婚約破棄ですか?畏まりました(はい、喜んでっ!)

ゆきりん(安室 雪)

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 翌日、キャスバル様とローゼリアの婚約が発表されると、屋敷にはお祝いの品や花などが大量に送られて来た。伯爵家の令嬢に取り入り、王家との繋がりを持とうとする貴族からのモノが多かった。メイド総出で目録を作り、ローゼリアが見やすい様に並べていく。

 「はぁ。お礼書くの面倒くさい・・・」

 思わず呟いてしまった。

 「ローゼリア様がわかりやすい様に、侍女達が目録を作ってあるので、その横に手紙に書いた方が良い事をメモして下さいませ。さっ、テキパキお願いしますよ?多分まだ数日は来ますから、溜まると大変ですよっ」

 チャールズにお小言をもらいながら、黙々とこなしていく。結局、午後は丸々潰れてしまったのだ。




 その翌日には、セイレンの領地に報告に行った。領地では、どこに行ってもお祝いの言葉を貰い、嬉しい反面疲れてしまった。

 「あ~っ、なんでこんなに疲れるの。幸せな事って疲れるのモノなの?」

 「ローゼリア様、領民はホントに喜んでいるのですよ?アノ事を噂で聞いている者も多いので、ローゼリア様には良くして頂いてる分、幸せになって欲しいと望んでましたからね」

 「でも、疲れるのよ~」

 ソファーに座り溜息をつく。

 「ふふっ、では、キャスバル様に愚痴ってみて下さい。いらっしゃいましたよ」

 窓の外を見たカイルが指を指している。

 チラリと見ると、キャスバル様が馬車から降りて来る所だった。





 「キャスバル様、今日はどうされたのですか?」

 「うん?ローゼリアの顔を見に来たんだが?」

 「1時間以上もかけてですか」

 「まあ、気になる事もあるからな」

 「気になる事ですか?何でしょう」

 「・・・、アイツが来る気がする」

 「アイツ?ああ・・・。来ても入れませんよ?警備の騎士がいますからね?」




 「ローゼリア、居るんだろっ?婚約ってどう言う事だよっ!俺と言う者がいるのにっ!お前は二股かけていたのか?そんな訳無いよな?お前には俺だけだよな!?」

 ダンだ。

 「来ましたね。脳みそが頭に入って無いんでしょうか?それともエメンタールチーズなんでしょうか?」

 深い溜息をついてしまう。ついさっき、キャスバル様と冗談で話したつもりだったのに。

 「アイツはどうしたら理解するんだろうな?国外追放にするか?」

 「あ~、国外追放にしたら、我が国の品位を落としそうですよ?ソレは辞めた方がよろしいかと思います」

 「ふむ、そうだな。面白いからしばらく観察しないか?」

 案外キャスバル様も腹黒いのかしら?ニヤニヤしながら外を見ている。




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