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28 〜一部グレイン視点〜
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「ねえ、カミーユ。ラインハルト公爵様と知り合いだったの?」
さっきの挨拶の感じだと、何かの協力関係がある話し振りだ。
「ああ。カレンとアイリーンを買った人身売買の組織をずっと潰そうと探ってたんだ。それで、カレンから聞いていた『フランツ』と言う男を探し、アイリーンにも体調がいい時に話しを聞いたりして、何とか尻尾を掴んだんだ。その時、丁度クライン国の騎士もその組織を追っていて、指揮していたラインハルト公爵とやりとりしていて、一網打尽に出来たんだ。まあ、カレンがラインハルト公爵の結婚から逃げて来たのはさっきわかったけどな。ダリには感謝だ。よくぞカレンを買っくれた!!」
「カミーユ、何だかそれ人身売買組織を遠巻きに褒めてるから。よくぞカレンを売った→よくぞカレンを買った、みたいな」
「うっ。結果良ければ全て良しだっ!!なあ、ダリ?」
「はい」
「そう言えば、アイリーンはその後どうしたの?体調は戻ったの?クライン国に帰れたの?」
すっかり忘れてたわ。
「アイリーン嬢は私の妻になりました」
ダリがケロリと言う。
「はぁ?いつの間に!?」
「ダリは人身売買でアイリーンを見た時から妻にするって決めてたみたいだぞ?職務中なのにな。公費で買って自分の嫁って、職権濫用もいいところだ」
「ふふっ、さてどうでしょうね?結果的に私の妻になったって話しですよ。さて、ソフィア様夫妻との晩餐会の手配をしつまいります」
シレッとかわし、ダリは部屋を出て行った。
「ダリって読めない・・・」
「アイツの考えが読める人間なんていないだろ」
2人は呟いた後、お互いを見て笑った。
~グレイン視点~
晩餐会前、夕方に事件は起こった。
王城内の薔薇園をカレン嬢に勧められ、ソフィアと2人で色とりどりの花を見ていた。その時、物陰から人が飛び出してきて、カレンと間違えた犯人は妊婦のソフィアを突き飛ばしたのだ。グレインは咄嗟に手を伸ばしたが届かず、ソフィアは石畳みに倒れ込んでしまった。
「大丈夫だから捕まえてっ!!」
駆け寄ろうとしたグレインを、ソフィアは犯人を追うようにお願いした。
心配気な顔をしながらも、グレインは颯爽と走っていき、途中でメイドに指示を出していた。
犯人に近くなり、グレインはタックルし捕まえた。
「なっ、何をするのよっ!」
息を切らせながら犯人は抵抗する。
ソコに丁度カレンが通りかかった。
「ラインハルト様、何をなさってますの?」
「なっ、何でアンタがここにっ!?」
カレンが話しかけると、犯人は驚愕の顔で叫ぶ。
「カレン嬢、嫌がらせの体当たり犯だ。今、ソフィアが襲われた」
カレンのそばにいた護衛に犯人の引き渡した。すると、
「貴方は、ミシェル伯爵令嬢ではないですか」
護衛の1人が言う。
「俺はソフィアの元に戻るからな」
グレインは急いでソフィアがいた薔薇園に走っていった。
さっきの挨拶の感じだと、何かの協力関係がある話し振りだ。
「ああ。カレンとアイリーンを買った人身売買の組織をずっと潰そうと探ってたんだ。それで、カレンから聞いていた『フランツ』と言う男を探し、アイリーンにも体調がいい時に話しを聞いたりして、何とか尻尾を掴んだんだ。その時、丁度クライン国の騎士もその組織を追っていて、指揮していたラインハルト公爵とやりとりしていて、一網打尽に出来たんだ。まあ、カレンがラインハルト公爵の結婚から逃げて来たのはさっきわかったけどな。ダリには感謝だ。よくぞカレンを買っくれた!!」
「カミーユ、何だかそれ人身売買組織を遠巻きに褒めてるから。よくぞカレンを売った→よくぞカレンを買った、みたいな」
「うっ。結果良ければ全て良しだっ!!なあ、ダリ?」
「はい」
「そう言えば、アイリーンはその後どうしたの?体調は戻ったの?クライン国に帰れたの?」
すっかり忘れてたわ。
「アイリーン嬢は私の妻になりました」
ダリがケロリと言う。
「はぁ?いつの間に!?」
「ダリは人身売買でアイリーンを見た時から妻にするって決めてたみたいだぞ?職務中なのにな。公費で買って自分の嫁って、職権濫用もいいところだ」
「ふふっ、さてどうでしょうね?結果的に私の妻になったって話しですよ。さて、ソフィア様夫妻との晩餐会の手配をしつまいります」
シレッとかわし、ダリは部屋を出て行った。
「ダリって読めない・・・」
「アイツの考えが読める人間なんていないだろ」
2人は呟いた後、お互いを見て笑った。
~グレイン視点~
晩餐会前、夕方に事件は起こった。
王城内の薔薇園をカレン嬢に勧められ、ソフィアと2人で色とりどりの花を見ていた。その時、物陰から人が飛び出してきて、カレンと間違えた犯人は妊婦のソフィアを突き飛ばしたのだ。グレインは咄嗟に手を伸ばしたが届かず、ソフィアは石畳みに倒れ込んでしまった。
「大丈夫だから捕まえてっ!!」
駆け寄ろうとしたグレインを、ソフィアは犯人を追うようにお願いした。
心配気な顔をしながらも、グレインは颯爽と走っていき、途中でメイドに指示を出していた。
犯人に近くなり、グレインはタックルし捕まえた。
「なっ、何をするのよっ!」
息を切らせながら犯人は抵抗する。
ソコに丁度カレンが通りかかった。
「ラインハルト様、何をなさってますの?」
「なっ、何でアンタがここにっ!?」
カレンが話しかけると、犯人は驚愕の顔で叫ぶ。
「カレン嬢、嫌がらせの体当たり犯だ。今、ソフィアが襲われた」
カレンのそばにいた護衛に犯人の引き渡した。すると、
「貴方は、ミシェル伯爵令嬢ではないですか」
護衛の1人が言う。
「俺はソフィアの元に戻るからな」
グレインは急いでソフィアがいた薔薇園に走っていった。
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