しとくよ」
「デュナス王子、この方は?」
「心配はいらない、こいつは私が呼んだ援軍だ。お前達は先に部屋へ戻っていろ、私はこの男と少し話してから行く」
どうやら皆知り合いのようだ、リーネはほっと息をついた。
それから二人は国の行く末について話をした。ノブリスとて元は国の人間だ、今王国が晒されている状況が好ましいものでない事くらい分かっている。
「で、どうする気だデュナス?アークスがこのまま引き下がるとは思えないが」
「分かっている、このままではいずれこの国も滅びるだろう。そこでだ、スティアーナにはオークの子を産んでもらおうと思う」
デュナスの言葉にノブリスは目を見開く。
「デュナス、今何て言った!?」
「スティアーナにオークの子を産んでもらうと言った。そうすれば我等とオークは家族も同然、国を助ける義理も立つと言うもの」
「お前、オークに国を救ってもらうつもりか!奴らが仁義を通すとでも?」
「ああ通すさ、少なくとも奴等は孕ませた姫をさらいに来るだけの人情を持ち合わせている。想像してみろ?オーク共が我が軍の武器を装備して戦う様を、あの巨体に怪力、向かうところ敵なしだ。アークスの軍事力をもってしても敵うまい」
「王はそれを承諾しているのか?」
「いや、あのビビリには出来ないだろう。だから王の座から引きずり落とす。そのためにも妹の友人を最大限活用させてもらおうと思うのだが、国のためにお前も力を貸してくれノブリス」
解せぬ!デュナスの言っている事は分かる、だが、仲間を売るような真似自分には出来ない。
「断る!」
そう啖呵を切るとノブリスの胸に小さな矢が刺さった。それはほんの数センチほどの小さな小さな針、デュナスの手の甲から放たれた。デュナスは氷河よりも冷たい顔で言う。
「そうか、残念だよ。お前の協力も得られれば計画は盤石だったのに、致し方ない、オレ一人でやることにしよう」
「お前・・・」
体が段々しびれて来る、どうやら毒矢のようだ。ノブリスは床に倒れた。
「悪いなノブリス、戦力になってくれるならまだしも邪魔されると厄介なんでね。お前には眠ってもらう。あとラルクのことは心配するな、事が終わっても私が責任もって面倒見よう」
死にきれない思いだ、ゲス男の顔を最後にノブリスの意識は途絶えた。
そして姫奪還の日がやって来る。城の広場には厳つい武器を装備した多くの人が集まる。騎士、兵隊、賞金稼ぎ、当然その中にはラルクの姿もある。
今よりスティアーナ姫を忌まわしきオークの手から救出する、国王オクタビウスを筆頭に、軍は魔の森へ侵攻を始めた。
デュナスはラルクとリーネを部屋から連れ出した。リーネは彼の後を追いながらまさかと思いつつ尋ねてみる。
「あの、デュナス王子、先ほどのお言葉は場を宥めるための嘘でございますよね?」
「嘘はついていない、私は本気だよ」
ラルクの顔が湯を沸かしたように沸騰する。そりゃ庶民が王子にそんなこと言われたら誰でもそうなってしまう。だけど妹の友達に手を出すって人としてどうなの?いや、本気なら構わないのだが、またいつものように産ませるだけ産ませてあとはポイなんてことになったら大変だ。リーネはスティアーナの理解者として彼を止めるかどうかの判断を迫られる。
ラルクは顔を真っ赤にしながら言った。
「ちょっと待て!あたしがいつあんたの女になるって言った!?」
デュナスは振り返り、ラルクを壁際に追いやる。そして壁に手を突き、ラルクの目をじっと見つめた。
「オレの女になるのは嫌か?」
王子大胆!リーネは手で顔を隠しながら指の隙間から二人の様子を覗く。止めないと、だけどどうやって?
デュナスはラルクの両腕を掴んで強引に迫る。ラルクは抵抗するが傷ついた体で男の力には敵わない。
あ~ダメ!このままだとキスしちゃう。どうすればいいか分からずリーネがあたふたしているとズカズカと大きな足音が近づいてくる。
「お前、うちのパーティに何してんだ!」
そう怒鳴り散らし、一振り、スキンヘッドのおじさんがデュナスに強烈なパンチを浴びせた。デュナスが殴り倒される。
王子ぃ~!これはこれで大問題、知らないおじさんに王子が殴られた。呼ぶ?衛兵呼んじゃう?
突然現れた不審者にリーネが困惑しているとラルクがそのおじさんに抱き着く。
「ノブ!」
そしてデュナスも殴られた頬を摩りながら、「つっ!・・・いきなりやってくれたなノブリス、今のは効いたぞ」と言った。
「うちのアサシンにちょっかい出した報いだ、なんならもう2、3発お見舞いしてやろうか?」
ノブリスの拳が鳴る。
「ちょっと落ち着け!とんだ坊さんだな、遠慮しとくよ」
「デュナス王子、この方は?」
「心配はいらない、こいつは私が呼んだ援軍だ。お前達は先に部屋へ戻っていろ、私はこの男と少し話してから行く」
どうやら皆知り合いのようだ、リーネはほっと息をついた。
それから二人は国の行く末について話をした。ノブリスとて元は国の人間だ、今王国が晒されている状況が好ましいものでない事くらい分かっている。
「で、どうする気だデュナス?アークスがこのまま引き下がるとは思えないが」
「分かっている、このままではいずれこの国も滅びるだろう。そこでだ、スティアーナにはオークの子を産んでもらおうと思う」
デュナスの言葉にノブリスは目を見開く。
「デュナス、今何て言った!?」
「スティアーナにオークの子を産んでもらうと言った。そうすれば我等とオークは家族も同然、国を助ける義理も立つと言うもの」
「お前、オークに国を救ってもらうつもりか!奴らが仁義を通すとでも?」
「ああ通すさ、少なくとも奴等は孕ませた姫をさらいに来るだけの人情を持ち合わせている。想像してみろ?オーク共が我が軍の武器を装備して戦う様を、あの巨体に怪力、向かうところ敵なしだ。アークスの軍事力をもってしても敵うまい」
「王はそれを承諾しているのか?」
「いや、あのビビリには出来ないだろう。だから王の座から引きずり落とす。そのためにも妹の友人を最大限活用させてもらおうと思うのだが、国のためにお前も力を貸してくれノブリス」
解せぬ!デュナスの言っている事は分かる、だが、仲間を売るような真似自分には出来ない。
「断る!」
そう啖呵を切るとノブリスの胸に小さな矢が刺さった。それはほんの数センチほどの小さな小さな針、デュナスの手の甲から放たれた。デュナスは氷河よりも冷たい顔で言う。
「そうか、残念だよ。お前の協力も得られれば計画は盤石だったのに、致し方ない、オレ一人でやることにしよう」
「お前・・・」
体が段々しびれて来る、どうやら毒矢のようだ。ノブリスは床に倒れた。
「悪いなノブリス、戦力になってくれるならまだしも邪魔されると厄介なんでね。お前には眠ってもらう。あとラルクのことは心配するな、事が終わっても私が責任もって面倒見よう」
死にきれない思いだ、ゲス男の顔を最後にノブリスの意識は途絶えた。
そして姫奪還の日がやって来る。城の広場には厳つい武器を装備した多くの人が集まる。騎士、兵隊、賞金稼ぎ、当然その中にはラルクの姿もある。
今よりスティアーナ姫を忌まわしきオークの手から救出する、国王オクタビウスを筆頭に、軍は魔の森へ侵攻を始めた。
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