オークの子を身籠りました。

もみじ

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本編

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                ~姫サイド~

 なんか納得がいかない、私は一人草のベッドの上で悶々とした。さらわれて一晩、オーク達は私を犯すどころかもてなしてくる。食料を調達してきたり、風呂の湯を沸かしたり、着替えを持ってきたり、わざわざ草のベッドまで作ってくれる。まるでVIP待遇、絶対おかしい。獣の群れに女一人、普通襲うよね? 私は見張りのオーク(シュナイダー)に聞いてみた。

「ねぇシュナイダー、どうして襲ってこないの、やりたい放題じゃない?」

「姉さんはお頭の女でやすから」

 シュナイダーはただ一言そう言ってまた黙る。
 ふ~ん、そう。オークにも意外と自制心があって肩透かしを食らった感じだ。だけど所詮奴等は汚らわしい性欲鬼、私の体を見たらすぐに本性を現すと思いちょっと鎌をかけてみる。

 私はシュナイダーの体に寄りかかりわざとその胸元をチラつかせた。オークのビールっ腹を撫でまわしながら誘うように

「ねえシュナイダー、側に女がいるって言うのに欲情しないの?私ってそんなに魅力ないかな?」

 と言ってみる。シュナイダーは背筋をピンと伸ばして明後日の方向に視線を逃がした。

「や、辞めて下さい姉さん、オークの性欲舐めたらいけませんぜ。姉さんは十分魅力的な女性です、そんな近くに寄られたら自分何をするか分かりやせんよ?」

「するって何を?」

「本当は分かってる癖に、いけやせんって、姉さんはお頭の女です、下っ端のオークといちゃこらしてたら不味いです」

 シュナイダーは依然固まったまま何もしてこない。こんなの私の知ってるオークじゃない、そう思っているとルゥアがタイミングを見計らったようにやって来る。

「シュナイダー、随分お姉ちゃんと距離が近いね?」

「ルゥア様!?いや、これはその・・・自分トイレに行ってきやす!」

 バツの悪くなったシュナイダーはそう言ってその場から逃げだした。
 まさかオークをじらして遊ぶようになるなんて私も気が触れたかな?でも暇なんだからしょうがない、一日中ただ座っているだけなんてつまらな過ぎる。
 アルトは私の体を気遣って身の回りの世話を全て手下のオークに命じている、彼等は私が頼めば何だってやってくれた。

「ルゥア、ちょっと棒貸してくれない?素振りしないと体が鈍ってしょうがない」

「お姉ちゃん、仮にも妊婦なんだから過度な運動は控えなよ」

「まだそこまでお腹大きくないし、ずっと座ってるだけなんて退屈で死にそう。別にその棒を凶器に逃げたりしないから良いでしょ?」

「ダメだよ、お腹の子に万が一のことがあったら大変だ」

 一切の運動も禁止なんて過保護すぎる。

「ねえルゥア、どうしてそこまでこの子に固執するの?そもそも何であなた達は人間を犯すのかも分からない」

「人間だけじゃなくエルフや獣人だって犯すよ?まあオークのメスは数が少ないからね、子孫繁栄に躍起になってるのが僕達の実情さ」

「だからって異種強姦?あなた達そんなんでよく種を保てるわね」

「保ててないよ、実際多くのオークが子供を作れずに一生を終える。まあそれでもエルフがいる限りオークはいなくならないけど」

「どうして?」

「だって僕等元々エルフだし」

 えっ!?オークがエルフ??そんな話初めて聞いた。エルフって言ったら森の小妖精、長生きで、耳長で、美男美女ばかりの種族だ、こんなゴリゴリの肉ダルマとは似ても似つかない、オークが元はエルフだと言われても信じられる訳がない。

「ちょっと待って、あなた達生まれた時から豚じゃないの?」

「侵害だなぁ~、こう見えて僕も兄さんも結構イケメンだったんだよ?でも悪い魔女に呪いをかけられてこんな姿にされてしまったんだ」

 イケメンをこんな豚に変えるなんて魔女許すまじ!私も豚でなく超絶カッコいいエルフに犯されてたら話は変わっていただろう。

 やばい、アルトにイケメンエルフの像が重なって、そのイケメンエルフがあの日私を犯したと妄想すると何かやばい!今はただの豚だから昔はどんな顔をしていたのか全く想像つかないけれど、どうしても自分の理想?趣味に置き換えて見てしまう。ルゥアが段々可愛いエルフの少年に見えてきた、どうしよう???

「酷い魔女だね、どうしたらその呪いは解けるの?」

「分からない。オークがエルフに戻った事例なんて聞いたことないし、皆半分諦めてるよ」

 オークが可哀想な奴等に思えてくる。

「ところでお姉ちゃん、話は変わるけどそのお腹の子、本当に兄さんの子かな?」

「さあ?私は人の子だと思いたいけどフィールは避妊してたって言ってたし」

「じゃなくてさあ、あの日僕だってお姉ちゃんを犯したんだよ?もし僕の子だったらきっと兄さんはがっかりするよ、そうなったら殺されてしまうかもしれない。だから逃げない?僕が匿ってあげるよ」

 “!?”

 ルゥアの突然の誘い、これは願ってもいないチャンスだ。



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