皇女はグリフィン騎士団員になり、憧れの騎士に愛される

ゆきりん(安室 雪)

文字の大きさ
41 / 45

41

しおりを挟む
 午後からも書庫の片付け兼探し物だ。中々お目当てのモノは見つからない。まあ、日記の様な報告書を1日づつ見ているので、かなりゆっくりペースになってしまうのは仕方がない。昼食から戻る際に、グリフィン騎士団のメンバーに手伝いをお願いしたのだが、トコトン断られてしまったのだ。

 夕方になり、今日終了しようと書庫塔の出口に向かうと、鍵がかけられていた。

 「えっ、リュークどうしよう?」

 「どうしようも。ココの鍵は魔術での開閉はできない様になってるしな。ああっ!」

 リュークが来た道を引き返しはじめたのでついて行く。

 「良かったな~。窓壊して」

 午前中に壊れた窓を嵌めておいたのだが、再びソレを取り外し、アリアを外に促してからリュークも出、器用に窓を嵌める。

 「何か、罪悪感があるのだけど」

 「無いだろう、別に悪い事はしてないし。修理は書物が発見出来てから依頼しよう」

 「そうだね、また鍵かけられても困るしね」

 2人は目配せして裏道から、正面に回ろうと建物の壁伝いに歩く。丁度凹凸のある所に手を突いた時、ゴボッと腕が中にめり込み、身体が傾く。

 「うわぁ!?」

 「アリアっ!!」

 すかさずリュークが腕を引っ張ってくれたので、壁に激突する事は無かったのだが。

 「キャアッ!!リュークごめんなさいっ!」

 リュークの胸にダイブした挙句、しがみついてしまったのだ。

 「あ、ああ。アリア、大丈夫か?」

 「うん、ありがとう。大丈夫だけど、何?ココ?こんなの聞いたこと無いよね?」

 「無いな。あ?凹んだ壁の中に何かあるぞ?どうする?明日にするか?」

 「え?気になるから今から確認しようよ」

 アリアは壁の中に手を突っ込み、レバーを引いてみた。

 「ゴゴゴゴゴッ」

 到底動くとは思えない壁が横にスライドし、地下に降りる階段が出てきた。

 アリアは手のひらから光の玉をいくつか出し、足元や頭上、かなり前方を照らす様にした。階段はかなり長そうだ。

 「気になるから行くんだよな?」

 「もちろんっ!」

 すると、グリフィン厩舎に居るはずのグーリーが手乗りグリフィンサイズで飛んできて、アリアの肩に止まった。

 「えっ!?グーリーどうしたの?呼んでないよ?」

 「もしかしたら、銀のグリフィンに関する事がある場所なのかも知れないな。確認しよう」

 リュークが前を歩き、アリアは後ろを着いて行く事になったのだけど、2人が階段を数歩降りた所で壁がスライドし、地上に出る術は無くなってしまった。最悪、壁を破壊し外に出るだけなのだが。




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

英雄の番が名乗るまで

長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。 大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。 ※小説家になろうにも投稿

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

【完結】目覚めたら男爵家令息の騎士に食べられていた件

三谷朱花
恋愛
レイーアが目覚めたら横にクーン男爵家の令息でもある騎士のマットが寝ていた。曰く、クーン男爵家では「初めて契った相手と結婚しなくてはいけない」らしい。 ※アルファポリスのみの公開です。

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

貧乏男爵家の末っ子が眠り姫になるまでとその後

空月
恋愛
貧乏男爵家の末っ子・アルティアの婚約者は、何故か公爵家嫡男で非の打ち所のない男・キースである。 魔術学院の二年生に進学して少し経った頃、「君と俺とでは釣り合わないと思わないか」と言われる。 そのときは曖昧な笑みで流したアルティアだったが、その数日後、倒れて眠ったままの状態になってしまう。 すると、キースの態度が豹変して……?

バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました

美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?

乙女ゲームは見守るだけで良かったのに

冬野月子
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した私。 ゲームにはほとんど出ないモブ。 でもモブだから、純粋に楽しめる。 リアルに推しを拝める喜びを噛みしめながら、目の前で繰り広げられている悪役令嬢の断罪劇を観客として見守っていたのに。 ———どうして『彼』はこちらへ向かってくるの?! 全三話。 「小説家になろう」にも投稿しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...