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 『俺の一族は呪いをかけられている』

 そんな言葉からカミーユの説明は始まった。必ず1人、天狗の姿に変えられるモノがいる。その天狗が死ねばまた一族の中の人間が天狗に変えられる・・・・・・・・。つまりは元は人間なのだ。カミーユも呪いが解ければ人間に戻れる。しかし、天狗になった者は誰1人として戻れた者はいないと言う。

 「戻る方法のヒントは無いのですか?」

 「呪いが始まったのが今から100年以上昔で、はっきりとした記録が残って無いんだ。何人か目の天狗に変えられた人が、記録を焼き捨てしまったらしいんだ。ただ、周りで内容を覚えていた人の記録は残されている。内容はだな・・・、『天狗のシンボルに全てを暴かせろ』らしい」

 「はあ。意味わかりません」

 「年若い女性に言うのは何だが、下半身で何かでは無いようになんだ。そのネタは今まで歴代の天狗が試した記録が残っている。ソレ以外を探そうと思っている」

 「はい、ソレ以外で協力させて頂きたいですね。他にはヒント的なモノは無いんですか?」

 「ああ、無いんだ」

 「あの~、さっきのヒントの天狗のシンボルって、私にはその大きな『鼻』だと思うんですけど?」

 「「えっ!?」」

 「逆に何故下半身ネタに進んでしまったのか、理解出来ませんけど?私の国でも天狗と言えば、その大きな鼻ですよ?その鼻が何かを暴くんじゃないですか?」

 「何を暴くんだ?」

 「分かりませんよ」

 結局その日は何もアイデアが出ず、3時間が過ぎカレンは自分の部屋に帰った。



 
 部屋に帰るとユリアがお茶を用意してくれる。お話し部屋はローズティーだが、カレンの部屋のお茶は普通に紅茶だった。あのローズティーはあの部屋でしか飲めないのかぁ。まあ、天狗ネタ考えなきゃだし、あの部屋に行く楽しみにしておこう。


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