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第十一話 秘密の共有

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えりは、田中、高橋、山田のスマホ、PCをターゲットに情報収集することを目標に学校に向かった。
(今日こそ犯人につながる情報をゲットするぞ)
えりが家を出ると、車がゆっくり動いてきた。
(え!車でつけられてる)
車がスピードをあげ、えりのそばに寄せた。
「えりちゃん!」
「えっ!」
えりが車の方に目をやった。
「佐山さん!」
「乗りなさい。送るわ」
えりは、車に乗った。
「佐山さんどうしたんですか?」
「えりちゃんがこの事件の唯一の生き残りだからね。それから聞きたいことがあってね」
「待ってたんですか?」
「まあね」
「ありがとうございます」
「もう落ち着いたかな?」
「はい。聞きたいことってなんですか?」
「あれから色々聞き込みをしたのね。そしたら事件と関係なく不思議なことが何点かあってね」
「なんですか?」
「慶子さん、理恵さんのあの日のことなんだけど。ヒゲは、一瞬にして浮き出たみたいに書かれてた。2人が上半身裸になった時も一瞬でそうなってた。慶子ちゃんの事件の時、りえちゃんが一瞬にして現れた。ってことをいう学生が少ないけど何名かいたのね。えりちゃんなんか隠してる?」
「特になにも隠してないですよ」
「そう?私の話を聞いてね。私は、昔事件に巻き込まれて頭に衝撃を受けて、生死を彷徨ったの。それで生還した時、不思議なことが起きたの。病室の外から話声がしたから誰と思って、扉のほうを見たら扉の先にいる人が見えたのね。不思議でしょ」
「そうですね。透視みたいですね」
「そうなのよ」
「だから不思議なことがあっても驚かないんだけど。ちなみに山川ちゃんも脳挫傷で生死を彷徨ったあと、触らずに物を動かせるようになったのよ。いわゆる念動力ね。だから私達、特殊刑事課なのよ」
「えりちゃんの事件を担当したのは、えりちゃんも脳挫傷からの生還者だからなのよ」
「で、さっきの不思議なことは、朝えりちゃんが登校し、2人がえりちゃんに絡んでからスタートしてるのよ」
「しかも、もう一つ、理恵ちゃんが自ら命を絶ったことを知ってたわね」
「実はね。理恵ちゃんの家の扉の指紋を鑑識から借りて、昨日車のドアの指紋と照合してみたの。一致する指紋が検出されたのね。おかしいよね」
「それから、警官に学校に駆けつけた時の話を聞いたら、1人学校から出てくる学生とすれ違ったというのね。顔はよく見てなかったみたいだけど」
「加えて、達也くん、理恵ちゃんの不純異性交友もおかしいの。達也くんに聞いたら、いつの間にかそうなってたというのね。最大の謎は、理恵ちゃんが処女喪失をしていたことよ。何かおかしいよね」
「佐山刑事鋭いですね」
「えりちゃん。無理してほしくないし、いずれ私達の仲間になってほしいと思ってるのよ。何より、えりちゃんの力になりたいの」
「まいったなあ。わかりました」
「私は、時間停止をすることができます」
「時間停止?そんなこといくらなんでも」
「そうですよね」
「私もびっくりしました。信じられないですよね」
(止まれ!)
えりは、佐山のシャツを脱がし、ブラをはずし、スカートを捲り上げるとストッキングとパンティを脱がせた。
(動け!)
「今やりましたよ。なにか変化ないですか?」
「えーっと」
「佐山さんって胸の形、綺麗ですね。乳首もちいさくて。下はパイパンなんですね」
「え!」
えりは、佐山のブラ、ストッキング、パンティを渡した。
「え!それは、私のよ」
佐山はシャツの中に手をいれて確認した。
「きゃあ。ノーブラじゃない」
「こういうことです。信じてもらえましたか」
「なるほどすごいわね」
「その能力があるなら、すでに色んな情報を持ってるわね」
「はい。慶子のスマホのデータ、理恵のスマホ、理恵の日記帳です」
「あとは、慶子の事件があった直後、時間を止めて、屋上に行きました。その時すれ違ったのは、階下から山口→山田→橋本→高橋→田中でした。屋上には誰もいませんでした。また、その後、理恵の家に向かいました」
「あと、私が知ってるのは、
●私のいじめは先生の指示→○
◯私のいじめの理由は?→不明
●慶子、理恵の弱みは?→万引き
◯犯行シーンを見たことを隠した理由は?→脅迫していた先生がいた?
◯犯行原因は?
◯犯人は2人
◯1人は2人に面識あり
◯1人は知らない人
というところです」
「なるほど、これからどうするの?」
「田中、高橋、山田先生のスマホ、PCをターゲットに情報収集をしようと思っています」
「なるほど。わかったわ。私達も協力するわ」
「まずえりちゃんの事件について、目撃者は全くいないんだけど、気になる証言が一つだけあったの」
「犬の散歩していた人が公園から少し離れてるんだけどライトを消した車に轢かれそうになったというのね。車の色が黒だったから全く見えなかったということよ」
「たしか、田中、高橋先生の車は、黒ですね」
「あとは、教員全員に事情聴取したんだけど、有益な情報はなかったわ」
「私達は、教員の私生活、慶子ちゃんのスマホに届いたメールの送信元に関して、捜査してみるわ」
「私は、なんとかスマホ、PCから情報見てみます」
「えりちゃんの能力からは、危険な目には合わないと思うけど、無理しないでね」
「わかりました」
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